1日前―――
「お前に『アスハ』をやるよ。」
爽やかな顔できっぱりと言い切ったカガリに、ミナはアスランとの勝負の時以上に驚きを隠せなかった。
(いきなり何を!?こやつは父を、オーブをあれほど大事にしていたはず…)
「何故『アスハ』を?お前があんなに大事にしていた『アスハ』家を私に『やる』と?」
ミナが疑惑の視線を向ければ、カガリは何のためらいもなくコクリと頷く。
「だってお前、昔からずっと言っていたじゃないか。「オーブの古い体制にはもうウンザリだ。壊したい」って。だからお前、ずっとオーブから離れて、ここの館に一人で籠っていたんだろ? だったら、これって丁度いいチャンスだと思わないか?「オーブを壊す」にうってつけの情報をお前が持っているんだから、今回これを使わない手はないじゃないか!それにだ。」
カガリがティーカップを優雅な手つきでソーサーに戻すと、笑顔全開にした。
「そして私が『アスハ』を継ぐことを放棄すれば、アスハが今持っている固有財産は、全て次席のサハク家にいく。つまりお前が渋々管理しなくっても、み~~~~んなお前のものになるんだぞ。」
理解不能のカガリの発言に、ミナが必死に自身を落ち着かせるように、薫り高い紅茶を一口含んで、ゆっくり飲み下す。ミナのほの白い喉元が、液体の動きに従ってゆっくりと落ちていった。口内に残る僅かな苦みが、ミナの疑念に溶け込む。
「私に「アスハを譲る」というのは、無論、今お前たちが欲しがっている「セイラン家の不祥事の証拠」の対価なのだろう?」
「流石はミナだな。その通りだ。私はそのためにここに来たんだから。」
まさか、こんな小娘が…いつだって感情のまま一直線、深い思慮もなく行動していた、アスハの小獅子がこんな決断を下してきたとは―――
・・・続きはこちらから。
***
2週間ぶりのご無沙汰です。
ようやくいつもの週末SSをUPいたしました。
いや~メインPCが使えなくなって、更にエアコンの故障というダブルパンチで、もはや快適空間でSS書けないのが非常に大変でした
結局現在はサブのノートPCで作業しておりますが、どうしてもノートは容量の問題で処理に時間がかかるので気が急いて仕方がない^^;
でもやはり長年の習慣で、週末UPがないとなんか変な落ち着かない気分で、ようやっと今日更新できました。
よろしければダラリと見てやってください。
そして、このシリーズもついに次回は最終回。つまり、高校生シリーズも最終回となる予定です。
足かけ3年もやってりゃ、いい加減読み手の皆さんも飽きますよね(笑)
こっちはシニカルにやって、pixivの方は馬鹿丸出しで書いているので、メンタルバランス的にはとってもよろしいです
何とか次週の最終回までテンション上げていきたいと思います。
「お前に『アスハ』をやるよ。」
爽やかな顔できっぱりと言い切ったカガリに、ミナはアスランとの勝負の時以上に驚きを隠せなかった。
(いきなり何を!?こやつは父を、オーブをあれほど大事にしていたはず…)
「何故『アスハ』を?お前があんなに大事にしていた『アスハ』家を私に『やる』と?」
ミナが疑惑の視線を向ければ、カガリは何のためらいもなくコクリと頷く。
「だってお前、昔からずっと言っていたじゃないか。「オーブの古い体制にはもうウンザリだ。壊したい」って。だからお前、ずっとオーブから離れて、ここの館に一人で籠っていたんだろ? だったら、これって丁度いいチャンスだと思わないか?「オーブを壊す」にうってつけの情報をお前が持っているんだから、今回これを使わない手はないじゃないか!それにだ。」
カガリがティーカップを優雅な手つきでソーサーに戻すと、笑顔全開にした。
「そして私が『アスハ』を継ぐことを放棄すれば、アスハが今持っている固有財産は、全て次席のサハク家にいく。つまりお前が渋々管理しなくっても、み~~~~んなお前のものになるんだぞ。」
理解不能のカガリの発言に、ミナが必死に自身を落ち着かせるように、薫り高い紅茶を一口含んで、ゆっくり飲み下す。ミナのほの白い喉元が、液体の動きに従ってゆっくりと落ちていった。口内に残る僅かな苦みが、ミナの疑念に溶け込む。
「私に「アスハを譲る」というのは、無論、今お前たちが欲しがっている「セイラン家の不祥事の証拠」の対価なのだろう?」
「流石はミナだな。その通りだ。私はそのためにここに来たんだから。」
まさか、こんな小娘が…いつだって感情のまま一直線、深い思慮もなく行動していた、アスハの小獅子がこんな決断を下してきたとは―――
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2週間ぶりのご無沙汰です。
ようやくいつもの週末SSをUPいたしました。
いや~メインPCが使えなくなって、更にエアコンの故障というダブルパンチで、もはや快適空間でSS書けないのが非常に大変でした
結局現在はサブのノートPCで作業しておりますが、どうしてもノートは容量の問題で処理に時間がかかるので気が急いて仕方がない^^;
でもやはり長年の習慣で、週末UPがないとなんか変な落ち着かない気分で、ようやっと今日更新できました。
よろしければダラリと見てやってください。
そして、このシリーズもついに次回は最終回。つまり、高校生シリーズも最終回となる予定です。
足かけ3年もやってりゃ、いい加減読み手の皆さんも飽きますよね(笑)
こっちはシニカルにやって、pixivの方は馬鹿丸出しで書いているので、メンタルバランス的にはとってもよろしいです
何とか次週の最終回までテンション上げていきたいと思います。
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