医院の玄関で見つけました。
3月6日(日)に金沢の赤羽ホールで「市民講座・耳の日フェスタ2011」手話落語がありました。
頭をツルンツルンにしてお坊さんような人が黒の真ん丸いメガネ縁のおっさんが舞台袖からのこのこでてきます。
高座に上った時何故か座布団の脇に座って座布団の位置を確認するような仕草をした。
これは高座に上がるときのエチケットかと思った。
やがてやっわりと座布団に座った彼は、おもむろに口を開いた。
「わては目がみえんのや・・・。目がみえんでもメールが出来るんや。メールをやっておられるお方は手をたたいてください。」
バチバチバチ・・・かなりの方が手をたたかれた。
「目がみえんでもこうやってパソコンに向かうとパソコンが喋ってくれるんや。
目が見えない人は、漢字を知りまへん。間違った漢字があっても分からんのや。
「恋をしたい」は「鯉を額」になったり・・・。
あるOLさんとメールを交わしたんや。
誤字だらけでさっぱり意味が通じんのや・・・
それでも何とか頑張ってメールを続けが・・・
〝OL″とは、オフィス・レディーのことではなく、オールドレディーのことやったんや。」
桂 福点さんの見事な落語です。
内容を正確に覚えていればもっと詳しく書きたかったのですが、残念です。
桂 福点の頭に天井の照明がピカピカ光って見える。
メイルの相手はコンピュータで合成された女性の甘い声です。
斬新なアイデア、落語は1人するとは限りません。
とても面白かった。
めくらでもこんな立派な落語が務まるのです。
桂 福点の師匠は桂 福團冶、彼は以前声帯ポリープが出来て声を失ったことがきっかけで手話落語という物を編み出し学校まで作った。
それまでのいきさつを面白おかしく語ってくれた。
最後に「リレー落語」という珍しい落語を聞かせてもらった。
前半は、桂 福点が語り、後半は桂 福團冶の語りです。
北國新聞社が作った赤羽ホールというところはどんなところだろうと見に行っただけなのだが、お蔭で随分楽しい思いをした。