many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

THE EXCITING WILSON PICKETT

2017-02-21 20:29:26 | CD・DVD・ビデオ
ウィルソン・ピケット オリジナルは1966年らしい 持ってるのは1993年のCD Atrantic
んー、クルマに乗らなくなると、ますます音楽聴かなくなるなー、なんて思うわけで。
クルマんなかでは、時間帯によってはFM聴いたりしてんだけど、やっぱ新旧のCDをそのときの気分で聴くことが多かった。
(眠気ざましになるやつは必要。)
私の持ち物のなかには、なんでこんなのがあるんだろって、自分でもわからないCDがあったりするんだけど、これもそのひとつ。
でも、去年の夏ぐらいに、たまたま引っ張り出してきて聴いたら、けっこうよかった。
なので、ときどき短いドライブ(乗馬の行き帰りとか)のときに、これかけてたりした。
たぶん、キヨシローもよく歌う7.「イン・ザ・ミッドナイト・アワー」なんかが聴きたくて買ったと思うんだけど。
有名なのは、なんつっても1.「Land Of 1000 Dances」(ダンス天国)だよね。題名知らなくても、聴いたら「ああ、これ」っていう人いると思う。
でも、私の最近のお気に入りは12.「She's So Good To Me」。とてもよい感じだ。
買った当時わかんなくても、時が経って理解できるようになるものもある。
1.Land Of 1000 Dances
2.Something You Got
3.634-5789
4.Barefootin'
5.Mercy,Mercy
6.You're So Fine
7.In The Midnight Hour
8.Ninety-Nine And A Half(Won't Do)
9.Danger Zone
10.I'm Drifting
11.It's All Over
12.She's So Good To Me
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クルマ、てばなす

2017-02-20 17:42:38 | Weblog
きょう、クルマを、処分した。
2010年8月からだから、6年半乗ったのか、赤いスイフト。けっこう気に入っていた。
(私なんかのトシだと、赤いモノはすぐ「シャア専用」とか言ってしまう。)
乗馬に行かなくなると、いまの生活ではもうホント使う場面ないし。
3月からの異動でどっかクルマ必需の場所にでも行くんだったら持ってただろうが、そんなことも無くなったし。
あれば便利なのはいうまでもないが、要るか要らないかだったら要らないといわざるをえないし、手放すこととした。
11年ぶりのクルマなし生活になるけど、大丈夫でしょう、世の中なにかと便利だから。
っていうか、もう自分のクルマとか持たないかもしれない、視力とか以前に比べてシャキッとしないし運転すんのしんどいから。
駐車場代も含めて、いろんな経費が浮くはずなんだけど、そういうのってフトコロの余裕として実感することって無いんだよなあ、どっかに消えてくもんだ、カネって。
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四谷区花園町

2017-02-15 20:37:12 | マンガ
高浜寛 2013年 竹書房
年明けに仕入れたマンガ、そのとき書店の棚を見てたら、なんとなく読みたくなった高浜寛。
四谷区花園町は、現在の新宿二丁目付近だそうな。
時代は大正のおわりから太平洋戦争が激化するころまで。
主人公の三宅至心は「よしむね」という名前だが皆から「イシン」と呼ばれている。
九州熊本の教養ある家の三男坊だが、勘当されるように家を飛び出して“軟派な小説”書いたりして、東京四谷区花園町に下宿してる。
編集者に見込まれて、新雑誌「性ノ扉」の立ち上げに参加、風俗ライターとして低予算にもかかわらず優れた(?)原稿を書く。
それがあるとき、“会員制デッサン教室”(←あやしい表現だw)の取材に行った際、モデルの女性にひとめぼれしてしまう。
後日ひょんなところで再会すると、彼女も九州出身で父はスペイン人の混血だと知るが、その素顔にひかれて「恋人になってほしい」と告白する。
かくして二人は一緒に暮し始めることになる。「どうせ一回の 人生やけん 好きな人と 楽しく生きたら よかと思わん?」なんて彼女に面と向かって言って。
いいはなしだねえ。ただし描写は徹底してエロなので注意。一話あたり8ページの全19話。


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野郎どもと女たち

2017-02-13 17:24:39 | 読んだ本

デイモン・ラニアン著/加島祥造訳 1973年 新書館
デイモン・ラニアンを読んでみたいと思ったのは何でだっけ?
買いものリストにその名をメモってあるが、どうしてだかは忘れてる。
たぶん丸谷才一の書評のどっかにでもあったんだと思うけど。
ほんとは『ブロードウェイの出来事』ってのを読みたいんだが、いまだ見つけられてない。
この単行本を近くの古本屋で見つけたのは、去年11月の末のことか、お目当ての本とちがったけど、とりあえず即買った。読んだのつい最近だけど。
オリジナルの『Guys and Dolls』は1931年に刊行された著者の第一短編集だが、本書は日本で独自に選んで編まれたということで内容は同一ではないそうな。
それでもなんでも収められてる10の短編はどれもおもしろいので、とっかかりとして手にとった私としては満足、ますます他のも読みたくなった。
舞台は1920年代ころとおもわれるブロードウェイで、語り手の「おれ」によって描かれる、登場人物たちは一癖も二癖もある連中だが、なんとも勢いがあっていい。
試しに、以下、それぞれの話のなかから、テキトーに二、三の文を抜き書き紹介してみる。
「サン・ピエールの百合(リリー)」THE LILY OF ST.PIERRE
>ところで、こうやっておれたちが歌ってるさいちゅうにいきなり誰かが表のドアから飛び込んで来る。誰だと思う? ジャック・オハーツさ。やつはハジキを持って店じゅうあちこち見まわすし捜しまわる。すると、とたんに今度は、パッととび上って裏の出口へ走りだすやつがいる。おれたちと一緒に歌ってる「横着・ルイ」さ。わりにいい声した野郎なんだ。(p.11)
「ブロードウェイ・ロマンス」ROMANCE IN THE ROARING FORTIES
>そこで彼は、つかつかと二人の方に歩いて行く。ウォルドウが彼の足音に気づいてミス・ビリー・ペリーから離れる途端に、彼は大きな右手でウォルドウの顎にがあんと一発くらわせる。デイヴ・ザ・デュードの右手パンチはたしかに相当なものさ(左手はさほどでもないがね)。(p.32)
「血圧」BLOOD PRESSURE
>それだけじゃない。おれはドクター・ブレナンの言葉を忘れていない。医者は興奮を避けろと言う。しかしラスティ・チャーリーがネイサン・ディトロイトの博打場に行けば、まず興奮するようなことしか起こらないだろうし、そうするとおれの血圧もぐんと高くなって、ぽっくりあの世行きってことになるかもしれない。(p.55)
「プリンセス・オハラ」PRINCESS O'HARA
>それから何年か、プリンセスは、夕方、あまり遅くない時間によくキングと一緒に馬車に乗るようになって、時たまキングが飲み過ぎたりすると、彼女が自分でゴールドバーグの手綱を持って御してることもある。ゴールドバーグってのはキングの馬で、ブロードウェイの町筋なんか誰よりもよく知ってるから、べつに御す必要は全然ないんだがね……。(p.75)
「ブッチの子守唄」BUTCH MINDS THE BABY
>全くのところ、この「男の町」ではビッグ・ブッチに誰もふざけた真似をしないことになっているのさ。それほど怖え男なのさ。だからブッチがこのブルックリン野郎ども、とくに馬づら・ハリーに昔馴染らしくうなずいてみせる時には、おれもほっと安心の溜息をするぜ。それから馬づら・ハリーはあいさつ抜きで、ずばりとたいへんな仕事の話を持ちだすんだ。(p.104)
「片目のジャニー」JOHNNY ONE-EYE
>「なあ、片目のジャニー、あのおまわりがおれに気づかないからって、べつに間抜けじゃないんだぜ。四十八州の警察の探しまわっているおたずね者が仔猫を抱いて町をうろついてるなんて、誰が思う? そうだろ、ジャニー」(p.133)
「約束不履行」BREACH OF PROMISE
>いや、実をいうと、ミスター・ジェイベズ・チューズデイがおれたちに頼む話の中味を、ジャッジ・ゴールドフォバーに知らさねえのかもしれねえ。まあ、ミスター・チューズデイがおれをあのセルフ・サービスの食堂でレジに雇う気じゃないぐらいは見当がつく。この点なら六対五ぐらい賭けたって大丈夫よ。(p.152)
「義理の固い男」A VERY HONOURABLE GUY
>デカ足・サミュエルズのことで、ただ一つだけ感心するのは、借金にはひどく義理固いことさ。金が入ったら、必ず借りは返すんだ。誰に聞いても、これだけはデカ足・サミュエルズのために太鼓判を押すはずだよ。もちろんサミュエルズのような三文やくざが賭商売をつづけるためには、こうするしかない――自分の信用をつけるだけにもね。(p.173)
「夢の街のローズ」DREAM STREET ROSE
>ローズは隅のテーブルに坐ってる。チャーリーはローズに、入る前に入口のマットで靴を拭いてから来たらどうだ、と悪態をついてるけど、ローズは入口にマットなど置いてないとちゃんと知ってるから、チャーリーの言葉なんか空とぼけて平気な顔してる。しかしチャーリーの文句にも一応の理屈があるのさ、なにしろローズは、掃除したばかりのきれいな床の上に、まるで泥の中でも歩いてきたみたいな真黒い靴跡をずらりと残してるんだからな。(p.198)
「ミス・サラー・ブラウンのロマンチックな物語」THE IDYLL OF MISS SARAH BROWN
>ネーサン・ディトロイトの賭場でザ・スカイがミス・サラー・ブラウンのためにブランディ・ボトル・ベイツの魂を張っているという噂が外に流れだすと、ちっとばかり興奮のうずがまき起こる。ミンディのレストランでは、たむろしてる連中があれこれ議論したり、金があればいくら賭けるなんて喋ってるけど、そこへ噂をつげる電話がかかる、そして皆が一度にドアに殺到して、ミンディ自身は危くふみ殺されるところだ。(p.234)

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英国風の殺人

2017-02-09 20:53:09 | 読んだ本
シリル・ヘアー/佐藤弓生訳 1995年 国書刊行会・世界探偵小説全集6
前に読んだ「自殺じゃない!」がたいそうおもしろかったので、もう一冊読んでみたシリル・ヘアー。
(それにしても、いちばん読んでみたい「法の悲劇」はまだ見かけたこともない、困ったもんだ。)
今回は古本で買ったんだけど、同時に一カ所で3冊も見つけるとは、あるときにはあるもんだ、というかみんなどれだけ買ってどれだけ手放しちゃうタイプの本なのって、ちょっと心配になった。
この、原題「An English Murder」は1951年の作品。作中の時代は第二次大戦のすぐ後くらいらしい。
舞台は、都会からはすこしはなれたあたりにあるらしい古い家柄の屋敷であるウォーベック邸。
主のトーマス・ウォーベック卿は病気でだいぶ弱っているが、いつものようにクリスマスに親族の一部を邸に招く。
息子のロバート・ウォーベックは、なにやら過激な右寄りの思想をもつ政治団体に参加してる。
従弟のサー・ジューリアス・ウォーベックは現役の大蔵大臣。
ロジャーズ巡査部長は大臣の護衛としてついてきたロンドン警視庁の刑事。
レイディ・カミラ・プレンダガストは、卿の亡くなった奥方の初めの夫の姪にあたるとか。
カーステアズ夫人は、屋敷のある教区の牧師を父にもち、いまは次期大蔵大臣を狙おうかという政治家の妻という立場にもある。
そして外国人のボトウィンク博士は、屋敷に残る古文書で十八世紀の英国政治を研究しにきてる歴史学者。
これだけの面々がそろったところで、事件は起きる。
クリスマスの午前零時になった瞬間、これらゲストがそろってるなかで、ひとりがばったり倒れて殺される。
さらに二人がつづけて死ぬことになるが、折しも大雪で屋敷は近所からも孤立してるなかでのことだから、犯人はこのなかにいるということになる。
それにつけても、このテのイギリスの小説に味わいぶかさを加えてるのは、執事って人物の存在である。
本作にでてくるブリッグズという執事も、発言やふるまいがうやうやしくて、いかにもって感じでいい。
無粋そうなロジャーズ巡査部長に、手にしたワインについて「これは最後の一本です。一八七八年ものの一つでしてね。」って言うときは、上から目線っぽいんだけど、相手が「フィロキセラ大発生以前の品じゃないですか」なんて物を知ってる答えをすると、「ワインをデカンターに移すのをお手伝いいただけそうですね」なんて敬意をとたんに表したりする。
それはそうと、タイトルについて、というか本作のテーマみたいなものなんだけど、第一の殺人のあと、登場人物のひとりが「昨夜我々が目撃した不幸な事件、あれは、英国の生活習慣とは無縁ですからな。」と強い調子で憤慨して、異例の悲劇だと主張するんだが。
最後にきて、謎を解き明かす役を担ったひとは、「これは英国でのみ起きうる事件なのです。むしろ、本質的に英国風の犯罪と言えるでしょう。」と演説をする。
ちょっとした英語の表現に敏感に反応したとこから手掛りを引き寄せてくるのは、展開としてホーっと思わされるとこあった。トリックどうこうぢゃなくて、読みものとして面白いやね。
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