リスペクトコラムです。
今季ずっと猛威を振るっているコロナ禍ですが、今年度の日本経済はGDP全体(550兆円)の7.3%縮小と言われており、日本の企業全体がコロナショックを受けています。Jクラブの経営にも影を落としており、ブレーキなのか、アクセルなのか、今季はずっとそういう状態で今はずっとアクセルを踏んでいる状態。運よく感染者が出ていない状態をキープできています。
JクラブでもJ1クラブを中心に、これくらい収支が悪化して苦しんでいるというニュースは目にしましたが、今回の仙台さんのものはちょっと目立ちました。
【ベガルタ、3億5000万円債務超過 20年度見込み コロナで収入大幅減】
「サッカーJ1仙台などを運営するベガルタ仙台(仙台市)が、2020年度決算で約3億5000万円の債務超過に陥る見込みであることが17日、分かった。新型コロナウイルスの影響で入場料収入とスポンサー収入が大幅に減少し、営業収益が前年度比9億円減の約18億円まで落ち込むため。経営改善策の一環として、サポーターらに近く運営資金の募金を呼び掛ける。
河北新報社の質問に菊池秀逸社長が書面で明らかにした。入場料収入は予算比5億4000万円減の1億5000万円、スポンサー収入は同3億円減の9億8000万円にとどまると試算。最終赤字は現チーム名となった1999年以降最大の約7億円を見込み、純資産3億5600万円を上回る。
Jリーグの規定では、債務超過に陥るとリーグ参加資格となるクラブライセンスをはく奪されるが、今期は新型コロナによる特例措置で適用されない。菊池社長は『来期も特例措置を継続するかはリーグが今、検討中』と説明した。
今後は経営改善を進める。19年度に約13億円を計上したチーム人件費は『リーグで最低の水準にあり、J1で戦い続けるには最低でも現在の金額が必要』と来期も維持する方針。経費削減に向け、1日にはマイナビベガルタ仙台レディースの経営権譲渡を発表したが、他の支出項目も『聖域を設けずに予算を削減する』とした。
収入面では、感染予防による試合の入場制限が続き入場料収入の回復は見通せない。19年度並みの営業収入を達成するには『少なくとも15億円のスポンサー収入が必要』と強調。新規協賛の獲得や既存分の増額に力を注ぐという。
募金活動は今月下旬から始める予定。クラウドファンディングや口座振り込み、ホームのユアテックスタジアム仙台(仙台市泉区)などで協力を求める。菊池社長は「債務超過の解消が最大の課題。自助努力で赤字額の圧縮に努めていく』とした。」
引用:河北新報
営業収益が27億円から18億円で、約7億円の赤字になりますか。そういえば20億円の赤字見込みになった鳥栖さんはその後どうなんだろ。余りその後の話が聞こえてこないな。債務超過禁止のJリーグライセンスが、今季は特例措置で免除になるそうで、来季も検討中だそうですが、そりゃ継続でしょと思います。
経営改善でレディースを売却したそうです。現在Jリーグでは来季の.WEリーグ開幕に向けてレディースの保有を推進しているようで、広島さんをはじめ、あちこちからJクラブ傘下の女子チームができています。仙台さんの今回の動きはそれに逆行する動きなので、よっぽどの事なんだろうと推察していました。まぁ、.WEリーグの課題も一つ浮き出た事になりますね。
【J1ベガルタ仙台「3億5000万円の債務超過見込み」公表!5万8000人以上に「緊急募金」要請】
「J1仙台が9月26日、『緊急募金』と題したアナウンスを行った。すでに河北新報が報じていたとおり、今期末に3億5000万円の債務超過が見込まれたことから、募金を呼び掛けたのだ。クラブの発表では、〈Jリーグのクラブライセンスの維持に必要な債務超過解消への道筋はまだ見通せておりません〉と厳しい状況がうかがえる。」
「仙台は、〈今期の年間チケット購入およびファンクラブ入会の多くの方から返金不要として合計6200万円の寄付をいただいたほか、匿名で寄付金を送付いただいた方もいらっしゃいます〉という。
コロナ禍でプロスポーツを取り巻く環境は厳しいが、債務超過見込みをクラブが公表して募金を呼びかけるのはかなり異例で、J1では初めてとなる。仙台の場合、街の経済構造や2011年の東日本大震災の復興半ばという地域性もあって、コロナ禍の影響はより厳しいものだったと考えられる。」
引用:サッカー批評Web
クラファンでいくそうですが、確か浦和さんは大成功したと聞いています。札幌さんも昔からされており、今回も成功されたとか。このページに詳しく出ています。ここでのポイントはどこまで地域に根が張れているか、ホームタウン地域の公共財になりえているかだと思います。その指標として後援会組織があります。上のページに出てくるJ1クラブでは鹿島さん以外はいずれも立派な後援会組織があります。仙台さんにも理想的なベガルタ仙台・市民後援会があり、こちらの組織がしっかり引っ張ってくれる事でしょう。
逆に今まで後援会組織を設けずに、個人会員よりもスポンサー頼りに偏った運営を行っていた市民クラブは、この時期大変ですね。地域に根が張れていないから、スポンサーにしか頼れない。よく、見てくれのいいが、昔から太い根が張れていない木は、大風が吹いたらあっという間に倒れてしまうと表現していましたが、まさに今季はその大風かもしれません。そういう面ではしっかり根が張れている仙台さんは心配ないと思うし、今回の逆境をばねにステップアップするのではないでしょうか。昔から財務面で苦しんでこられた仙台さんですが、県民クラブとして地域ととともに必ず蘇ってくれると信じています。後援会関連はこちらの記事に詳しく書いています。(アクセルの踏み過ぎに反対という当ブログのスタンスは変わりません)
J1仙台公式HP該当ページ:https://www.vegalta.co.jp/contents/donation/
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