算太郎日記

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「こんにちは、母さん」(山田洋次監督)を観る

2023年09月10日 | 日記
山田洋次監督の「こんにちは、母さん」という映画を観た。

冒頭の高層ビルの谷間から青空を見上げるシーンとラストの下町の一軒家から花火を見上げるシーンの対比がとても印象的だった。もう一つの印象的な対比は、巨大な企業組織の中で、非人間的な働き方をさせられ疲弊する息子と、地域の人たちと人間的なつながりをもちながら生き生きとボランティア活動をし、恋もする母の姿だ。

この映画、吉永小百合がおばあさん役をやるというので話題になっていたみたいだが、想像していた通りとても若々しいお婆さんだった。こんな若々しいお婆さんだったら恋もするでしょう。家族の中では、お母さん・お婆ちゃんと呼ばれる立場であっても、一人の女性として恋をし恋に悩むことだってある。そんな役を吉永小百合が、一生懸命に演じていた。

息子役の大泉洋も会社組織の中で悩み、妻との離婚問題で悩み、娘との関係に悩み、人生八方塞がりの役を熱演していた。母の恋の行方と息子の人生に立ちはだかる種々の問題の行方はどうなるのだろうと、ハラハラしながら観たあっという間の1時間50分だった。