『気球』Balloon
【作品概要】
中国 / 2019 / 102分
監督:ペマツェテン(Pema Tseden)
大草原に暮らす家族を主人公に、一人っ子政策が人々に与える影響をチベット文化の視点から描いた作品。ペマツェテンの前作「轢き殺された羊」の主人公を演じたジンパが父親役を演じる。ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映された。
監督:ペマツェテン(Pema Tseden)
大草原に暮らす家族を主人公に、一人っ子政策が人々に与える影響をチベット文化の視点から描いた作品。ペマツェテンの前作「轢き殺された羊」の主人公を演じたジンパが父親役を演じる。ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門で上映された。
(フィルメックス公式ホームページより)
【感想レビュー】
『タルロ』を観て以来、もう、とっても楽しみに楽しみしていたペマツェテン監督作品です
観ることが出来てとても幸せです
冒頭、放牧中の羊達やおじいさんという牧歌的な風景🐏🐏🐏✨
チベットっぽい〜となりつつも、なんだか見にくい、なんだか違和感、と怪訝に思っていると、あっと驚く仕掛けが…‼︎
もう、もう、開始早々に掴まれました
荒い傷がたくさん付いたフィルターのようなもの越しに展開されていくそのシーン。
その傷だらけのフィルターのようなものにあちこちと屈折し反射する柔らかな太陽光線の美しいこと!!
家族三世代が、チベットの過去現在未来を描き出します。
馬がバイクに取って代わり、とおじいさんの台詞にもありましたが、でも、どの世代も信心深いのが印象的でした。
子どもたちの就学率が上がって、識字率も上がって、科学が一般に広まったら、チベットの人たちの信仰心は変化していくのでしょうか。
弛まぬ生死の営みが、家族三世代を通し、また羊さんを通し、交錯しながら物語は進みます。
風のそよぐ高原、土埃、羊達の猛々しさ、厳しい土地で生きる人間の逞しさ、力強い肉体、子ども達の無邪気さ、すべてが豊かで、『タルロ』に引き続き、観たそばから愛着を持ってすっかり虜になってしまいました
主役の俳優・ジンパさんがスリムクラブの真栄田さんに似ているなぁと思ったが最後、もう真栄田さんにしか見えなくなってしまった時はどうしようかと思いましたが…
光の多様な映像表現がとてもとても美しい映画でした
あぁ、ずっと観ていたいです
スクリーンで観れて大大大満足でした
『轢き殺された羊』は見逃しているのでいつかいつか上映されますように…!
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