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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

にょにょにょっ記

2015-11-11 20:46:30 | 好きな本
穂村3ム・フジモトマサル 2015年9月 文藝春秋
おなじみ、私の好きな歌人・穂村弘の、にょっ記シリーズの最新刊。
買ったの9月頃だっけ、読んだの、つい最近。
なんで買った後ほっといたんだろって後悔したくらい、すげー面白い本。
通勤する電車のなかでアッという間に読んぢゃったんだけど、おかしすぎて困った、さすがにイイトシして、電車んなかで吹き出したりはしないんだけど、ときどき唇噛まないと、こらえきれなくなるとこだった。
あまりに面白いんで、思わず前に出てた「にょっ記」を読み返したんだけど、やっぱ今回のほうがおもしろい。
そのへん具体的に示すのはむずかしいんだけど、以前のやつは、ちょっとムリに、お話しをつくってるって感じがあったのに、この新しいほうはそのへん肩の力が抜けてるというか自然な感じがする。
なにが面白いのか、これを解説するのは容易ぢゃないけど。
物事を眺める視点が、え、そこ?って感じが、なんともいえずイイ、ちょっと違う角度の切り口というか。
例えば、って言っても、うまく例示できないかもしれないが。
いくつか挙げてみますか。
リカちゃん人形の世界について、登場人物の職業や将来の夢がカタカナばっかりなのに対して、
>「わたし、リカちゃん、趣味は短歌。将来の夢は歌人よ」くらい云ってほしいものだ。
なんていうのは、歌人の著者だからということで、置いといてもだ。
>それにしても、と思う。
>蚊がぷーんと鳴かなかったら、もっと血が吸えるだろうに。
>どうして無音に進化しないのだろう。(略)
>セクハラをやめれば、もっと女性に好かれるだろう男性が、いつまでも進化しないのと同じ原理だろうか。
とか、
>銀行に行く。
>窓口の横にカラーボールが置いてある。(略)
>でも、咄嗟の、しかも極限状態で、そんなにうまく当てられるものだろうか。(略)
>もしかすると、銀行には通常の社員採用枠とは別に、カラーボール採用枠があるんじゃないか。(略)
とかってえのは、すげえ笑う。その後の文章の展開も、ものすごいおかしいんだけど、それは読んでのおたのしみってもんだろう。
あんまりネタバレしてもしょうがないんだけど、今回いちばんウケたのは、短いから全文そのまま挙げざるをえないけど、これ。
>鳩サブレーを食べる。
>やはり頭がおいしい。

そう、そのとおり。
わかるひとにしか分かんないだろうけど、あんまりツボにはまったんで、鳩サブレーってのは、こんなもんだというリンク貼っちゃう。
http://www.hato.co.jp/hato/shohin.html

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