many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

AKIRA

2010-12-10 20:46:59 | 好きな本
大友克洋 講談社(全6巻)
PART1鉄雄 1984年9月
PART2アキラ 1985年9月
PART3アキラII 1986年9月
PART4ケイ 1987年7月
PART5ケイII 1990年12月
PART6金田 1993年3月

きのうのつづき。マンガの「AKIRA」。
連載開始が1982年12月だけど、ヤンマガにかぎらず、週刊誌って読まなくなってたんで。
店頭に単行本の一巻が並んだのを見て、すかさず手にとったのは『童夢』で大友を知ったあとだったからだと思う。
それまでのマンガ単行本の常識的な新書サイズぢゃなくて、でっかくて分厚くて、なんと定価が1000円。
その圧倒的迫力に、面白いに違いない!って、予備知識もなんもなしに、勢いで買っちゃったんぢゃないかと。
もちろん読んでみりゃあ、空前絶後のド迫力で、あっという間に魅せられたんだけど。

なんせ、1巻では、タイトルにもなってる主人公であるはずのアキラが現れないってんだから、すごい。
アキラがようやく出てくるのは、2巻の終わりのほうで、ここからようやく話が始まるのかと気づいたときは、ホントこれからどうなるんだろう、このでかい単行本で何巻まで出るのか?って思った。

以来、年に一度でる単行本を楽しみにしてました。
PART4のあと、映画の製作にいっちゃったせいか、マンガは出版されなくなっちゃったんで、「あーあ、未完で終わるのかな、スケールでかすぎて」なんて思ってたから、やおら5巻・6巻出て、完結したときは、マジうれしかった。

ストーリーはともかく(以前、「あんなワケわかんないマンガ、誰が読むのかと思ったら、あんた、アレ好きなの?」って言われたことがある…)、もうページめくって絵をながめてるだけでも気持ちいいマンガです。
たとえば、超能力(?)つかって、人がスッと消える描写とか、すごくイイです。近年の映画の、CG使った映像によるいろんな表現より、ありえないことを描くマンガの一コマのほうが、私の想像力みたいなものをかきたてる魅力があります。
物語の展開としては、3巻のアキラ争奪戦(金田、アーミー、ミヤコ、根津らの三つ巴、四つ巴)が、ひとつのピークかなって、読みながら感じてたんで、この後どうなんの?って思った部分はあります。(ちなみに、3巻には、もうひとりの主要登場人物である鉄雄がほとんど出てこないのに、それだけの迫力ある活劇が繰り広げられるってのが、またすごい。)

この作品の魅力は、私なんかが何をどう言っても表現できないんだけど、いま思うと、私がこの作品にグッと強く引き寄せられたのは、2巻の139ページから140ページにかけての「キヨコ」のセリフにあるんである。
「…未来は… 一方向だけに 進んでる訳では ないワ…
 私達が選択 出来る未来も あるはずよ…」
この言葉が、深いなーと思ったから、どこまで行っても、ついていこう、物語の行く先を見究めよう、って思ったようなもんです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« AKIRA | トップ | マンガの教養 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

好きな本」カテゴリの最新記事