


世界チャンピオンのアドバイスを
毎回聞けば本人に勝てる説
【穴がないビリヤード】
「穴がないビリヤード」というのは
台の事を言ってるのだろう。
穴無し台こそが本来はビリヤードと
呼ぶ。
穴あり台はポケット・ビリヤードだ。
大元の登場当時の元々は穴ありが原初。
ゲートボールのように台上にアーチ
ゲートが立っていて、そこを通して
壁(クッションは無かった)の穴に
ボールを入れるゲームがビリヤード
の台上競技のはじまりで貴族の遊戯
だった。
そこから日本で幕末期にあたる頃に
穴無し台によるものが分離独立した。
幕末長崎には穴ありゲート台と穴あり
ゲート無し台、穴無し台の絵が残さ
れている。また、穴ありゲート台も
現物が残っている。
主としてその分離独立した玉当ての
ゲームが後年世界的にビリヤードと
呼ばれるようになった。
一方、穴入れ台は四隅と中央に穴を
設けられるようになり、こちらは
ポケットとして発展した。
アメリカで急速にこのゲームは発達
して、1850年代の西部開拓時代には
既に現在の形と同様のアメリカン・
ポケット=プールゲームが登場して
流行した。
20世紀に入り、インドで発生した
オリジナルポケットゲームが英国
に1920年代に渡り、大隆盛をみる。
これはスヌーカーと呼ばれる入れ
ながら落ちた玉を戻すゲームで、
手玉を隠すセーフティも多用される
ゲームとなった。
19世紀中ごろに早期に分離独立し
た穴無し台での玉当て競技は
フランス、ベルギー、スペイン、
イングランド等で隆盛をみた。
こちらはビリヤードという呼称が
定着した。フランス語では billard
で「ビーヤァ」と呼ぶ。
スペイン語では billar で「ビリ
ヤル」だ。
ドイツ語では billiard で「ビリヤー
ツ」。
英語は billiard で「ビリヤード」。
billiards でビリヤーツ。
店の看板等はすべて複数形で書かれ
ている。
完全日本語は「撞球(どうきゅう)」
である。撞くという漢字は他には
寺の鐘を撞く時くらいしか使われ
ない。突くのではなくゴーンとツク
ことを指す漢字。つきとおす、つき
ならす、という意味を含むのであり、
単に物体が衝突した事とは異なる。
極めてビリヤードのキュー出しの
要諦を言い当てた漢字が「撞」で
あるので、玉突きよりも玉撞きが
実を表しているだろう。
1859年1月1日、ニューヨークの
ビリヤードサロン。南北戦争前。
穴台で英国式四つ玉を撞いている。
この後、キャロム台に変更しよう
とする動きがあったが、それは
定着せず、合衆国ではアメリカン
ポケット=プールが発明されて
独自に進化した。
肥田プロは十代の頃から天才少女と
呼ばれていた。
撞球者の家系に生まれ、幼い頃から
キャロムビリヤードに親しんできた。
斯界では戦前の世界的な日本の撞球
選手である桂マサ子に譬えて「桂
マサ子の再来」と呼ばれていた。
この動画のような解説プレーは結構
珍しい。一球一球取り方を解説して
くれている。
このような解説はとても分かりやすい。
キャロムビリヤードの世界は気風が
今でも紳士的だ。
撞球場のお店の人も客もとても礼儀
正しい。
置きキューだけでなく、プライベート
チョーク置き場まで設置されている。
ここは東京板橋区徳丸のキャノンさん。
ポケットビリヤード=プールの世界
は日本国内でもいまだに博打玉を
好んでやっている風潮がある。
また、撞球者たちもパチンコ打ちや
麻雀打ちと同種の臭いがプンプン
する者たちが異様に多い。
だがビリヤード=キャロムの世界は
それらとは異なる。
キャロムビリヤードは皇室や宮家の
方々も嗜む。そうした撞球であり、
今でも礼儀を重んじる西欧の気風
がみなぎっている。
アメリカンポケットは、西部の酒場
のギャンブル娯楽からの流れなので、
どうしても品格や人格や品性につい
て悖るような面が今でも払拭できな
いような一面がある。
きちんとしたビリヤード場はキャロム
の店は全店がそうした紳士淑女の
競技を行なう場所だ。典型例の代表例
が学士会館の撞球室であり、倶楽部
の撞球会だ。
一般民間店舗でも、キャロムの撞球場
は客からの預かり物についてもきちん
としている。
プールカフェやプールホールの店主
のように客からの預かりキューを
勝手に転売しようとしたり、他に
も口にするのも憚られる人の道に
外れる事をやった事例は、あまり
キャロム店では耳にしない。
私も広島県内のポケット店では
「ああ。そうなんだ」という呆れる
経験を多くした。それとポケットを
やる人間たちの醜(みにく)い人間
性を多く見た。
店に来た女子中学生に猥褻行為を
して逮捕された店主もいた。
別な店では、預かりキューの店で
私が預けていたキューケースも無
くなった。
誰か来た常連客が盗んだのだが、
オーナーの店主が代わってからは
一切管理などしていない。
そもそも「いらっしゃい」さえも
言わない。客足はどんどん離れて、
置きキューも激減した。
それはそうだろう。
しかし、それは何も広島県が特別に
極悪なのではない。
日本全国、ポケットの世界にはよく
ある事だ。
東日本大震災の時には、菱沼元プロ
の店ラッキーインターナショナルで
は、高級なキューケースが丸ごと
盗難に遭い、またそれが転売されて
いた。そういう事をやるのがポケット
の世界の連中だ。ポケット玉突き人
たちは元々がバクチ打ちなのだから
何でもありだ。映画『道頓堀川』の
政夫ですね。あれ。
キャロムの世界とは空気が異なる
のは、それはキャロム専門の店に
行けば即座に感じ取れる事だろう。
とりあえず、ポケットをやるキューを
持つ者は、違法な賭博である博打玉
を撞くのを即座にやめるべきである。
今すぐに。
そうでないと、ビリヤード自体が
博打の為に利用される競技に転落
してしまう。
かぶり方、なんとかしろ。
とは思ったが、出川だからいいの
かも。
これがビシッと正規通りミリタリー
かぶりをしていたら出川らしく
ないかも。
もしかすると、そこまで読んだ
深い演出かも知れない。