稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

昨夜の稽古(2016年12月1日)

2016年12月02日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
昨夜は定例の四條畷剣友会。
昇段審査も一段落したので久々に基本稽古のみ。

実はここでの一番のお勧めは基本稽古なのである。
それも、他で見かけるような、準備運動的な稽古ではない。

すりかぶり(身体はそのままで左足踵を浮かしながら右足だけ出して面を空間打突)
の素振りをおよそ200本。振りかぶりは大きく竹刀が後方水平より下げるのが基本。
上腕(じょうわん)部を自分の耳付近まで振りかぶるほど大きく振りかぶる。
時にはお尻まで竹刀が当たるぐらい振りかぶっても良いとのこと。
ゆっくりで良い。大事なのは体幹が前後左右にブレないこと。

最近は、一般的に「後方45度まで振り上げる」と言われることが多い。
素振りでも「水平より下げるな」と叱られることもある。

後方45度程度では肩をほとんど動かさなくても打突は可能である。
この弊害で、肩を使えない剣士が増えているような気がする。
昨夜はS師範に「あえて大きく振るように」と言われ、大いに納得した次第。

それから面を付ける。
面を付けたら大きく伸び伸びとした切返しを2回。
これは大きく振りかぶってゆっくりとリズミカルに行う。
左足の引き付けも一本一本必ず丁寧に行うこと。

次は呼吸法を意識しての切返しを2回。
これは、最初の面で一呼吸、左右面9回+面で一呼吸。
また面で一呼吸、左右面9回+面で一呼吸というもの。全部で4呼吸。
きちんと振りかぶっての打ち、左足を引き付けての打ちも必須条件である。

次は触刃の間で、気合を出し、打ち間まで入り、右足出して、面を打つ稽古。
気合、入り、右足出し、面打ちは、一つ一つ区切って丁寧に行うことが重要。
非常にゆっくりとした稽古であるが、ゆっくりであるがゆえに誤魔化しが効かない。
初心者は剣先がブレ、体幹がギクシャクし、左足荷重がうまく行かず、
最後に力任せに剣先ブレながら打ってしまうことになる。

打ち間に入る。この間は非常に近い。剣先が相手の鍔元まで入るのだ。
「遠間から打て」っと言われ続けてきた剣士はこれで戸惑ってしまう。
遠間から打つと、どうしても身体は前傾してしまい姿勢が崩れてしまう。
打つ前に前傾姿勢になるので相手からも起こりが丸見えになる。

ここに気が付かないと、特に中高年以降の上達は見込めない。
私が五段や六段受審に人の倍ほど苦労したのはここに原因がある。

ゆっくりと丁寧に、ゆっくりと丁寧に、ゆっくりと丁寧に。

このような稽古を1時間以上続けて本日の稽古は終了。
久々だったので自分自身の復習とクセの修正になった。良かった。

一緒に参加した道場の先輩も、やっと理解してもらえた気がする。
S師範に「やっと共通の言語が持てました」と言ったら笑っておられた。
コメント
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