渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

【急増する外国人観光客】原爆資料館でインタビュー!広島で何を感じた?

2023年12月27日 | open

【急増する外国人観光客】原爆資料館で
インタビュー!広島で何を感じた?

多くの外国人の方々に広島の
原爆資料館に訪れてほしいと
願う。
そして、考えてほしい、と。

だが、日本人さえ多くが訪れて
はいない。
それどころか、訪れた人たちの
中でも「怖くて気持ち悪いから
最後まで見なかった」、「原爆
が落ちたのがうちの町でなくて
本当によかったと思った」とさえ
言う人たちを何人か私は知って
いる。
それは広島県三原市の人と、大阪
出身育ち大阪在住の人だ。
他にも何人も同様の感想の日本人
を知っている。東京から観光で
広島市に来たが、原爆資料館は

観光気分を害するので訪れない、
とか。

また、不倫相手に広島市に密会
しに来た
が、原爆資料館?お呼
びじゃな
いね、そういうので来
たのでは
ないから、とか。
東京本社から広島に出張で来た
企業社長が「資料館?行くわけ
ねえだろ、仕事なんだから」と
言って(ママ)資料館には訪れ
ようともず、翌日のオフタイム
には広島でゴルフ三昧とか。

大阪は原爆こそ落ちなかったが、
東京と同じく空襲で焼け野原だ
った。
そして広島県三原市には原爆も
空襲も無かったが、同じ広島県
の広島市に史上初の原爆が投下
されて人類史上筆舌を尽くし
がたい惨
状が現実に発生した。

目を逸らす事は簡単だ。
自分は関係ない、と。
だが、そうした視点は自分をも
ないがしろにする事だ。
「自分の事だけを考える奴は、
自分をも滅ぼす奴だ」とは黒澤
映画『七人の侍』で百姓たちを
救おうと決起した侍大将の島田
官兵衛の言葉だが、この言葉は
深い。
そして、この言が心に刺さらな
い日本人は、国と国民を滅ぼす
人だと私は確信している。

ただ、私は思う。
広島、長崎と原子爆弾を落とさ
れて日本は戦争に降伏した。
しかし、戦争を推進していたの
は軍部でも天皇でもない。
戦争を遂行したのは私たち日本
の国民自身なのだ。
どんなにひどい事をされたかを
強調するだけでは、戦争を抑止
したりする事はできない。
自分たちがどんなひどい事を
やっていたのかを見つめる事を
抜きにしては、真の平和への祈
願などは絵空事だ。
ヒロシマ、ナガサキを語る時、
日本に為された非道を説く事は
たやすい。
だが、そこに至る経緯は、私たち
日本人自身がそれを許していた
だけでなく、それを推進してい
たという歴史の現実から目を逸
らせてはならない。
軍部が勝手にやっていた事では
ないのだ。
国民が強制的であれ、それを
後押ししたから原爆が投下され、
全国都市部は無差別爆撃で数え
きれない人々が殺された。
実行者は連合軍だが、そうさせ
たのは、日本国民だ。
日本国民は自らに自省と自戒の
刃を向けよ。
さもなくば、真の平和の道は
手繰り寄せられない。

 

 


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