1日1日感動したことを書きたい

本、音楽、映画、仕事、出会い。1日1日感動したことを書きたい。
人生の黄昏時だから、なおそう思います。

「シエナ-夢見るゴシック都市」 池上俊一著

2008-01-14 23:20:00 | 
 トスカーナの緑の大地と煉瓦の赤。正月に行ったシエナのことがもうすこし詳しく知りたくて、「シエナ-夢見るゴシック都市」(池上俊一著)
を読みました。プルーストもカミュもナポレオンも、シエナの美しさに心を奪われたのですね。
 この本を読むと、①トスカーナの緑の大地は、石灰岩の不毛の土地と湿地を耕し、農産物を育んできたシエナの農民たちの苦闘のたまものであること、②煉瓦の赤は、北ヨーロッパからローマへの交通の要衝として発展してきたシエナの町で、貴族階級から権力を奪った商人や市民達が、連帯の証として選んだ色であること、③近くに川もなく小高い丘にあるために、水問題に苦しんできたシエナでは、13世紀頃から、地下水脈に井戸を掘り、泉と地下水路を築くことで都市に環流させて生活用水として利用してきたこと、④シエナは、「自由」を奪い、「美」を破壊しようとする外部勢力に、歴史上何度も襲われ、耐えてきたことなどが、とてもよく分かります。
 たった1日のシエナ滞在。この本を読むと、700年にわたってシエナの人々よって作られてきた街並みの、三分の一も回れていないなぁと思いました。
 筆者は、高度資本主義とグローバル化が進展する中で、農業と観光を主産業とするシエナでは、若者が町を離れ、シエナを支えてきた地域のコミュニティーが崩壊の危機にあるということを指摘したあとで、次のような言葉でこの書物を結びます。
 「シエナが美しく生きていられれば、イタリアは大丈夫だ。そのイタリアの長所をうまく生かしながらEUを運営してゆくなら、ヨーロッパにはまだ明るい未来があるだろう」
 2001年の言葉ですが、2008年、シエナは、まだ十分に美しかったと思います。

ピリ辛とうふスープとすじスープ

2008-01-14 15:35:31 | 日記
今日は、寒いですね。三ノ宮に遊びに出たついでに、JR元町駅のそばにある韓国スープ専門店「すーぷ房 くだら」で、昼ご飯を食べてきました。私は750円の「ピリ辛とうふスープ」、つれあいはコラーゲンたっぷりの「すじスープ」(700円)を注文しました。ご飯とおつけもの二皿がついて、この値段。リーズナブルでした。
 味は、コクがあって、とてもおいしかったです。スープをすすると、体中に暖かさがまわっていくようで、少し風邪気味の私には、ピッタリの昼食でした。また、寒い日には行ってみたい一軒です。