渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

終了

2022年11月20日 | open


ラスマス。
こういうのは普通に1番コンビで
5番を入れに行く。そしてフット
にアップ。
手玉で9も蹴って真ん中に出す。

5-9(ゴック)を撞くのはとんでも
なく久しぶりだが、本当に玉筋
が悪くなる。仲間内で言い合う
冗談で「育ちが悪い」というやつ
だ。
やはり、実際に良くないゲームだ
と痛感する。
自分でやってて何だが、玉筋がと
ても汚い。
いくらかつては5-9育ちとはいえ、
正直好きではない。
ケリーズ・プールのカス博打玉よ
りはましだが、やはり賭け玉の質
性がもろ出しになるゲームだ。
映画『ハスラー』(1961)でも出て
来たのがリングゲームというもの
で、日本では5-9とかそれを発展
させたジャパンとか呼ばれている。
ちびちびとセコくむしり取って行
ゲームだ。
映画『ハスラー』のエディでさえ
街の玉撞き場でチンピラがやる
5番1ドル9番2ドル(1961年の日本
円で360円・720円。現在価値は
約10倍)のゲームで、「こんな
まどろっこしいゲームではなく、
10ラックのマッチでどうだ?
1ゲーム10ドル(3,600円→2022
年で約36,000円)で、10ゲーム
総取りならば100ドル(36,000
円→360,000円)だ!」と言う
シーンがある。
そして、街のチンピラハスラーを
すべてリングゲーム5-9の9番落と
しのやり方で速攻で10ゲーム連取
して打ちのめす。多分10分とかか
っていない。
チンピラはびびって100ドル払っ
て逃げるのだが、店の常連客(工場
労働者風)たちに囲まれて、「本物
のプールシャーク(賭場荒らし)に
用はねえ」と両手の親指を折られ
てしまう。よくある話だ。
下手したら、殴り殺されたり射殺
されたりする。
映画『リバーランズスルーイット』
は実話だが、シカゴ大学の教授
マクリーンは若い時に天才フライ
フィッシャーだった弟を酒場の
ポーカー賭博場で亡くした。
拳銃のグリップで殴り殺されたの
だった。
ビリヤード場では、ハッスルの
詐欺行為、賭場専門家の撞球師
が身分を装ってカモる詐欺行為
=プールシャークは殺されても
文句言えないという暗黙の掟が
アメリカ合衆国にはあったし、
今もある。
詐欺かっぱぎ行為は詐取であり、
強盗行為なので、無法者は殺し
てしまえ、となるのがアメリカ
人の発想だからだ。
アメリカの民主主義意識とは、
暴力を背景に自己権益の確保
安寧を得ようとするものだ。
そのため、今でも自衛の為の銃
器保持、携帯が認められている。
「自衛」の為に武器を保持して
よい。
日本は一切法律で禁止。
これはむしろ日本が異常であり、
このシステムは新たに敗戦によ
り作られたものだ。
敗戦までは日本でも誰でも拳銃
を町の銃砲店で買えたし、刀の
登録制度なども存在しなかった。
戦後に日本の武装解除と牙抜き
の為に銃刀法は作られた。市民
の安全の為、などという大デマ
を信じきっている国民は大間抜け
だ。アメリカが日本を支配する
ために無理矢理作られたのが
日本の銃刀法なのである。
日本の警察はアメリカのポチなの
で、日本の元首相が殺されようと
も、真相を突き止めたりはしない。
真相など分かりきっているから。
真犯人と黒幕を捕まえる為には、
またアメリカ相手に開戦しない
ならない。

5-9ゲームの高得点の例としては
1ラックで16点取り=二人からだ
32点。1点100円ならば1ラック
の総取りが1ゲーム3,200円。
そういうのを延々とやる。
昔、売り出し中の来日フィリピン
人のプロプレーヤーが態度マナー
が悪く、くそ生意気なので日本の
撞球師が取り囲んで都内某所で
スボコにしたゲームも5-9だ。
リングは繋がっている。
数人撞きで裏で組まれたら手が
出ない。ボッコボコにした。
次に顔を見せた時に「この台で
撞いていけよ」と言うと首を横
に振って逃げて行った。有名な
奴だが、日本では殺される事は
ないが、本国フィリピンでは
簡単に数万で殺人を誰でも請け
負うのでブルったのだろう。
ブラジルなどは子どもさえ路地
裏ではピストルを持ってる。
サタディナイトスペシャルを。
そして、残念ながら、日本の
プロプレーヤーたちは、全員が
5-9を日常的にやっていたのが
2000年代初頭までの実態だった。
つまり、日本のプロはバクチ打ち
だったのである。
ごく普通に店舗経営者もプロも
「賭け玉をやらないと上手くな
らない」などと世迷言の大タワケ
を当たり前の事であるかのように
言っていた。
『ハスラー』を観ていないのか。
あるいは、観ても理解できない
バカタレなのか。
「残忍なローマ兵」にはならな
いでとサラが願って、失望して
自殺してまで訴えた意味さえ解
っていない。
映画『道頓堀川』では、武内は
息子に言う。「玉撞きはバクチ
や。バクチは己だけやのうて、
周りの者みんな地獄に連れて行
くんや。だからやめいと言っと
るのが分からんのか」と。
バクチは金こそが一番という物
だ。人の尊厳や命など二の次に
なる。バクチは人を人ではなく
する。
だが、つい最近まで日本のプロ
はこれだったのだ。実態が。


金を賭けてなくとも、種目が種目
なのでリングゲームの5-9は玉筋
がとても汚くなる。
コンビ、キャノン、バンク、空コ、
スリークッション、マッセ、ハード
ドロー、押し抜き…。
どんな玉使ってでも5と9を落とし
に行く。台上にある限り何度も。
目的は点数稼ぎだ。ひと玉が玉
ではなく金なのだ。1球が50円
だったり100円だったり、その
4倍、8倍だったりする。たった
1個の玉が。極めて扇情的であり
猥褻だ。ひとつの玉が玉として
不動の価値ではなく、可変して
人間の欲を煽り立てる仕組みに
仕組まれている。ゲームの存在
そのものが汚い。まるでシステム
そのものが詐欺のようなものだ。
マスワリ以外では平玉順取りなど
しない。マスワリでもできる限り
5と9を途中でサイドに入れに行く。
そして台上に戻して、また得点を
重ねる。ワンラックで。

もうですね。
好きではないゲームです。
金を賭けずとも自分でやってて
言うのは何だけど。
心がどんどん濁って行く。
目的は種目の勝負ではなく、
搾り取る事だからだ。
規定ラック先取り勝負は剣道の
三本勝負のようなものだが、
リングゲームは1ラック1点では
なく、いくらでも点数が可変加
算する事がルール上可能なゲー
ムだ。

結局、リングゲームというのは
バクチであり、スポーツとして
正式なビリヤードの種目になら
ない背景が、今更ながらよく分
かりました。
ピン倒しみたいなもん。
5-9、ジャパンの類はスポーツ
たり得ない。
やってもスポーツの持つ清冽な
精神は宿らない。
つまり、人はやらないほうが良い。
人の大切な何かを失う。
そうした性質がゲーム自体に存在
する種目だ。これは物理的に。

この記事についてブログを書く
« リングゲーム | トップ | 冬暁 »