1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「歌うクジラ 上」(村上龍)

2011-05-02 20:12:11 | 
近未来小説です。2020年、SW遺伝子とよばれる不老不死の遺伝子が、クジラの体内から発見されたところからこの小説は始まります。SW遺伝子をくみこんで寿命を延ばすことが可能になり、富裕層や政治家は、金に物を言わせて自由に寿命を延ばすことができるようになっています。

2070年の日本。貧富の格差が拡大し、日本人口に占める下層の割合は80%に達し、金融と高付加価値製造業は上層の人たちで経営され、下層の人たちは単純労働に従事しています。円の暴落、労働力の移民への依存度の上昇、移民を排斥しようとする最貧層の若者の暴動、そして400万人の移民の反乱などなど

こんなどうしようもない日本で、性犯罪者とその子供たちを隔離するために作られた新出島という島で生まれた少年アキラが、父の遺言に従い、SW遺伝子の情報を埋め込んだICチップを、本島に住む謎の人物ヨシマツに届けに行くというお話です。ロードムービーを見るように物語は進んでいきます。

今、上巻を読み終えたところです。うーーん。この先、おもしろくなるのかな。