渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

自動車学校の二輪車教習

2023年09月25日 | open



教習所の二輪車教習は現在は
不適合運転を教えているケー
スが非常に多い。
これは揶揄中傷とかではなく
事実だ。

昔から現代まで続く大きな不
適合運転操作の一つに、前輪
ブレーキの指四本掛けがある。
これは確実にブレーキを握る
ことを教える目的だろうが、
ディスクブレーキが装着された
現代二輪には全く以て不適合
だ。
教習所はワイヤー引きでドラム
ブレーキが標準だった半世紀
以上前の車の操作方法を現代
でも「それが安全」と思い込
んで教えている。
野球のバットやゴルフのスイ
ングではないのだから。
四本指で前輪ブレーキレバー
を握ったらオートバイのフロ
ントブレーキなどは即ロック
する。
16の時、ヤマハ純レーサーの
TD-3を富士スピードウェイで
乗らせてもらう時に、事前
に厳重注意された。
ドラムブレーキでもレーサー
ブレーキなので滅茶苦茶利く
から絶対に握りしめるな、と。
ロックしてジャックナイフで
飛ぶというのだ。
実際にはレーサードラムは超
高速度である事もあり、後年
の「よく利くディスク」のよ
うな感触だ。出始めの公道車
のディスクよりもガツンと来
るタッチ。


要するに、当時の公道車の
ドラムブレーキなどはあまり
利かないので四本掛けにする
必要があったのだ。
教習所などはその時代の扱い
方を車両性能がまるで変った
現代においても教えようとし
ている。
結果、免許取り立ての初心者
が公道で前輪をロックさせて
しまい、足払いを食らって
転倒事故を多発させている。
また、オフロード車のように
後輪ブレーキで速度調整を
する事を教習所では教える
ので、やはり公道で初心者が
後輪ブレーキを思い切り踏ん
で後輪をロックさせて転倒
事故を多く起こしている。

こうした時代にそぐわない
誤謬教えは四輪にもある。
代表例は「ポンピングブレ
ーキ」だ。
制動力が弱かったドラム時代
の四輪では、ドラムシューの
過熱を放熱させる為に、瞬時
に断続的に制動を抜く。
いわば危険運転なのだが、
制動力を落とすことでブレーキ
が利かなくなる事を避けた。
特に長い坂道の下りなど。
また、その断続踏みは同時に
急ブレーキによるロックを防
ぐ意味もあった。
だが、この操作は二つの重大
な問題をはらんでいる。
それは、第一にブレーキは
ディスクだろうがドラムだろ
うが制動外圧をかけつづけた
ほうが利くのだ。
そして、実は、タイヤの完全
グリップによる制動よりも
ロックスリップのほうが制動
距離が縮まるという科学的
実験結果がある。
ただし、スリップすると制御
が難しくなるので、一般的に
はコントロールしやすいグリッ
プ制動を四輪車では教えている。
なお、アスファルトとコンクリ
ートではコンクリのほうが制動
力が高いし滑りにくい。
なので公道では急坂などでは
アスファルトではなくコンクリ
ート舗装にしてある。
そして、ポンピングの為に
足をアクセルからブレーキ
フットペダルに踏みかえる
時には教習所では足を空中に
浮かせて踏みかえる事を教え
ている。トラックと同じく。
これは物理的に非常に不安定
でどこを踏むかわからない
条件を揃える事になる。
結果として、マニュアル車が
激減した現在では、右足のみ
の操作で四輪車を動かすため
にブレーキペダルが大きく
なった現代オートマ車で足の
踏みかえで一旦足を空中に浮
かせるのは非常に間違い易い
やり方となる。
これはもう物理的真実として。
結果どうか。
アクセルとブレーキの踏み間
違いというとんでもない事故
が多発している。
老人に多いのは、判断力が低下
していて、踏み間違えたのに
それを自分の間違いと認知でき
ずに車のせいにしようとしたり
するからだ。
これは踏み間違えた直後も、
人を何人もひき殺した後も。
教習所の嘘教えが事故原因を
誘発していると断言できる
操作だ。
かかとを床に着けて、足を
ワイパーのように扇状に動か
してブレーキを踏めば絶対に
物理的に間違わない。
それは奇しくもレーシング
テクニックのマニュアル車
でのヒール&トゥの足の使い
方でもあるのだが。逆パター
ンの。レースではブレーキを
つま先側で押さえながらかか
と側でアクセルを吹かして
ブリッピングさせてシフト
ダウンする。オーバーレブを
防ぐためだ。
しかし、教習所ではその方法
をやると認め印は貰えない。
また、警察でも、免許更新の
講習などではそのかかと着け
扇操作の方法は✖と伝達して
広めている。
実は今のアクセルとブレーキ
の踏み間違えの事故原因は
教習所の嘘教えと警察の嘘
操作指導にある。
だが、その真実を安全を謳う
人たちは誰も指摘しない。
指摘して改善して本当に事故
防止を広めようとはしない。

二輪の場合も、嘘を嘘と見抜
いて本当の本物を見つめて
実行すれば転倒事故や衝突
事故を防げるケースがごまん
とある。

二輪の運動特性として、物理的
な現象で後ろブレーキの特殊な
使用方法がある。
それは、前輪ブレーキを使うと
どんなに微細にブレーキをかけ
ようとも前輪が沈む=ダイブ
する。
それを利用してレースなどでは
旋回のきっかけを作る(キャス
ター角を変える事による)のだ
が、状況によっては前輪を沈め
ずに制動や旋回動作を得たい
場合がある。
その時、前輪をかけるまえに
後輪ブレーキをコンマ数秒
早くかけはじめる。
すると、物理的に先に後輪が
沈んで(厳密にはサスが突っ
張ってスイングアームが上が
る)行く。
そして直後に前輪ブレーキを
かけると、前後輪が真下に
車体姿勢を崩さないまま沈む
現象が起きる。
これを利用する場面もあるには
ある。
だが、二輪の挙動の特性と原理
を知悉していないと、この現象
には理解が及ばない。まして
教習所などでは全く教えない。
教習所で教えるのは交通法規だ。

それと、乗れない免許者はやら
ないほうが無難だが、二輪で
旋回途中の車体姿勢の調整の
為に後輪ブレーキを緩く当て
る事がある。
これは前述のスイングアームの
動きをバンク中に与えるもので
リアの角度を変える事で結果的
に回頭性を得たり、また逆を
得たりする目的で使う。
さらには、前輪のブレーキレバー
を軽く握ってパッドをやや締め
たままスロットルは開けて行く
という状況もある。
これは前輪の旋回性能に問題を
抱える車の場合に使用する特殊
操作で、ホンダのいきなり足払い
車両(レーサーRS250初期型)や
公道車NS250や400、NSR250Rの
87年型88年型などはこれを使わ
ないと車が曲がらなかった。
これは高速度旋回時の特殊操作
なので公道ではほぼ使わない
高度な職人技だ。

二輪には二輪の挙動特性がある。
それを教習所や警察は教えない。
だが、白バイ隊員は前輪ブレーキ
は指2本がけで操作している。
そもそも、4本掛けは手の形が
U字型になりハンドルを包む
保持を放棄する事になる。
危険なのだ。ブレーキの利きが
どうの以前に。
だが、それも日本の教習所と
警察は指導しない。逆にするな
と指導する。

それらの物理的な適合性を
否定して公的機関が国民に
誤った操作を指導をしている。
事故など無くなる訳がない。

運転免許証は、正しい操作を
学んで得るものではなく、道
交法をまもって車両を運行さ
せる「決められた事」ができる
かどうかで発行の有無が判断
される。操作が誤りであるか
どうかなどは斟酌しない。
警察と教習所が決めた事を
たとえ間違っていようがその
通りに実行できた人に免許を
付与する。
それが教習所であり、警察の
実際の現実の現在の指導内容
なのである。

妻が自動二輪の免許を取りに
教習所に行った時の話を聞く
と「全く乗り方とか操作方法
は一切教えてくれなかった」
という。
教習所とはそういうものだ。
運行の仕方は教えても本当
の操作は教えず、逆に嘘を
教える。
妻に訊いた。
「なんで乗れたの?」と。
すると、私が一から嚙み砕い
て運転操作方法をすべて教え
てくれたからだ、と言う。
そういえばそうだった。
熱心にいろいろ尋ねてきて
たっけ。
そして、教習所では教習所
の言う通りの事をしろ、と
も言った記憶がある。目的
は正しい事を実行するのでは
なく、免許を得る事だから、
とも。

結果、妻は公道ではブレー
キングでは4本掛けなどせず、
ブレーキをかけながらパーン
パンパンとブリッピングをし
つつシフトダウンをしていた。
後輪ブレーキは信号停止時に
止まっている時に車体が前後
しないようにかけるのみで、
フロントを主として走行制動
には使う。
結果、彼女はオートバイで一
度たりとも転倒した事が無い。
身長は低いが、立ちごけさえ
も一度も無い。
なんで?と訊くと、「教えら
れた通りにやってるだけ。
自分でも考えながら」と答えた。
正しい事をやれば正しい結果
に結び付く。
妻はコーナリング速度は遅か
ったがそれでいい。
事故さえなければ。
私が言うのはおこがましいが、
私は今、極めて大人しくかつ
円滑な走りをしている。
ただし、教習所乗りは一切
しない。危険だから。

先日、60km/hで走行している
バイパスのトンネルで波状路
のように路面の凸凹が続く場所
があった。
前を行く見知らぬ二輪の人間が
そこで60km/hでこれをやった
ので参った。

これは大型二輪免許を取る為の
嘘教えの一つだ。
公道の巡行60km/hでこれを
やったら非常に危険。
私は思わず車間距離を開いた。
そして法令違反だが、トンネル
内で前後の安全を確認してから
車線を変更した。危険回避の
緊急事態だからだ。
先行車は前輪を取られて今にも
すっ飛びそうだった。
危険極まりない。
こんなフォームと二輪操作では
車体制御などできる道理が無い
からだ。操縦とは無縁の乗車
姿勢がこれだ。
あれで転倒事故を起こしていた
ら勿論運転者本人の責任だが、
事故原因の一旦は教習所にある
事は明白だ。

嘘はいけない。
特に人の命にかかわる事につい
ては。

 


この記事についてブログを書く
« 少年性被害はジャニーズの問... | トップ | クラッチの使い方 »