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かぜねこ花鳥風月館

出会いの花鳥風月を心の中にとじこめる日記

うっとり風

2016-07-09 10:31:30 | 日記

 台風1号は、肩透かしのように先島諸島の南方を過ぎていった。台湾地方は激越な風が吹いたようだが、当地は、「そよ風」の部類に入る。そして、今朝は窓という窓を開放してうっとりするばかりの海風を部屋に受け入れている。まどろみから昼前にいたるいまのいままで、うすぐもりの島を台風1号の置き土産の風が心地よく縦横無尽に草木を揺らし、鳥たちを翻弄しながら遊ばせている。こういう日は、ネコのようにまどろみながら音楽を聴くがいい。

来週末は長野に出かけるが、その前に、生まれて初めてモーツァルトのオペラをライブで聴いていく。「フィガロの結婚」。彼の最高の傑作だと思う。はじめから終わりまで愉悦と安息に満ちた作品。遠い20代のお正月、バイト先のTVでベームの指揮なる海外のドラマ仕立ての番組を食い入るように見た記憶。それ以来、なんとなくストーリーは覚えているが、CDで音楽に深く聴き入るとストーリーなんかどうでもよく、イタリア語を宝石のようにちりばめた全編すばらしい音楽でこのオペラが構成されていることに驚く。

あの、ベームの作品はYouTubeで、いまも楽しむことができるが、何と言っても、カルロス・クライバーの親父さんエーリッヒ・クライバーが1955年(オイラが1歳のとき)に録音したものが生気に満ち溢れてすばらしい。カルロスは、モーツァルトのオペラを録音しないままあの世に行ってしまったが、親父さんに息子が乗り移ったような(?)録音で、神様に感謝せざるを得ない。これもYouTubeのお世話になって聴くことができる。

https://youtu.be/VpJbjzE491o

こんな生きる歓びと平和に満ちた作品を全世界中の皆が共有できれば、世界中の殺意と暴虐に満ちたどす黒い事件は解消に向かうと思うのだが、その反対に向かっているのが、気がかりではある。

今朝の東の空、ハレていく気配。

 

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