叙事詩 人間賛歌

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人間賛歌 幸運を呼ぶ法則

2008年03月04日 | 幸運を呼ぶ法則

 
  ご案内
いま「幸運を呼ぶ法則」という本の出版を準備しています。
まもなく完成する予定ですが、本の内容の一部を抜粋してご紹介致します。
尚、継続して紹介する予定ですので宜しくお願い致します。 以上


   幸運を呼ぶ生き方  抜粋一

スエーデンの古い城に保存されている一枚の絵がある。絵には”待合室”という題がついていて、死んでから地獄へ行く人と極楽へ行く人が、それぞれの通行証をもらために順番を待っている部屋の様子が描かれている。
 どちらの部屋にも部屋の真ん中に暖炉があって、その上に大きなナベがかけてある。


ナベの中では美味しそうな食べ物がグツグツ音をたてて煮えているが、ナベの周囲は近づけないように木の柵で囲んであるので、手を伸ばして食べ物をつまんで食うことはできない。
 そのかわりに柵の外側に長さが一メートルもある木のハシが置いてあって、それを使ってナベから食べ物をつかんで食べる仕組みになっている。

 地獄行きが決まった人たちがいる待合室の絵を見てみよう。
みんな空腹に耐えかねているのだろう。先を争いながらハシを使ってナベの中の食べ物をつかもうとするが、これがなかなかつかまらないのだ。
 たまたまうまくつかまえても、自分の腕よりも長いハシの先の食べ物を、腕を曲げて口に入れるのは容易なことではない。
 それをなんとか口に入れようとして、もがいている様子が描かれている。

 一方、極楽行きが決まった人たちのいる待合室はどうだろう。こちらの絵ものぞいてみることにしよう。
 部屋の仕様は地獄行きの部屋とまったく同じで、なにひとつ変わっていないが、人々の振舞いが違う。柵の中にナベがあって、こちらにも長いハシが置いてあるが、人々は互いに譲り合いながら助け合って食事をしている。
 一人の人がハシの先でつまんだ食べ物を、

   「どうぞ召し上がれ。」

 と声をかけて柵の向かいの人の口の中に入れてやる。すると今度は向かいの人が、ハシの先でヒョイとつまんだ食べ物を、

   「はーい、お返し」

と言って相手の口の中に入れて、お返しをする。こうやって食事を済ませた人たちが和やかに団欒している様子が描かれている。
 地獄行きの待合室では、食事にありつけた人は一人もいない。やがて彼らは名前を呼ばれて、通行証を受け取り、空腹のまま長い旅路へ出発することになる。

 クスクス笑っている人もいるようだが、これは人生の縮図なのだ。
自己中心で自分のことしか考えない人は、富や地位を得ようとして、一生をあくせくもがきながら送る。しかし結局手に入れることは出来ず、悲嘆とあきらめの内に終末を迎えるのだ。そのことを地獄行きの待合室の絵は表しているのである。

二に続く

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