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かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

湯治宿という贅沢

2024-05-21 15:00:23 | 日記
先週、初夏のブナの森の山あいに、今はたった一軒だけとなった湯治宿に3泊ほどお世話になった。この5年間で4度ほど訪ねているが、いずれもブナが黄金に輝く秋も深まった頃。この季節ははじめてだが、湯治以外の目的は、山菜を付近の山で採取して、簡単な調理でいただくというもので、タンパク源に生タマゴと納豆は持参したがあとはおコメとパスタと各種調味料と米油にバター。初日だけは、コンビニおでんで済ませたが、残り2日間は山菜三昧とした。大好きなコシアブラとハリギリはギリギリ確保できたし、思い出すだけでも、トリアシショウマ、ヤマブキショウマ、ウルイ、山ウド、タチシオデ、ミツバ、ミズナ、カタクリの葉などおひたし、味噌炒め、ペペロンチーノの具材には十分すぎるほどの量だったし、個性豊かな山菜たちを満足の行くほど味わった。ヒトにやるほどの量は取らないことにしているが、コシアブラのおひたしを初めてだという同宿のヒトに食べてもらったら、思いのほか喜んでくれたので、ホツコリと喜んだ。この湯治宿には必ずと行っていいほど豊かな食材をたくさん持参している気の良いオジサンがいて、今回は福井からのオジサンに「氷見うどん」なるあったかな一杯を雨で待機していた昼にご馳走になった。湯船といい台所といい、日本各地から来ている秘湯や湯治愛好家と様々な温泉宿の話しに花を咲かせるのもいい。日帰り温泉とテント場ばかりを愛好してきたが、古い湯治場も捨てがたい。こうした宿の廃れるのと人生が廃れるのと、どちらが早いか?こんな宿に集まるヒトビトの多くが同じことを考えながら湯に浸かっているかもしれない。
 











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ブナの実の豊作を祈る

2024-05-17 11:09:21 | 日記
おとついから岩手の湯治宿に滞在。今朝は日本海を寒冷前線が通過中のため、湯に入りながら雨上がりを待つ。山菜を少し確保しないと、夕餉がさみしくなるため山に入りたい。昨日は新緑のブナの森を5時間ばかり歩いた。1000メートルから上は雪が残っていたので、そこで折返し、見晴らしのいい場所にシートを広げ、宿でつくってきたオニギリとノンフライのカップうどんで昼餉とする。風のよく吹き抜ける場所だからか、その場所には太くやや幹や枝がねじれたブナが一本立つ。もうすっかり生い茂った葉の間から、いくつもの毛の生えたまん丸坊主たちが天を見上げている。ブナの実たちにちがいない。
今年は、しっかり育って、秋には栄養豊富な脂肪質を蓄えたイガグリを地上に落としてくれるのか。そうであれば、クマたちも喜ぶにちがいない。この秋、またこの場所にやってきて確認したくなった。クマさんには会いたくないが。
















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25年ぶりの二口渓谷へ、バスに乗って感じたこと

2024-05-13 20:34:13 | 日記

仙台地域の登山愛好家に人気の北蔵王山系の大東岳(だいとうだけ・1365.4M)や景勝地の盤司岩(ばんじいわ)など周遊の起点となる二口渓谷(ふたくちけいこく)歩いていたのは、もう25年以上前だったか。

この山域は、もう一方の人気の山・泉ヶ岳とちがって昔から登山に適したバスがなく、車がないとアクセスしにくい。2001年以降は沖縄に転勤するのを機に車を手放したこともあり、車を持たない身にとってこの25年間は近寄り難い山域だった。これが御無沙汰した理由である。

その不便なバスダイヤなのだが、仙石線の愛子駅から登山基地となる最終バス停「二口」まで走るバスは、土曜日に2本、日曜・休日になぜか1本のみである。

この土曜日の二便運行するダイヤも、意味不明の設定で、午前便の二口着が10:07、午後便の二口発が14:40と4時間30分程度しか間隔がないため、大東岳往復登山をはじめとする満足な行動が不能となっている。

先週の土曜日、それでもこの行きと帰りのバスに乗ってみる気になったのは、こないだ交付された市営バスに1割のチャージ分で乗られる「敬老乗車証」の恩恵なのであり、今の二口界隈の様子を確かめて、帰り秋保温泉にでも浸かって帰ろうかと思ったからである。

結論から言うと、やはりバスを利用して日帰りの遊興に利用するには時間足らずで、さらに帰りが土曜日午後ということもあって秋保温泉は混んでいて湯につかる気が湧いてこない。なので、この路線の日帰り利用案は「没」という結論に達した。

ただ、バス停から歩いて15分程度のスポットに小ぎれいなバンガロー付きのキャンプ場ができていたので、あるいは、ここに1、2泊して登山をしたり山菜料理を楽しんだりすることができるかもしれない。今度考えてみよう。平日なら、二口のバス停から30分ばかり歩いた野尻北という集落のバス停まではバスが四・五本やって来ているので、あるいは土日にバスで来て、月曜、火曜の昼前に秋保温泉経由で湯につかって帰るのが、車を持たないわが身にとって現在のところベターな選択なのかもしれない。

土曜日は、25年前以上前には大東岳登山の復路に利用した裏盤司コースをのんびりと歩いたり、キャンプ場を見て回ったりしただけ。右ひざの膝の調子は相変わらずで、山の下り道に不安を覚えた。なんとかしないと。それにしても、トレランやっていた10年前は、往復標準時間6時間の大東岳メインコースを、あるいは4時間で登ってこられたかもしれないな・・・・・ずいぶんとくたびれたもんだ・・・悲しい。


    

     

      宮城でシソ科のオドリコソウにであったのは初めて。

     

     アブラナ科のヒロハコンロンソウかな。これも初めてかもしれない。

     あのころ、山の花に興味なかったのかな。

     

   ユリ科のホウチャクソウだ。毒があって食べられないことは分かっているが、ユリ科は皆清楚で美しい。

    

   五月の裏盤司コースは、いわばシャク(山ニンジン)街道。白い花と芳香が続く。

      

     雨が降るよな雨滝まで行っておにぎり食べて、コーヒー飲んできた。

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前期高齢者の哀楽

2024-05-10 20:55:44 | 日記

この春、○○歳のヨワイを重ねることと相成り、市から二件の「特典」が届いた。

「前期高齢者」という官僚語に修飾された国民健康保険の自己負担率が2割となる特典。

市営バスと地下鉄料金が1割(この秋から残念ながら2.5割に改悪されるのだが・・)で乗られるという特典。

老いは「苦悩」ばかりではないと喜んで、バスや地下鉄に乗ってどんどん郊外に出かけようかと思っていた矢先、原因不明の膝の痛みがやってきた。

運動不足に比例するような体重増とまだやめられない寝酒という「生活習慣」が原因ということも分かっているが、これに「老化」という自然現象も追い打ちをかけていることも、至極当然に理解している。

無情にも「五月晴れ」が続いている。明日は、しばらくぶりに市民の山「大東岳」のふもとに土日だけ運行する市バスに乗って「山の幸」ウォーキングと行きたいところだが、どうだろう。膝に「シップ」をはってでも出かけたいのだが・・・・・。

だんだんツラサも募ってくるというのか・・・


昨日の青葉山のアルバムから

たぶんナツグミの花(アキグミもあるからややこしい)

楽しみにしているハクウンボクの花はまだツボミ

サワフタギの白い花

いっぱい生えてれば「ヒデコ」として収穫対象のシオデなのだが青葉の森は少ないので鑑賞に。線香花火のような花序。

キク科のマルバダケブキも開花です。

チドリノキの花だと思います。

ヒメウラジャノメだと思います。♂♀不明。

この時季だけしか見られないニシキギ科「ツリバナ」の淡いピンクが好きです。

中学時代、紙の原料となるコウゾ・ミツマタを習ったでしょ。この木はコウゾ、そしてこの花は雌花。一本の株に雄花と雌花がそれぞれに独立して開花するユニークな花。(でもないかオニグルミなんかも・・)この太陽さんのような花は雌花。

このバフンウニみたいなのが雄花。

じつは、1年も経つとすっかり忘れていて、図鑑で復習した次第・・・・「老化」の波に逆らえず・

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やっと静けさを取り戻したので緑の世界に埋没しようぜ

2024-05-08 20:16:29 | 日記

勤労者の皆様には申し訳ないが、GWといった大型連休は、登山スポットを含めて観光スポットのどこもいっぱいだし、鉄道は混むし高速バスは動かないし、宿は高いし、報道も高速道路の渋滞や観光地の混みあいばっかりのニュースだし、近隣も含めてどこかに出かけようなんて気持ちが生ぜず、1年じゅう大型連休中の年金生活者にとって早く過ぎていってほしいBW(ブルーウィーク)だ。正月休みもお盆休みもあんまリスクではないが、とくに新緑真っただ中で快適そのもののGWは、はなはだ迷惑だ。(大げさ‥)

その2024年GWがやっと過ぎて行ってくれたので、いよいよ動き出そうかという気になったが、このところおおかた午前から昼過ぎにNHKBSで放映されるオオタニくんが活躍しているドジャースのゲームにはまってしまい、引きこもり癖が続いていた。(日本のプロ野球に熱が上がらないのだが・・)

きょうも青葉の森に出かけようと準備をしていたのだが、午前11時から始まったヤマモト投手が投げるマリーンズ戦との放送にすっかり縛られてしまった。日本のプロ野球が勤労者の勤務終後や休日に行われるのに対し、MLBはほとんどが昼日中に行われるので、まさに年金生活の旗本退屈男にぴったりのゲームなのだが‥そこは我慢して(録画でもいいじゃないか)1年で一番快適な緑の世界に出かけようか。

まあ、今日だけはLIVEで楽しませてもらって、午後の少しの時間、晴れていたので野草園にお散歩。

もうキビタキ君をはじめ小鳥たちは歌を歌っているし、初夏の花はあちらこちらで咲き誇るし、チョウやハチたちも目移りするような花の世界をセカセカと飛び回って入るし、彼らも1年で最も生き生きとした季節を生きているようだ。それが五月、初夏というものだろう。

 

ああ、もうツツジ科のウラジロヨウラクが淡いピンクの衣に装いはじめた。ミヤマオダマキの王冠のような距がクルリンと反り返って、その蜜にありつける能力を備えたハチたちを誘っているし、初夏の花たちはそれぞれの知恵で子孫につなごうと懸命だ。

 

     

 

     

 

目の前をひらひらとチョウが舞い、柔らかなオオバギボウシの葉に止まり、しばらく憩う。蜜を吸いすぎて疲れたのか、食草のありかを探しあぐねているのか。♂♀不明のタテハチョウ科のコミスジだ。少し寒冷な空気が漂っているが、五月の日差しを気持ちよく浴びてどこか眠そうだ。

 

     

 

今のオイラにとっては、世界中のイクサやフンソウや日常的なサツジンやジュウタイやコンザツ情報よりも、今、目の前の生き物たちの幸福のありかを垣間見ている方が「平和」なのだ。

 

 

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