J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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観客の集客方法について31

2019-06-30 00:37:41 | ファジアーノ岡山

 リスペクトコラムです。
 昨日の山陽新聞スポーツ欄に気になる記事が載っていました。J2岡山で入場料の値上げを検討しているとか。JFLに昇格した時だったか、J2昇格が決まった時か忘れましたが、木村前社長がなるべく安い値段で入場して欲しいと思っているとかで、安い価格設定にしたコメントをされたのを覚えています。確かに岡山の入場料は安いと思います。今の時代で言うと、J3に近いレベルかもしれません。チケットの安さが今までJ2では多めの観客数を引っ張ってきた面もあったと思いますが。以下、抜粋して紹介。
   
【ファジ来季のホームゲーム 入場料値上げ検討】
 J2岡山は来季ホーム戦の入場料値上げを検討。Jクラブの中で安いとされるチケット価格を見直して収益増につなげ、選手獲得資金などのチーム強化に充てたい考え。’09年のJ2参入後、消費税増税分の転嫁(’15年)を除き、入場料は据え置かれていた。Cスタの今季の前売りは一般的な席種で、一番席数の多い[A自由席]が最安値。大人が1,400円、小中高生が600円、最高値はFAGIシートの3,100円。今季のJ2クラブの昨季の入場料を比較すると、J2岡山の前売り券は最安値が3番目、最高値席は4番目に安い。
 J2岡山の昨季ホーム平均入場者数は8,599人で7位だったが、入場料収入はJ2山口を下回り、リーグ平均にも届かず。クラブによると、’18年の総収入に当たる営業収入は15億200万円。広告料収入が10年間で3.3倍にになったのに対し、入場料収入は1.3倍の微増。

 J2岡山は’09年当時、プロスポーツの観戦文化を岡山に根付かせようと入場料を低価格に設定。夢パスも他クラブに先駆けて導入。この10年でスポーツの生観戦を楽しむ事は浸透し、TリーグやVリーグでは高額チケットも流通。入場料については毎年協議してきたが、ファン・サポーターに理解を得られるタイミングと認識しているとクラブCRM推進部のコメント。新価格はA自由席大人が2千円程度、FAGIシートが4千円程度で検討。
引用:山陽新聞

 正直賭けだと思います。観客動員数がどう作用するか。それほど減らずに売上と利益だけがうまく増えればいいのですが、賭けに負ければ「値上げになったから」と理由を付けられて客足が遠のき、結果的に観客動員数が減少してしまう。今まで割る事の無かった5千人というラインに届かない試合があってしまうのか。1,400円の価値があると思っていた試合が、2,000円の価値があると思ってもらえるのか。そんな風に個人的に心配してしまいます。
 結局、よそはどうなのかと思って調べてみました。記事ではJ2で3~4番目の安さとしております。ただ、ここで気にすべき点はJ1経験クラブは値上げしている点。浦和さんや鹿島さんなど国内トップチームがホームスタジアムに来る訳ですから、値上げも当然。書き入れ時でありますから。逆にJ3から昇格して浅いチームはなかなか値上げしにくいでしょう。そこで、J1未経験で岡山よりも先輩クラブの、ホーム側(一般大人)で一番低いカテゴリの値段を出してみました。以下の内容です。

・水戸(ホーム自由席):2,500円
・愛媛(オレンジ自由席):1,500円
・岐阜(ホームゴール裏自由席):1,500円
・山口(ホームゴール裏席(自由)):1,500円

 という結果でした。これをどう見るかですね。水戸さんは高いかもしれませんが、茨城県が関東圏なので関東価格も入っているという見方もあります。あとの地方3クラブは一律1,500円。岡山は100円安い価格でしたが、仮に1,600円だったら8番目くらいの安さになっていたかもしれません。J1を意識したJ1価格にすると見るのか、J1未経験なのに今回ジャンプアップすると見るのか。
 当ブログでは昔からJ1の試合も普通に行っているので、A席2,000円が高いとは思いませんが、J1の試合に行った事が無く、1,400円がスタンダードと思っている来場客、特に値段にシビアな層がどう思うかですね。観客動員が下がっている状況での「賭け」であり、リスクが少なくないと思いますが、成功を祈っています。

 ちなみに当ブログは、Jの試合でいいなぁと思っている事例が2つあります。一つは神戸さん。相手によって小まめに価格設定をしています。浦和さんなど有名チームは高く、J2から上がってきたばかりの地方クラブとかは安くしているとか。あとは、マリノスさんダイナミックプライシングですね。と書いていて、神戸さんのHPを確認したら、神戸さんも「ダイナミックプライシング」を導入しているとありました。詳細はよくわかりません。神戸さんは最近海外の人気選手が加入したりと環境も大きく変わってきているから、こういう運営のかじ取りも難しいでしょうね。最後に、J2岡山の今回の措置が、経営数値が悪化したための改善対策ではなく、岡山スポーツ界全体の観戦文化の向上に合わせた単なる一措置であると思ってはいます。

コメント
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