田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

柳川の川下りと菖蒲園

2022年06月20日 | 柳川

 今月の初旬のこと。昨年の秋以来の柳川風景です。年に何度かは掘割端を歩きに出かけます。行き来するどんこ舟の数もだいぶ元に戻ってきました。左に見える石段は昔の汲水場でしょう。

 この日来たのは椛島菖蒲園が見頃と聞いたからです。この菖蒲園は隣接する個人の敷地ですが、いまでは川下りの季節の風物詩になりました。白い建物は市役所。

 舟が来ました。

 この日は晴天で気温が上がりました。船頭が真夏はもっと暑いですよと話しています。

 菖蒲園の横に差し掛けの粗末な舟小屋があります。道が整備されていなかった昔、町の中を水路が縦横に張りめぐらされていて、舟は便利な交通手段でした。

 向こうから掘割を上ってくる舟が来ました。

 先ほどの上り舟です。なまこ壁を模した建物は城内小学校の体育館。菖蒲園に来るとき校舎の横を通ったら、ちょうど昼過ぎ時で、子ども達が食缶を給食室に戻しに行く賑やかな声が聞こえてきました。匂いも漂ってくるようで、束の間、我が小学生時代の給食の思い出が甦ってきました。いまの学校給食は美味しいです。

 日吉神社のそばにある川下り客向けの水上売店です。この写真は数年前の夏に孫と川下りをした時のものです。石碑はうなぎの供養碑。

 水上売店に貸し出し用の足踏みボートがありました。新しい趣向のようです。

 隣の日吉神社へお参りします。

 掘割に面した家ではいまも掘割へ降りる石段が残っています。かつて水路の水は生活用水として使われていました。朝一番には汲水場で澄んだ飲用水を取水し、排水は直接堀に流さず、敷地内で処理していました。

 高度経済成長で荒れ果てた掘割の再生と、人々の生活に密着した掘割の様子は、宮崎駿と高畑勲のコンビによるドキュメンタリー映画「柳川掘割物語」に詳しく描かれています。3時間近くの長尺の映画でビデオ化されています。

 水上売店まえの汲水場跡。

 先ほどの日吉神社そばにある花嫁舟の乗船場。神前結婚式を終えた新郎新婦がここから披露宴会場までどんこ舟でいきます。

 深い繁みの中へ、すべるように舟は進んでいきます。水郷柳川の原風景でもあります。

 昨日、4回目のコロナワクチン接種予約をしました。前回と同じくネット予約で数分で済みました。東京にいる長男からは父の日の贈り物が届き、お盆には久し振りに家族で帰省するとの便りが同封されていました。私の身辺も少しづつ日常の生活に戻りつつあります。

 

 

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2 コメント

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久し振りに、柳川観光させていただきました。 (takezii)
2022-06-20 09:54:57
九州よりさんの名ガイドで、柳川観光、何度、見ても、いいですね。
是非、訪ねてみたかった柳川ですが、もうその機会は無さそうですので、毎年、九州よりさんのブログで、行ったつもりになっている次第です。
地元ガイド並みですね。
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こんにちは (九州より)
2022-06-20 18:08:46
柳川まで車で30分程度の距離なので、時どき出かけています。
子どものころ柳川の親戚宅へ遊びに行っていたので、
昔の掘割端の様子をかすかに憶えています。
街なかには城下町の面影はあまり残っておらず、北原白秋の水郷の町のイメージが強いです。
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