サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

本当に期待しているデフフットサル女子日本代表(男子も)、そしてクラウドファンディング

2019年06月29日 | ろう者サッカー

今年の11月、聞こえない、聞こえにくい人たちの大会であるデフフットサルW杯がスイスで開催される。
昨日28日にはその組み合わせ抽選が行われた。会場はチューリッヒにあるFIFA本部。(FIFAがデフサッカー、デフフットサルにどう関わっているのかは把握できてきません)。
男女ともに16カ国(あるいは地域)が4チームずつ4つのグループに分けられた。

男子は、ロシア、ポーランド、ブラジルと同組。ロシアは前回W杯で敗れた相手。まずは決勝トーナメント進出を目指すことになるが、もちろん目指すは世界一。
ちなみにデフフットサルの男子は、イランが圧倒的な強さを誇っているようだ。

女子はイングランド、ブラジル、アイルランドと同組。ブラジルは前回大会準優勝、イングランドは5位決定戦で敗れた相手。なかなかに難しいグループだ。 

そんな大会を前にして、デフ男女日本代表チームともに着々と強化を図り、合宿等を積み重ねている。
少し時間が経ってしまったが半月前の6月16日、デフフットサル女子日本代表チームの合宿に行って来た。
女子は以前私が制作した映画「アイ・コンタクト」撮影時(=2009年台北デフリンピック出場)のメンバーも多く名を連ね、なじみのある選手が多い。そんな選手達のなかには、その後、結婚、出産を経て、復帰してきた選手達も少なくない。
2013年ブルガリアデフリンピックも大会にはほぼ帯同していたので、その後の加入したメンバーもよく知っている。
とは言え、ここのところはなかなか顔を出せずにいた。

久しぶりに見た印象は、とにかく練習に取り組む意識に隔世の感があるということ。以前は「お前らもうちょっとやれるだろ(心の声)」という印象が強かったが、今は意識も高く練習にも無駄がない。
山本監督を始めとするスタッフの力ももちろんあるが、前回タイ大会である程度まではやれたものの6位に終わった口惜しさがベースにあるのだと思う。
意識だけではなくフィジカル的にも鍛えあげられている。例えば田村なんか(かなり)以前はお付き合いでサッカーやっているという印象だったが、日頃のトレーニングを彷彿とさせる走り!

全体としては、岩渕、阿部、鳥海、酒井たちを中心とした若手を、船越、中島、一色、中井、原田、田村、川畑らが支えるといった感じだが(宮田と宮城は諸事情で不参加)、キャプテン岩渕は以前「お前、もっとやれるんだろ!やれよ!」ともっとも感じた選手。
現在はキャプテンでもあり、意識の高さもひしひしと伝わってくる。

ゴレイロの芹澤は、かつての女子フットサル日本代表の守護神本多さかえコーチがサポート。そんな本多コーチのアドバイスをすべて吸収するために、練習時には補聴器を使用しているそうだ。(デフサッカー、デフフットサルは試合に際は補聴器を外さなくてはならない)。

また攻撃練習の際も、守備側に回った選手達に本多コーチから的確な助言がなされるため、攻撃練習でもあり守備練習でもあり、といったように無駄が無く、選手達も貪欲にレベルアップを図っていく。

スタッフ選手間のコミュニケーションも円滑で山本監督は戦術的なこともかなり手話で伝えられようになっていたが、細かいニュアンスは伝わりきれないためメンタルトレーナーでもある高橋さんが手話通訳し補完していく。宮澤トレーナーもかなり手話ができて選手とコミュニケーションをとっていた。
 
そんな感じで11月に突き進んでいるデフ女子フットサル日本代表チーム、今度は本当に上位進出が狙えそうだ。

しかし金銭面の苦労はいかんともしがたい面があり、現在クラウドファンディングが進行中である。
男女フットサル代表チームの渡航費、宿泊費の一部に充てようというものだ。
私もわずかながら支援、支援にはTシャツや監督選手の講演等、様々なコースが用意されている。

デフフットサル日本代表OURVISION W杯渡航費プロジェクト
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 男女アベック優勝を目指す代表チーム、「後悔はさせません!」「死に物狂いで取りに行きます!」「応援よろしくお願いします!」とのこと。
クラウドファンディングは7月末まで。 

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