気温が25度と大幅に気温の下がった野草園を歩く。
それでもまだ夏日なのだが、この2か月と違って風にひやりとしたものを感じる。
アザミ、キク、オミナエシ、ハギ・・秋の花たちが輝きだした。
ナンブアザミの蜜をホバリングしながら吸っている仲間を見つけた。
姿かたち、その高速な飛翔能力は、春先のあのビロードツリアブやクマバチのようなアブやハチの仲間そのものなので、初めて見たものはだれしもハナアブ・ハチ図鑑で名前を調べるだろうが、どうしても見つからないだろう。
だって、この生きものはスズメガ科に属するオオスカシバといって「ガ」の仲間に分類される昆虫なのだから。
ガやチョウのグループなのに翅に鱗粉がなくがスケスケなのでだれもがハチやアブの仲間だと思ってしまうのではないだろうか。
進化の過程で、ハチやアブに擬態することで何かしらのメリットがあるのかな。それにしても何かしらハチのようで、あるいはホバリングするハチドリのようで愛嬌のある風体である。
こんな特徴的なオオスカシバのことだから、専門に研究している方もおられるだろう。
この「ガ」さんの生態、もっとよく調べておこう。
小1時間ばかりの散策だったが植物の花や実に.依存している仲間の姿を少しとらえたので、保存しておこう。
エゴノキの木の実の豊熟を待ちきれないヤマガラさん
有毒とされるヨウシュヤマゴボウの実をつつくヒヨドリさん
特殊な解毒能力を持ち合わせているのだろう
ミドリヒョウモンとオミナエシ
目の前に大きなクモが虎視眈々と待ち構えているよ
無残にもトンボくんが餌食になった模様
ユウガギクとハナアブの仲間(同定不明)
ウラナミシジミ♀とハギ
キタキチョウ♀とハギ
ツバメシジミ♀とハギ
チャバネセセリとハギ
ルリシジミ♂♀不明とシラハギ
ルリシジミは表翅の薄いのが♀さんだ。
今日この子の仲間が目の前でクモの巣に引っかかったので、自然の摂理に反すると知りながら救ってやったが、動けないのか仮死状態だった。もしかしたらすぐにクモにかみつかれた際に何らかの毒液を体内に挿入されたのかもしれない。満開のハギの花園にはいくつものクモの巣が仕掛けられていて、シジミチョウさんをはじめとするチョウの仲間たちは大変なリスクの中を生き抜いている。でも、チョウをよく観察しているとなかなかクモの巣にはかからないので、何かしらの特殊な目の見え方をしているのかもしれない。その点、直線的な飛翔をするトンボの仲間はクモの巣にかかりやすいのではないだろうか。