算太郎日記

日々の日記を綴ります

朝日歌壇

2016年05月17日 | 日記
朝日歌壇より

☆ 原発は今の世の城崩れたる熊本城の声ぞ聞こゆる (中村喬)
  
  地震で崩れた熊本城。誰も予想しなかった城の崩壊に、原発に対する不安・恐怖がよぎります。






☆ これ以上倒るる家具も無ければと腹を括りてこの夜酒酌みぬ (高添美津夫)

  地震の激しさと、倒れた家具を前にして、どうする術もない不安と絶望を感じます。





☆ 飛蚊症「老化ですから安心」と眼科言ひし我は寂しむ (北條祐史)

  読んで、思わずにやりでした。同じことを言われ、同じように感じたことがあったからです。





☆ 口紅は食べても害はないはずで塗って待っているさみしい唇 (石田恵子)

  ドキリとするような表現で、待つことの寂しさを詠っています。