うっTと植物たち。

下関が誇る郷土の伝統野菜

みなさんのお住まいの地域には

古くから伝わる伝統野菜があると思います。

私の住む下関にも、たくさんの伝統野菜がありました。

 

職場では昔、種の保存業務があって

これらの伝統野菜を守り続けてきたのですが

10年以上前になりますが

各団体にそれぞれを託して保存業務は終了しました。

 

現在はというと、残念ながらそのほとんどの品種が

絶滅、あるいは他品種と交雑してしまっているか

もしくは本来の形質をとどめていないか・・

悲しい現実ですが、風前の灯火です。。

 

ですが、「彦島夏播カンラン」だけは何とか守りたい!

絶滅の危機に瀕してはいますが

職場OBの野菜専門家(大先生)が今も守り続けているし

職場でも保存管理をしています。

下関の伝統野菜「彦島夏播カンラン」

柔らかいですが、パリパリで

大変甘みがあります。

一枚の葉が大きいので、ロールキャベツにも向きますよ。

昔はこれをつまみに、お酒を飲んでいたのだとか。

いくらでも食べられる、美味しいキャベツです ^-^。

棒が立ててある株から種子を採ります。

どの株から種子を採るのか・・

この選定が非常に難しいのです(熟練者にしかできません)

よく出来た株から種子を採ろうって普通は思うかもしれませんが

それでは品種改良になってしまうわけですね。

あくまで、その品種の本来の形質を残さなければなりません。

残す基準としては、葉脈が繊細で黄緑色

上部の葉が2枚で覆われていなければならない(これは絶対)

裏が凹んでいるのは×

などがありますが、初めて見る方でしたら全く分からないと思います。

 

失われたものは、もう取り戻せないけれど

せめて「彦島夏播カンラン」は郷土の伝統野菜として

残していかなければとも思います。

 

夏播カンランだけでなく・・

職場には守るべき貴重な植物や

60年の積み重ねによる伝統や技術が受け継がれています。

そのひとつでも、下関の地に残されるといいですね。

コメント一覧

うっT
hikoshimanさん
Hikoshimanさん

園芸品種の世代交代は早いですからね、、
菊やカーネーションはウイルスで劣化し易いこともあり品種の入れ替わりは特に早いですよね、、
その他の園芸植物でも収集するならば
その時に買っておかないと、10年後には希少品種になってしまう・・
逆に優秀な品種は数十年でも主力ですし
江戸時代から伝わる品種も数多くあります。
地域特有の伝統品種は文化財と同じように残すべきだと
個人的には思うのです。
hikoshiman
お返事ありがとうございます。
うちは、父の代まで、切り花菊やカーネーションなど、花卉栽培を中心にしてきたのですが、
これらの商用作物の世界では、
長く君臨した名品種といえども、いつしか時の彼方に消えてゆくことを幾度となく経験しました。
まるで絶滅危惧の野生種以上に はかないものであるかのように。
生き残りに決定的なのは、やはり人間の思い入れでしょうか。
いまでも彦島カンランが、この世の一隅で愛されているとすれば本当にありがたいことです。

「彦島みそ」という製品名で残っていますが、
彦島では農家の自家製味噌づくりも盛んでした。
これもいまではどうなっていることでしょうか。
木馬そっくりの味噌つき道具のことをたまに思い出します。

うっT
hikoshimanさん、はじめまして!
Hikoshimanさん、はじめまして。

コメントをありがとうございました。
下関には本当に良いものがたくさんあります。
それらは残念ながら、みなさんが知らないうちに次々失われています、、
私は純下関の人間ではありませんし、植物意外は全くの無知ですが
何とかひとつでも残していけたらいいなあと思っています。
地元の宝ですからね~。

彦島夏播カンランの中心が西山の辺りとのこと
これは良い情報をありがとうございました ^-^。
hikoshiman
こんばんは
はじめまして。
彦島カンラン、改良と栽培の中心だった彦島西山地区の住人です。
私が中学生の頃まで、我が家でも主要作物の一つでした。
よく中身の詰んだ、ずっしりと重いキャベツだったことを覚えています。
うちの母など、たまに彦島カンランの話題になると、重くて出荷が大変だったと、決って悪口になるほどです。
いまでも保存に努力していただいているとのこと、感謝するばかりです。
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