不可思議な法 *
日名子さん、
「ペルー大地震で助かったミスGさんは、凄い経験をされたのですねえ。
先生、生命の因果律でいいますと、ミスGさんはどんな善い行いをして、そ
んな奇跡を起こしたのですか? 」
私、
「初期の仏教では、善い行いをすれば善い果報を得るという善因善果の法
を教えていますが。。
この場合ミスGは特別に善い行いをしたとは言えませんね。
病気の姉と幼い子供を放っておけない気持ちは、ミスGでなくてもダレでも
持っていますし、弱いものを護る行いとなって現れるものです。
ミスGが他の人と違うことをしたのは、ご本尊様に題目をあげたことです。
南無妙法蓮華経と唱えることは、善の中でも最高の善でありますから常
識では考えられないことが起きても不思議ではないのです。」
日名子さん、
「題目を唱えることが最高の善になるとは、どういう意味ですか。。
私にはよく分かりませんが・・・」
私、
「その意味を今ここで日名子さんに説明してもお分かりにならないと思いま
す。それに簡単に説明できるものでもないのです。。
日名子さんに限らずほとんどの人が、自分の命の中に偉大なものがあっ
て、それを南無妙法蓮華経というのですよ。。。
と私が言っても、 ああ、そうですか。。とすぐには納得できないでしょう。
でも、一人の人間の生命は地球より重いとか、人間は無限の可能性を秘
めた存在だ。。
と言いますとリクツで納得できるはずですね。
世間一般に普及して、みんなよく知っている言葉ですから・・・
人間が偉大なのは南無妙法蓮華経という仏の命を秘めているからだ。。
と理由を言っても素直に受け止める人は少ないのです。。
たぶん日名子さんもそうだと思いますよ。。。」
日名子さん、
「先生から言われなくても、たしかに私は素直に納得できるタイプではあり
ませんが、
みなさんは簡単に納得されるのでしょうか。。。 ? 」
つづく