
ラジオの録音番組でテープの不要なところは
ハサミで切断してスプライシングテープでつないで
放送していました。
放送済み録音テープはライブラリーに保管されます
… … …
テレビの録画テープも不要なところを安全剃刀で
切断する「切り編」ではじまりました
ビデオテープは音声テープに比べて高価だったので
放送済みのビデオテープはバルク・イレーサー(消磁器)に
かけてビデオテープの内容をばっさり消去して
新しく番組を録画して使用していました
… … …
ところが「切り編」したテープは再使用できないので
「切り編」は編成局長の許可が必要だったのでした

新しく「電子編集」が出現して
録画テープを傷つけること無く
編集出来るようになりました
… … …
原理を簡単に云えば,録画したテープを別の
新しい録画テープに再録画していく方法(ダビング)です

当時のテレビ機器は映像をアナログ信号で扱っていましたから
再録画するたびに,映像の劣化は免れません
しかし、家庭用テレビ受像機では,電子編集による
映像の劣化はわかりませんでした
… … …
ビデオレコーダーもこの電子編集に耐えるために
ハイバンド方式に徐々に改良されていきました
電子編集されたビデオテープも無傷ですから
放送終了後にバルク・イレーサーで消去されて
新しい番組の録画に再使用されました

写真は,音声テープ用のバルク・イレーサーですが
ビデオテープのバルク・イレーサーも原理は同じで
ビデオテープは大きくて,重いのでモーターでビデオテープを
動かすようになっていました
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当時の優れた番組の録画テープが残っていないのは
放送終了後、惜しげも無く消去されていたからです
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この問題は大阪テレビだけでなく,
全国のテレビ局の問題でもありました
