Catch Ball

修業の時計を止めない教師でありたいです。

野口流 人間修業・教師修業

2010-08-10 23:31:40 | 教師修業
 野口芳宏先生がサインを求められて書く言葉のひとつに「虚往実帰」がある。
 謙虚な気持ちで学びに行き,帰りには実り豊かにして戻れる。これが修業の本質であるという。
 
 もうひとつは「感謝」である。
 自分が今あるのは,全て人さまのお陰であるという。

 ものの見方・考え方「観」を磨くことが,人生の幸・不幸を決める。
 「創業は易く,守成は難し」という言葉がある。
 「守成」とは換言すれば継続のことである。継続していると力が高まる。続けていれば進歩する。

 努力には2つあり,「迄の努力」と「からの努力」である。
 「~するまでは」と努力する人は多い。しかし,本当に大切なのは「からの努力」である。

 野口先生は教師修業の6つの段階について,次のように説いた。

1 属する

 属さないということは個人で努力する,自立するということである。
 属するということは会員になるということである。サークルに入るということである。
 野口先生もかつては自律を目指して努力したのだが,できなかったという。
 そこで至った境地が「他律的自律」である。
 属すことによって,つまり他律によって自律するのである。
 また,野口先生は「頼まれたら断らない」ということを信条としてきたという。


2 出掛ける
 
 民間の研究会に出るには,時間と金が必要である。これを惜しんでは駄目である。
 教師人生を楽しむことにつながる。
 また,研究会では様々な人との出合いがある。


3 問う

 研究会に出掛けても,受け身ばかりでは学びが深まらない。
 こちらからも発信することで学びが深まる。質問をするなど,何か発言することが大切である。
 反響があって面白く,それが自分の学びとなる。


4 まとめる 

 勉強しっ放しでは学びにはならない。
 「経験は意図的に積み,それに整理を加えなければ実力にはならない」
 野口先生が高橋金次先生から教わった言葉である。


5 実践する

 実践をくぐらせて理論を導く。
 実践がなければ空論である。
 野口先生は74歳の現在も,授業をしている。74歳で現役という先生は,ほかにいないのではないかと言っていた。


6 発表する

 発表するということは,異論・反論・批判を受け入れるということである。