ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

吟行は船木鉄道跡で~す!

2022年06月09日 | 俳句

 まさに暴風雨といってもおかしくないような天気があったかと思うと、今度は30度以上の真夏日になったりと、そんなまるでジェットコースターのような気温の変化に老体は付いていけず、このところ毎日がヘンに疲れています。

 昨日は朝から晴れていましたが、最高気温は28度と…。しかし風が吹いて凌ぎやすかったものの、午後からの俳句教室で疲れたのか、早くに眠ってしまいました。目が覚めたのが何とまだ4時前、そのまま起きて何やかやとしているうちにもう眠れなくなってしまい、こうやってブログを書いています。

 では、先日の宇部市吉部方面の吟行会のつづきを…

 朝9時に集合して、参加者8人、2台の車に分乗して出発です。一応宇部市ですが、平成の大合併で一緒になったから、市内からは3、40分は掛かります。コースは、船木鉄道跡の大棚トンネル・鉄橋跡・始発駅跡~沈下橋~吉部市地区街なみ~吉部ふれあいセンター(昼食・句会)、4時30分の終了予定。

 最初は、この船木鉄道の中心となった船木駅の建物が今でも使用されているということで、寄って行きました。営業中でしたので中を見せて貰えませんでしたが、その待合室にデーンと置いてあった木椅子の厚みにはビックリ。坐ってみると温かくってとっても安らげる椅子でしたよ。

 次に、その船木鉄道跡をいろいろ見て回りました。

 普通の人からみると、俳人はどうしてこんな何もないところをブラブラと時間を掛けて歩くのかと不思議なようです。確かに…自分でもそう思いますし、俳句をしている人たちは皆が実感していますね。以前まだ俳句をしていないときに来て見たりしたことは全く生かされませんもの。ただ来たことがあるとか、見たことがあるというだけで、ホントの所何も見ていなかったということ。

 だから今でも、俳句以外の人と旅に出ても結局は一句も詠めないままに終ることが殆ど。だから同じ目的の人たちが集まってする吟行というものは本当にイイコトなんですよ。

 この船木鉄道は、山陽本線が山陽道の宿場町として繁栄した船木の町をはずれて敷設されたため、地域開発と共に町勢の復活を目指し、地元資本で762ミリ軌間の軽便鉄道として開業されたものです。のちに山陽本線と同じレール幅に改軌し沿線の鉱産物輸送を強化したのですが、昭和中期に鉱山が相次いで閉鎖されるとその使命を終えました。しかし、鉄道廃止後も社名を変更することなく、今度は船鉄バスとしての運行を主業務として現在に至っています。

 その嘗ての隧道や陸橋の橋脚、駅舎や汽車が走っていたという土手などが所々に残っているのです。ちょうど辺り一面熟れた麦畑が広がっていましたから、格好の句材になりました。

 他にも〝卯の花〟〝夏薊〟〝露草〟〝夏燕〟〝夏鶯〟〝草苺〟…ああ、〝蛇〟も出て来て、竹林では〝竹皮を脱ぐ〟など…もう選り取り見取りで、後はどの季語を使って詠むかということが問題、却ってみんな頭を悩ませていました。(^▽^)

 次は〝沈下橋〟へ。沈下橋は、河川行政用語としては「潜水橋」が公式の名称ですって。 地方によっては、潜没橋、潜流橋、沈み橋、潜り橋、冠水橋、地獄橋などとも呼称されて、もちろん河川を渡る橋の一種、堤外地に設けられる橋で洪水時には橋面が水面下になる橋をいうのだと

 概ね沈下橋というと高知の四万十川を連想しますが、あちらこちらにあるようです。でもWikipediaで見ると関東以北にはないようですよ。山口県にもあまりなくて、岩国の錦川で見たことがありましたが、宇部市の吉部にあると知ったときはビックリしました。この日も一人ほどこの沈下橋の写真を撮りに来ている人がいました。

 この橋の名はなんと読むのでしょうね…向こうへ渡ると奥は人が行かれないぐらい荒れていましたから、今はもう活用されていない橋なのでしょう。

 最後は、吉部の街なみへ。ここにはたくさんの蛍がいるということで有名。毎年〝蛍まつり〟が行われていたのですが、残念ながらコロナ禍でこの3年ほどは実施されていません。街の中心にある吉部八幡宮は参道がきれいな石畳になっていて、傍を小川が流れています。それに沿っていくと蛍が見られるそうなんですが、昼間ですから私たちはお弁当を貰いに…(笑)

 そうするとおまけといってヤクルトを貰い、巻き寿司も余ったからと一本頂きました。ナンと田舎の人はヤサシイこと!〝また蛍でも見に来て下さいね〟という声に送られて、吉部ふれあいセンターへ。

 これでお弁当を食べたら…さあ句会ですよ!さてどんな句が出るでしょうね。皆さんの句はまだ発表前なので殆ど載せられないのですが、これは載せても問題ないという…〈廃線のトンネル抜くる青葉風〉や〈草苺ふくみてしばし十二歳〉など、全部で40句ありましたから…同じものを見ていてもいろんな詠み方があってとても楽しかったですよ。

 ところで、句会が済んで帰るときに散らしを貰いました。それには〝蛍まつり〟の代わりに〝ほたるマルシェ〟というのが6月4日(土)16時からあって、その時に蛍も観られるのだと…

 では久し振りに観にいこうかということで主人と行きましたが…、それはまた次にでもご報告しますね。


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4 コメント

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こんばんは (ミルク)
2022-06-09 20:33:51
ちわきさん・吟行に出て少し気がまぎれましたか?
レトロな椅子ね。このような椅子を見たことある気がします。
40句も出て、良いのが無いとは?

私なんぞ、このような場所に出向いても、絶対に句はよめないです(;^_^A
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Unknown (Unknown)
2022-06-10 06:36:42
お早うございます。
 稲穂ならぬ麦穂、霜の時期に麦踏みをよく聞きますが、
刈り取りを待つ麦穂の光景に、
見とれています。梅雨のこの時期、晴れ間を見ての作業となるのでしょうか。
強力粉が育ちにくいといわれているので、気候も関係しているのかな。
刈り取り前の麦穂の写真に季節感を感じています。 K.M
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Unknown (ちわき)
2022-06-10 11:00:04
ミルクさん、コメントありがとうございます。
その時は気が紛れてテンのことは考えませんが、家に戻ってくると…やっぱり淋しいですね。
ところで、〈40句も出て、良いのが無いとは?〉と書いてあってエエッ!とビックリ。私の書き方が悪かったんですね。ゴメンナサイ。
40句の内殆どの人が俳誌に投句していますので、このブログに載せられないという意味でした…だからいい句やおもしろい句はたくさんあったんですよ。
ミルクさんもそういう現場に立つとイヤでも詠みますから大丈夫ですよ。
まさに〝案じるより産むが易し〟ですからね。
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Unknown (ちわき)
2022-06-10 21:41:53
K.Mさん、コメントありがとうございます。
「麦秋」とか「麦の秋」という季語を使う度に、子供の頃の麦笛や蛍かごを編んだりした懐かい想い出が蘇ります。
一時期は麦畠が少なくなって、滅多に見られなくなったのが、最近はまた麦を作る方が増えましたね。パン食が世に持てはやされるようになったからかも…
大体が大麦のようなんですが、麦の見分け方が分りません。この写真も?誰かが大麦だろうと言っていたのでそうなのかと…
普通こちらでは梅雨入り前に刈り入れが済むようですが、年によっては梅雨入りが早いと梅雨晴れ間を狙ってということになるでしょうかね。
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