渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

バック バンガード 〜ナイフ〜

2023年05月28日 | open
 

バック社のバンガード。
非常に良いナイフである。
但し、ネガ部分も僅かに2点
のみある。
それは、ブレードがホローグラ
インドである事とソング
ール
が無い事だ。
前者はバックとラブレスが40年
程前から始めた新造形だ。
それがあたかもアメリカンナイ
フのスタンダードかのようにな
ってしまった。
これは時代的流れだったので
致し方無い。
そのホロー一辺倒の固着観念が
ナイフの世界で見直され始めた
のはほんここ数年の事であ
る。
ソングホールが無いのは、この
ナイフのブレードがオールド・
デザインスタイルなので、これ
も仕方ない。
西部開拓時代のデザインを
踏襲しているトラディショ
ナル
モデルだから、むしろ
穴があっ
たらおかしい。最
新ブッシュクラフ
ト製品で
はない。そこは解って
割り
切るしかない。この伝統的

ナイフは実用性のみを追求し
た最新のファルクニーベンF1で
はない。識別して区別する事が
必要だ。
このバンガードは、これはこれ
でスタイルとスタンスが完成貫
徹完結されているのだ。
 
ハンドルはウッドマイカルタ。


とてつもなく美しい。
ソリッド単板を積層させて
樹脂で固めた素材だ。
無垢木そのものよりも比較に
ならない耐久性がある。
それでいて杢目も楽しめる。
木が好きな人間には最高の素
材だ。

 
特筆すべきはハンドルで、私が
持っている全ナイフの中で一番
ハンドリングが良い。
この造形設計には心底脱帽する。
 
「良いナイフ」だ。

 
このナイフのセットポジション
は、私はサイドセットにしてい
る。


バックのバンガードはフランス語
ならばアバンギャルド。前衛とい
う意味だ。
だが、戦闘ナイフでもサバイバル
ナイフでもない。ハンティング
ナイフである。
誤射防止のハンタージャケット
ともマッチする。

 
家のベンチシートに置いてみる。


非常に美しいナイフである。


美しいだけでなく、実用性は
極めて高い。


そこはかとなく、持つ者に信頼
と安心感と希望を与える存在だ。


聖剣十字剣のように。


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