今朝の新聞に〝春が聞こえる〟の見出しで、沖縄の八重岳の「寒緋桜」が見頃を迎えているという写真が掲載されていました。このところ山口では気温が13度から14度の日が続き、最低気温も0度以下の日がなかったような…。でも昨日は一年で最も寒いといわれる「大寒」だったんですね。つい忘れるほどの暖かな日でした。
大寒をただおろおろと母すごす 大野林火
昔も今も天候などの自然現象には到底人間の力は及ばないということですね。神のなされるがままです。
ところで、「寒緋桜」は「寒桜」や「緋寒桜」ともいいます。「冬桜」とは別種のもので、歳時記では冬季に咲く桜として同じに扱われていますが、詠むときにはそれぞれの特性をとらえて気を付けて用いましょう。「寒桜」は鹿児島・沖縄地方など暖地で栽培され、葉に先立って濃紅色鐘形の花を下垂しますが、「冬桜」は花は小ぶりで白色の一重咲きです。
ひとゆれに消ゆる色とも冬ざくら 平子公一
一幹の緋寒桜に行脚僧 野中千秋
もうそろそろ梅が咲いてもいい頃ですのに…我家の梅は、例年お正月の頃には1,2輪咲き始めるんですが、今年はその頃最強の寒波が来ていたので、その後少し暖かくなってもなかなか開こうとしません。また寒波が来るかと恐れて出渋っているのでしょうか?
これは〝ブーゲンビリア〟、南国の花で、花言葉は情熱。季語ではありません。でも、気分だけでも…春らしくていいでしょう!