最高気温16度、でも今日は朝からしっかり晴れて洗濯日和、気持ちの良い日でした。早速洗濯して…。
午後からは俳画教室。第5週なんですが、来年の2月の最終講座が28日で、文化講座の発表会に間に合わなくなるので、その振り替えでした。画題は「葱」、冬の季語です。冬の料理、特に鍋物やすき焼きなどには欠かせない蔬菜。関東では「根深」といって白い部分を食べるので「白葱」とも。関西では九条葱のような葉葱が好まれるそうです。
歳時記に、蕪村の〈うら町に葱うる声や宵の月〉と〈葱買うて枯木の中を帰りけり〉が載っていました。
前句は〈葱うる声〉を部屋で聞いているのでしょう。それも〈宵の月〉とありますから、蕪村はもう夕食を済ませて…とすると、この葱は明日の朝の味噌汁などに入れる小葱かも。でも、余り寒さを感じさせない、というよりなんだかホンワカした雰囲気を感じるのはなぜでしょう。〈うら町〉も〈月〉も淋しいはずなのに…。やはり〈葱〉の持つ庶民性からくるのでしょうか。
ところで、歳時記では〈葱〉は晩冬の季語なんですよ。今の時代は年中ありますから季節感が薄いのですが、江戸時代なら一番寒い大寒の頃ということになります…。フシギ! 後句はよく分かりますよね。〈枯木〉の中を帰る蕪村…今日は特に寒さがこたえることよ。ならば暖かい鍋でもして酒でも一杯…。これはきっと長葱でしょうね。懐に抱くようにして背を丸め早足に帰る姿が目に浮かびます。
俳画はもちろん〝長葱〟ですが、スーパーで売っているような〝白葱〟ではありません。それは殆ど葉先が切ってありますから。しばらく野菜が高くて、葱も一本ずつ買ったりしていましたが、最近は少し落ち着いたようです。でも、まだ去年に比べると大根も白菜も高いですよ。
賛は〈冬来れば母の手織の紺深し 綾子〉、細見綾子さんの句でした。
細見綾子(ほそみ あやこ、1907年3月31日 -1997年9月6日)は、兵庫県出身の俳人。松瀬青々に師事、「倦鳥」を経て「風」同人。夫は沢木欣一。 (Wikipediaより)
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