かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

八重山の旗が空に舞う

2017-08-06 13:20:11 | 日記

八重山にリュウキュウクマゼミがそろそろ鳴りを潜めるころ、通りに鉦や太鼓やガーリ

の「サァー、サァー、サァー・・」が轟く。

 

 

ムラのプーリー(豊年祭)、ムラプール。四つの字会、登野城・大川・石垣・新川、加えて石垣製糖、JAおきなわ、八重山農林、石垣中学、石垣市、東京八重山会などの団体・機関が、新川の真乙姥嶽(まいつばおん)という御願所(八重山の神社)に、10メートル以上はある太棹ののぼり旗の先端に旗頭を奉納し「豊作」と「息災」に感謝する。というお祭り。

 

幟(記し旗)には、各ムラごとにポジティブな熟語が印字されていて、オイラは、「五風十雨」という四字熟語が好きだ。

五日に一度の激しくない風が吹き、十日に一度の静かな雨がもたらす、気候が順調の形容

 

 

10数本の竿頭は、祭りの最後に西に200メートル移動して、そこが綱引きの会場になるのだという。

 幟旗は、相当に重いと見えて、担ぎ手の男は腹に巻いた荒縄に竿の先端をおいて、エッチラオッチラ前に進む。竿のバランスは補助的に2本の綱でとるのだが、なんといっても担ぎ手の腰力とバランス力にかかる。練習不足か、東京八重山会の男たちは何度か倒竿の危機に直面しながらも、これを乗り切った。(心の奥底で拍手。)いいぞ、「一陽来復」!

ガリーが高まる。「サァー・サァー・サァー」

 

 

 

 

 

 

祭りの主役は女性だ。豊穣も平和も生み出すのは女性の力。

老いも若きも踊り、舞い、熱狂の渦中にいたる。祭りのオンナのそこ、かしこに色気を感じ入るのは、オイラだけか。

 

 

暮れると、十三夜のお月様が静かに夕風はためく幟をを見つめる。

 

祭りのあとの寂しさ。

八重山だけではないのだが、永遠に祭りの当事者になりえない通りすがり旅人なのだ。オイラは。

綱引きを見ずに帰途に着く。

(ただただ、缶ビールを飲みたくなっただけなのだが)

 

 

 

 

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