叙事詩 人間賛歌

想像もできない力を持つ生命の素晴らしさを綴っています !

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人間賛歌 「新・仏教教室」百三十

2010年08月04日 | 新・仏教教室

 眷属妙(ケンゾクミョウ)について 続き

 私、
「念仏宗の家に生まれただけで、謗法の罪を受けるのは納得できない
というのが、山本さんの疑問でしたね。

 仏教には眷属妙という考えかたがあります。
一般に眷属といいますと身内とか、血筋とかのことですが、仏教では
同じ生命の境涯の人が、同じところに集まるという意味を表現する言
葉です。

妙というのは考えても分からないが、厳として存在し、否定すること
が出来ないことを妙といいます。
山本さんが念仏信仰をしていないと言っても、念仏宗の家に生まれた
ことは事実ですね。
それは念仏宗の信者と同じ境涯である、ということを否定できないと
いうことです。

 珍しいことを言い表すのに「トンビがタカを産んだ」といいます
が、実際にはそんなことはありません。
トンビの子はトンビですし、カラスの子はカラスです。これが自然の
掟というものです。

ですから山本さんが堕地獄の因を宿した命であることは、外から見え
なくても、自分の命に念仏の因があることは否定できません。
今はなにもなくても、念仏の因がなにかの縁で出ないとはいえないの
です。
いまのうちにその因を断ち切って、幸せになる仏の種子を心に植える
ことが最も大事になります。」

 山本さん、
「南無妙法蓮華経ととなえますと念仏の罪が消えるのですか。」

 私、
「山本さんの命にたまっている念仏の罪障は消せます。
だが題目を唱えた瞬間にパッと消えていくのではありません。生命に
は善悪の業を貯蔵する第八識(アラヤ識)がありまして、これは想像す
ることも出来ませんが、八識にたまった宿業が少しずつ出てきて消滅
していくのです。

 これを宿命転換といいます。。
自分は悪い事をしていないから、宿業など無いという人もいますが、
自分が知らないだけで、だれの命にも過去世の宿業が刻印されて残っ
ています。
 日蓮大聖人は、
「浅き罪ならば我より許して功徳を得さすべし、
 重きあやまちならば信心をはげまして消滅さすべし」1308頁
と仰せです。
 そして一生のあいだには宿命転換して、仏界を現すことは絶対に間
違いないと約束されています。

山本さんにどんな宿業があるか分かりませんが、末法の仏である日蓮
大聖人が確約されていることですから心配いりません。安心して信心
に励んでください。」

 山本さん、
「先生、有難うございました。ガンバリます!」

   この稿おわり   

  



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