再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

世界史への憧憬

2012-04-15 11:43:35 | チャット
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

この言葉は、社会主義を弾圧し、保護主義を採った政治家であるドイツの鉄血宰相ビスマルクの有名な言葉である。

ドイツ統一過程において、国民の意見が分かれていたとき、ドイツの統一が「鉄と血」のみによって成し遂げられるという国際政治の非情さを愚者は経験によってしか理解できないだろう、という意味だそうだ。

歴史は、特に世界史は、受験勉強時代の遥か昔から、唯一楽しいと感じた科目であった。それ以外の勉強は、なかなかおもしろいなどという境地に達することはなかったように思う。

目的のためには、通らなければならない道だ程度で、ある意味割り切っていたようにも思う。

ただ世界史の勉強だけは、そうではなく、新しいことを知るたびに、ある種の喜びを感じたものである。

なぜなのかと今頃になって考えてみると、ある特定の時代を想定すると、その瞬間には世界中でいろいろなことが同時に起こっており、そして世界全体の歴史を刻んでいく。その壮大さと奥深さ、そしてその歴史を記述することの難しさを想像すると、とても何かわくわくするような感じを得る。

一般的に歴史の教科書がおもしろくないのは、ある地域を限定して、そこで数百年間を説明し、その後に地域を変えて、また数百年さかのぼって記述がされる。いわゆる細切れによる分かりにくさが大きな原因ではないだろうか。

だからと言って、教科書のような書物として、どう書けばいいのかとなると、なかなか妙案がない。

古代から現代までの年表を広げて、年代を横軸に、縦に地域を設定すると、世界史のおもしろさが倍増する。これは受験の時に、テクニックとしてある先生がアドバイスしてくれたことでもある。

このような歴史の視座を与えられたことで、受験という功利的なことではなく、歴史への興味が変わったようにも思う。

1492年はコロンブスが新大陸(アメリカ)を発見した年、その年にヨーロッパでは何が起こっていたか、中国では、日本では、・・・・と見ていくと、へぇー、なるほどということが山積している。

この発見が歴史を知るおもしろさなのだ。ただ、それを試験のために記憶しようとすると、途端に興味が薄れるのかもしれない。

先日、日経の書籍紹介欄に「世界史(上下)」という文庫本が出た。思わず迷わずアマゾってしまった。

そうしたらなんとその書籍は、世界で40年以上にわたって読み続けられている本だそうで、どうやって世界の歴史全体をたった2冊900ページの文庫本に納められているのか。今からわくわくして読み始めたところである。

これで私も多少なりとも賢者に近づきたいものではあるが・・・・。