碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『週刊新潮』で、NHK「パソコン受信料」についてコメント

2011年07月31日 | メディアでのコメント・論評

NHKの諮問機関が発表した「パソコンからも受信料」は、なかなか衝撃的。

さっそく『週刊新潮』が記事にして、そこでコメントをしています。


ついに地デジ化でNHKを待つ
「受信料」日照り


7月25日午前0時、テレビは地上デジタル放送へと完全移行した(被災3県を除く)。

松本正之・NHK会長と広瀬道貞・民放連会長は揃って記者会見に臨み、順調な切り替えを強調してみせた。

が、テレビを取り巻く環境は“順調”とはいえない。

「若い世代のテレビ離れが進み、ネットを使う時間が明らかに増えています」と、放送記者が解説する。

「NHKの調査では、10代男性の土曜日のテレビ視聴時間は、昨年が2時間34分と、5年の間に50分以上も減った。ネットは1時間5分と、倍以上に。動画サイト自体が“生中継”する番組も増えています」

そもそもテレビを持たない若者が増えている。

「今のパソコンには地デジチューナーが組み込まれているものが多く、一人暮らしの大学生などは、必要ならそれでテレビを見ているのです」(IT評論家)

NHKの受信料が干上がる? 受信料は、NHKが映るテレビがあればこそ、支払い義務が生じるからだ。

で、地デジ化の陰で、ひっそり報じられた記事に注目。

「パソコンからもNHK受信料を、という“衝撃的”なものでした」と、先の記者。

「昨秋から“フルデジタル時代における受信料制度のあり方”を、NHK会長の諮問機関が検討していた。その答申が出て、テレビ番組のネットへの同時配信の必要性を認め、受信するパソコンからも受信料を徴収すべし、とあったのです」

上智大学の碓井広義教授(メディア論)は、「NHKはネット配信をお金になる事業として組み込もうと考え、パソコンからも受信料を、とまずアドバルーンをあげてみたのではないでしょうか」

が、観測気球は若者の反発で火ダルマに。しかも同時配信には、まず放送法改正が必要。日照り近づく?

(週刊新潮 2011.08.04号)


・・・・別のメディアからも、この件に関して論評を求められていますので、整理した上で原稿を書くつもりです。



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