微妙な天気だった日曜日も、昼近くからは晴れ間も見せてくれた。
そうなるとジッとしてられない性分なので、知らない町散策に出かけることに。
熊本市の北に隣接する山鹿市は、自宅から20kmと 程近い。
夏に行われる山鹿灯篭踊りで知られている処。
菊池川の水運と豊後街道の交差点に位置し豊富な温泉とも相まって、以前は栄えた町だったようだ。
山鹿温泉観光センターに車を停めてボチボチと歩き出すと、既に1時を回っていたので先ずは昼食。
以前は造り酒屋だったという家屋を改修したカフェに入ってみた。
メニューは至って普通だったけど、素材がよくって美味しかったよ。
店の裏には蔵があり、もう動くことはない酒造りの設備が残されていた。
お腹が落ち着いたところで豊後街道を下っていくと、この町のメインとなる八千代座。
一度は閉鎖されて廃屋のようになってしまったが、坂東玉三郎が復興に尽力し、今でも毎年公演を行うことで知られている劇場だ。
催し物がないときには内部まで見学できるらしけど、今回は地元の演舞会が行われていたので ちょっとだけしか覘けなかった。
一階には升席が刻まれ、2/3階席は舞台が見やすいように前下がりになっている。
天井や壁の高い位置には当時の広告が復元され、なんともいい雰囲気の空間だ。
こういうものはやはり残していきたいね。
八千代座を出て更に豊後街道を下っていくと、次は山鹿灯篭資料館。
紙でできてるとはとても思えない精巧な細工が並んでいた。
更に豊後街道を町並みを楽しみながら南下し、菊池川で折り返す。
そして今日の〆は さくら温泉。
道後温泉を模したと言われる外観は「言われれば 似てるかな?」くらいだけど。
300円とリーズナブルな料金を払い内部に入ると、湯船は半地下に一段下がっている。
東北の鉛温泉を思いだす造りだ。
お湯はヌメりがあり柔らかく、肌への保湿効果が高そう。
おかげでポッカポカの身体になって、幸せな気分で帰路につけたよ。