Luthier日記

弦楽器製作の様子と日々の出来事。

19世紀ギター、リペア、補修色々。

2016-11-29 22:45:45 | 日記


今日は曇りで、少し雨も降る天気。
寒い1日でした。

作業は19世紀ギターのリペア。
ヒールを接着したネックの補修から始めます。
昨日も少し書きましたが、今回、指板の接着方法を変えました。
ヒールを埋め込むボディー側のほぞはV型。
そのため、ネックグリップが表板分持ち上がった事により、幅が足りなくなりました。
ほんのわずかですがヒールと段差が出来るため、グリップにつき板を追加して巻き、グリップを調整する事にします。
追加接着している所です。


以前のリペアで削られている部分もあったので、ちょうどその分も補う事が出来そうです。
ネックの次はボディーに移りました。
クラックリペア部分を塗り直す事にしましたが、ニスとせラックはツヤ感が違うので、オーバーコートしてあったニスを剥がして、サイドバックはセラックで仕上げる事にします。
塗装は全部剥がさず、オーバーコートした分だけ削りました。
塗膜を削った所で、今度はバインディングの補修に入りました。
以前、裏板を剥がして再接着した事があるようで、バインディングに隙間がたくさんあります。


裏板のブレイシングの関係で、無理やりあわせて隙間になっている所や、長さ調整しきれず、隙間になっている所も。
圧着できない所は出来るだけ黒檀材で埋め、再接着できる所は接着して行きました。



明日もリペアを予定しています。

昨日、転んでぶつけた所が、朝になって腫れてました。
左手の小指付近です。
午後から夕方にかけて、さらに腫れ、関節部分は内出血してきました。
病院に行くとそれなりにお金がかかるので、とりあえず様子を見ます。

写真はリペア中の19世紀ギターです。