渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

オートバイの乗り方 ~とりわけセパハンモデル~

2023年11月14日 | open




オートバイには絶対に外しては
ならない「乗り方」がある。
それは「下半身で乗る」事と、
「上半身は脱力させて突っ張り
硬直をさせない」という事だ。
これはどんなポジションの二輪
であっても。

特にセパレートハンドルモデル
や前傾姿勢が強いタイプの車種
で巷でよく見られる感想が「セ
パハンはきつい」「つらい」
「前傾フォームはしんどい」と
かいうものだ。
これらの発言をする者は、全員
全くオートバイに乗ることがで
きない人間だと断定できる。
たとえ元世界チャンピオンだろ
うと現役チャンピオンだろうと、
同様の発言を少しでもしたなら
ば、それは二輪の乗り方の何た
るかを忘却した「乗れない人」
であると断定できる。

特に日本の大型SSでは腕を
腕立て伏せのように伸ばし
て突っ張っている人がやたら
めったら多いが、まるで乗れ
ていない。
よく二輪に乗れない人が「手
が痺れる」とか言うが、それ
は手で上半身の体重をハンドル
に荷重させている妙ちくりん
な載り方をしているからだ。

下半身でマシンをホールドし、
上体は脱力させて、背骨は
ごく自然に力を抜いて曲げ、
そして顎は軽く引く。
これ、どんなタイプの二輪で
あっても、動力付二輪車の
乗車走行の基本中の基本だ。
例えハーレーであっても、
アドベンチャーであってもだ。
無論、前傾姿勢が強いセパハン
装着のSSやレーサーレプリカ
やカフェレーサーなどはその
注意事項をさらに強める。
前傾モデルは腕突っ張りの顎
出し背中硬直
伸ばしになりが
ちだからだ。
で、「疲れる」だの「しんどい」

だの「きつい」だのを言い出す。
それは根本から二輪の乗り方を
間違っているからだ。

とにかく脱力。
それと、顎は軽く引く。
特に前傾マシンの場合には、
頭部を垂直にして顔面が前方
に直面するような変な姿勢は
取らない。
これは空力的阻害要因と人体
構造からの血流阻害を防止す
る為に絶対必要だ。血流阻害
により酸素不足になり脳が
適正な判断ができなくなるの
が前傾姿勢二輪での顎出しだ。
第一、見た目がこれ以上なく
ダサくカッコ悪い。
二輪の物事の道理を理解して
いない事が一目瞭然だからだ。
さらにウエアを決めれば決め

る程、そんな乗り方はカッコ
悪さに拍車をかける。
カフェレーサータイプに乗る
日本のナンチャッテカフェ載
りに非常に多いのが、顎出し
腕突っ張りと背筋硬直伸ば
だ。
さらには、直線でのつま先外
出しと車体との
隙間空けが挙
げられる。

いくらバイクをカスタムして
決めても、コスチュームをロン
ドンスタイルで決めても、乗れ
てない載り屋風味ではカッコ
悪い事この上ない。ウエアを
決めていたら、なおさら珍妙だ。
そのようなフォームでは二輪は

まともに運転できない。



で、一番ダサいのが顎出し。
あれは本当に見た目も実利的に
もよろしくないし、本当にカッ
コ悪い。
顎は軽く引いて、上体は腕も肘
も肩も背中も脱力を。
ただし、腹筋とへそ裏の背筋は

キュッと締める。デロ~ン、と
した脱力は腹回りに関してはダ
メ。
というか、腹筋をデロ~ンとさ
ていたらオートバイは乗れな
いで
しょうよ。
さらに、高度な身体用法を言う
ならば、臍下丹田には「気」を

入れる。力でなく。その「気」
は弛緩によっては入らない。
「気合」とも異なるので、これ
はその筋の武術の修業をした人
でないと解り難いかも知れない。
とりあえず、走行中はだらしな
く腹をボヨンと緩めるな、とい
う事だ。
それが二輪車の乗り方だ。


オートバイは下半身で乗る。



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