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犯罪の方法を、微に入り細を穿ち教えるマスコミ

2014-06-12 23:51:25 | まあまあ社会<的>な
それはまるで、犯罪をトレースするようなもので、気分が悪くなるほどしっかりと再現する。

マスコミの犯罪報道。

変わった犯罪であればあるほど、よりリアルに再現しようとする。なぜなら、絵解きを必死でやるからね、マスコミは。

模倣しようと思えばいくらでもできるほど詳細に。

話は跳ぶが、役者がスタニスラフスキー・システム(かつて、NYのアクターズ・スタジオがこのシステムで役者の育成をしていた。もっとも有名だったのは、かのジェームス・ディーンだろうか?)で演技を学ぶことは、追体験、つまりはより現実に近いリアリティを追い求めることで、なかには殺人という狂気の追体験で、元に(つまりは現実に)戻れなくなった俳優もいたほど。

今のマスコミの事件報道は、まさにしっかりとした台本のようなもので、報道をテキストとして学べば、簡単に犯罪を犯せる。つまりは模倣が簡単にできてしまう。

なにを言いたいのかと言えば、そんな報道は不必要だということ。

「後々の教訓のために」という大義名分でもあるのだろうが、それでも必要ないと断言できる。

ことに殺人と言う尋常ならざる行為は、その心根も方法も秘すべきものであって、露わにすべきではない。犯罪を立証する裁判所ではないのだ。

露わにすれば、必ず誰かが模倣する。

犯罪報道は、5W1H(何時、誰が、どこで、何を、何故、どのように)を淡々と伝えれば良い。

確かに刺激的な内容であればあるほど、視聴者は興味を抱く。だが興味を抱くということこそ、模倣に連なる。

「なるほど、そうすればいいのか!」と納得してしまうほどの報道。

いい加減にマスコミは反省した方が良い。

昔、ある雑誌を作っていた時にそこの編集長が常々口にしていた言葉がある。

「読者の要求に応える」

そして出来上がった雑誌は、SEXと金と、できるだけ簡単な表現満載の女性誌だった。売れに売れた。

よく考えれば、それがどれほど読者をバカにしたことか。

今でもマスコミの人間は同じような言葉を吐く。できるだけ表現はわかりやすく、漢字を使わない、四文字熟語は使わない、文節はより短く端的に……。

読者・視聴者を第一義においているようで、実はバカに仕切っている。

読者をバカに仕切った編集姿勢、微に入り細を穿つ犯罪報道、共に根は同じ。

「読者・視聴者が望むから」と言うのだろう。この発想も、いい加減捨てた方がいい。

捨てられないか!? なにしろ売れないと(スポンサーが付かないと)おまんまの食い上げだしね。

おいおい、マスコミ人間のおまんまのために、日々世の中は悪くなっていくのかよ? 

あほらしい。と、思いました。

コメント
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