☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『ウルフ・オヴ・ウォールストリート』(2013)

2014年02月28日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『ウルフ・オヴ・ウォールストリート』(2013)

マーティン・スコセッシ監督、Jordan Belfort:レオナルド・ディカプリオ、Donnie Azoff:ジョナ・ヒル、Naomi Lapaglia:マーゴット・ロビー、Mark Hanna:マシュー・マコノヒー出演。




【作品概要】
実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの栄光と挫折を描く人間ドラマ。
【感想レビュー】@theater
先週の土曜日にレイトで観てきましたー!
園監督×水道橋博士さんのトークショーを観た後ですから、益々テンションが上がり…。
上映前にビールをジョッキで二杯呑み、気分よく劇場へ

飲んでて良かったー!
映画のテンションに…全力でついて行けますから‼

もうこれでもか!…なまでのお酒…、クスリ…、裸…、お酒、クスリ、裸、お酒、クスリ、裸、エンドレス。しかも加速していく…
裸も、地獄絵図みたいにまぐわってるのとかもあって、ずうっと昔に観た『マグノリア』がよぎりました

そして、ディカプリオ
彼の出演作品は、タイタニック以降はほぼ劇場で観ているはず…。いつも難しい役を演じるイメージがありますが、今回はまた違う方向にぶっ飛んでいました‼
クスリでハイになったり、幻覚を見たり
さらにセックス依存症で、そういうシーンがたくさんあります
ちっともいやらしくないのは、テンションが突き抜けているからなのか、女性の身体が生々しくないからなのか。
生々しく感じないのは、自分と同じ日本人でないからなのか…はよくは分かりませんが、とにかく、3時間近いこの作品は、テンションが落ちません‼

そして、マシュー・マコノヒー!
素晴らしかったです!自分がイッちゃってる事すら悟りの境地の役?…ですが、ディカプリオとのシーンは、痺れました

ジョーダン・ベルフォートという人物の、虚構な人生の魅せ方が素晴らしかったです。
俳優陣のテンションや隅々の美術に至るまで、ここまで突き抜けていれば、もう文句なしに見応えたっぷりの作品だと思います


『次郎長三国志 第四部 勢揃い清水港 』(1953)

2014年02月27日 | 邦画(クラシック)
『次郎長三国志 第四部 勢揃い清水港 』(1953)

監督 :マキノ雅弘、清水の次郎長:小堀明男、清水の大政:河津清三郎さん、桶屋の鬼吉:田崎潤さん、関東綱五郎:森健二さん、法印大五郎:田中春男さん、増川の仙右衛門:石井一雄さん、森の石松: 森繁久彌さん、追分三五郎:小泉博さん、三保の豚松:加東大介さん、張子の虎三:広沢虎造さん、投節お仲:久慈あさみさん、お蝶 :若山セツ子さん出演。


【作品概要】
スタッフ・キャストとも第三部と共通。「青色革命」の加東大介、「胡椒息子」の石黒達也、などがこれに加っている。この篇で次郎長一家の面々が一通り揃うことになる。
次郎長一家の引越し祝と三保の豚松なる漁師がやたらに魚をもち込んでくる。子分になりたいのである。土地の堅気は子分にしない建前から次郎長は彼を追いかえす。折しも清水にのりこんできたのは森の石松と追分三五郎。三五郎の口利きで道倒れの力士、八尾ケ岳一行をたすけるため、次郎長は相撲興行をすることになった。(Movie Walkerより)
【感想レビュー】
次郎長一家に、ついに加東大介さんの演じる豚松が加わりました

そして相変わらず三五郎は美しく、森の石松は可愛いい…!

次郎長親分も回を追うごとに風格を増していきます。
ラストの殺陣のシーンも格好良く、エンターテイメントな回でした





『次郎長三国志 第三部 次郎長と石松』(1953)

2014年02月27日 | 邦画(クラシック)
『次郎長三国志 第三部 次郎長と石松』(1953)

監督 :マキノ雅弘、清水の次郎長:小堀明男さん、清水の大政:河津清三郎さん、桶屋の鬼吉:田崎潤さん、関東綱五郎:森健二さん、法印大五郎:田中春男さん、増川の仙右衛門:石井一雄さん、
森の石松: 森繁久彌さん、追分三五郎:小泉博さん、張子の虎三:広沢虎造さん、投節お仲: 久慈あさみさん、お蝶 :若山セツ子さん出演。

尾田栄一郎さん作


【作品概要】
スタッフは第一部・第二部と同様である。出演者には前二作のメンバーに「プーサン」の小泉博、「逃亡地帯」の久慈あさみ、新人花房一美が加っている。
石松は旅の途中次郎長一家と一緒になり、子分になれと誘いをうけたが断って皆と別れ、一人旅をつづけていたが、黒駒勝蔵の代貸大岩の妹おもととねんごろになって大岩に追われる追分三五郎をひょんなことから救った。二人の旅が始まる…。(MovieWalkerより抜粋)
【感想レビュー】
第二部から面白くなって来て、石松を演じる森繁久彌さんも加わりましたし、第三部を楽しみにしていました

そこに、追分三五郎を演じる小泉博さんが出ていらっしゃるのですが、あまりの美しさに…飛び上がりましたっ
ちょっと謎の色男役なのですが、佇まい、身のこなし、目線の持って行き方に至るまで、虜に…

投節お仲を演じる久慈あさみさんのお色気も半端なかった‼
ちょっと揺れるのです…お話ししたりしている時。
座る時も身体のラインがS字を描いて座るので、色っぽいし…

石松が可愛くて可愛くて、三五郎が美しくてイケメン過ぎて、楽しく観ました

『MAKE THE LAST WISH(デジタル)』 (2008)

2014年02月23日 | 園子温監督☆映画
『MAKE THE LAST WISH(デジタル)』 (2008)

監督:園子温
主演:満島ひかり、堀部圭亮、安藤サクラ、清水優、倉本美津留


【作品概要】
“アヴリル・ラヴィーンの妹”オーディションにやってきたミナミの動機とは!? オーディションはガチだったという、ドキュメンタリー・ドラマ作品。渋谷スクランブル交差点の真ん中で「Girlfriend」を歌う満島ひかりを観よ! アヴリル原作のコミック「Make 5 Wishes」の続編としてネット配信されるはずが頓挫した、幻の作品。
(シネマヴェーラHPより)

【感想レビュー】@theater
未公開という貴重な作品を観ることが出来ました!

この作品も、目を離すことが出来ず、集中して観ました。なんだか吸引力があるのです、園監督作品

満島さんはこの頃は無名の俳優だったという事ですが、オーラが…すごい…
歌いながらのダンスも格好イイですっ!!

ドキュメンタリーとフィクションが交錯する、なんとも不思議な作品ですが、その温度の差、空気感の違いから生じる隙間に、面白さと魅力が詰まった作品でした


【園監督×水道橋博士のトークショー】

上映後、軽やかに監督と水道橋博士さんがご登壇されました
お二人とも、ハットを被られていて素敵でした。

監督は何やら酔っぱらいのご様子!
直前まで、情熱大陸の密着で焼肉屋さんで呑んでいたらしく…!!
かな~り出来上がっていらっしゃいます(゜o゜;;…。
ひとしきりしたら、おもむろに控え室の飲みかけのお酒を持ってきてとスタッフに言い、そして瓶入りのお酒が手渡される…。お酒を呑みながらトークショー!!
それでこそ、園監督‼…っていうところを生で拝見してテンション上がりました

結局、水道橋博士さんがご用意された、ケーブルテレビでの上映しかなかった『園子温実験室』の芸人宣言デビューライブ』のメーキング映像を観ながら、監督と水道橋博士さんが話す、というコメンタリーのような形式でトークショーは進みました!
楽しかったです

『Make the Last Wish』上映後の監督のお話しですと、オーディションは実際のもので、そこにフィクションの話しを織り交ぜて撮った作品とのこと。
オーディションに満島さんとお邪魔して撮っていたと仰っていました。

また、『愛のむきだし』の後に撮った作品だった。あの頃は、みんな無名でスケジュールが空いていたから、『愛のむきだし』のキャストに本作にも出てもらったとのこと。

数々の貴重なこぼれ話をお聞きできて、とっても楽しかったです!
今年はなんと!映画を3本も撮るとのこと!!!
どよめきが起きていました!

また何か思い出したら書きたいと思います

『桂子ですけど(16mm)』 (1997)

2014年02月23日 | 園子温監督☆映画
『桂子ですけど(16mm)』 (1997)

監督:園子温
主演:鈴木桂子、内田栄一


【作品概要】
赤・黄・緑といった原色で彩られた部屋でひとり暮らしをするウエイトレス・鈴木桂子が、22歳の誕生日を迎えるまでの日々を描く。1秒1秒を意識しながら、桂子の大切な時間を記録していく“1時間1分1秒”の日記映画。徹底的に時間にこだわった実験的手法が才気を感じさせる。(シネマヴェーラHPより)
【感想レビュー】@theater
この作品、好きです
観念的な作品です。

冒頭の、無言でカメラに視線を向けている“桂子”の正面の顔の長回し。
執拗に長いので、観ている者がまるで桂子と見つめ合っている気分になります。
作品の世界と劇場との一体感。同じ時間が流れているように錯覚するのです。
そうこうするうちに、桂子の、時間についての淀みないナレーションが始まります。
ひたすら続きます。
そして、赤くて黄色い物に囲まれた部屋の長回し。
ほぼ中央のローテーブルに置かれたマグカップに立ち上る湯気だけが、時間の流れを感じさせます。

1秒を意識するというと、音楽をやっている者としては、まず、♩=60を頭に浮かべますが、それが確かに作品のあるところから効いてきます。

『1、2、3、4、5…』
桂子が秒針に合わせて歩き始めます。
クラシックの古典音楽が流れます。何の曲だったのかしら…。
音楽は、スイングするので、秒針とピッタリ合わない瞬間も沢山あるのですが、スイングしてもプラマイゼロにする考え方なので、特にフレーズの始まりの音と、桂子の数える秒数が、ピッタリ重なる時は、鳥肌ものです

園監督の作品を観るにつけ、監督のクラシック音楽の使い方が、とってもしっくりくる事に気付かされます。

作品世界と劇場の時間や空気が一体化する概念というと、アメリカの作曲家ジョン・ケージの通称『4分33秒』が思い起こされます。
無音音楽です。
ピアノを用いられる事が多いのですが、奏者は音を出しません。
袖から出てきて、お辞儀をし、ピアノの前に座ります。そしてひとしきりしたら、立ち、お辞儀をし、袖に去っていきます。
この会場の中のガサゴソとした物音さえも、今、この瞬間のこの空間で鳴っている音、空気、時間そのものが音楽であり、偶発性の芸術なのだという概念なのです。
実験音楽家としても知られるケージは、前衛芸術に大きな影響をもたらしました。

桂子のナレーション、桂子の一歩一歩、♩=60の曲。それらがっ相まった、素晴らしいアート映画でした