出演者松嶋菜々子、西島秀俊、高梨臨
柴本幸、工藤阿須加、笑福亭鶴瓶、山崎努
【作品概要】
今から70年前、自らの信念で戦時召集状、いわゆる「赤紙」を受け取り、戦地に赴く女性たちがいた。
第二次世界大戦中、「従軍看護婦」として3万5千人余りの女性が戦地に赴き、1,120人が殉職。
彼女たちは戦地で命を救う仕事に崇高な理想を持って男たちと肩を並べて働き、今や当たり前の“女性の社会進出"の先駆け的存在でもあった。
しかし敗戦の色が濃くなるにつれ、大きく狂わされる運命。戦後も続く過酷な試練。逆境にあっても博愛の精神を持ち続け、生きることの尊さを信じ続けた女性たち──。
ドラマでは、戦争で家族と別れ人生を翻弄されながらも「博愛」の精神、そして家族への愛を貫いた天野希代という1人の女性の生き様を、満州事変から第二次世界大戦、朝鮮戦争の時代にわたって描く。(公式HPより)
【感想レビュー】
このブログには普段はドラマの感想は書かないのですが、これはと思いちょっと書きます。
看護婦に憧れていた少女が赤十字に学び従軍看護婦として満州へ渡り、開拓団、関東軍、匪賊、中国共産党など様々な立場の者達の中で任務を全うしつつ終戦を迎えるも、ソ連軍の侵攻や朝鮮戦争へと至る激動を、信念を強くもって生きていく様を描いた凄い作品だった。
この内容をわずか4時間半程度の尺で描いたというのは特筆すべき点だと思う。
それぞれの立場を多角的に捉え、常にシーンや台詞に反映しようと尽力している様子が伝わってきた。
どの立場にも善と悪が存在し、そこを描けば描くほど、個々人の人間性や信念が炙り出されていくようだった。
どんなに時代に翻弄されようが、どのような信念を持つのか、どのように生きるのか、どのように生きていくべきなのか。それを決めるのは他ならぬ自分自身だといわれているようだった。
キラッと光ったのは、暴力によって博愛精神をズタズタにされたハルさんが、中国共産党の思想に取り憑かれていく様子を描いたところ。空っぽの心を新しい概念で満たし自分自身を守りたい…というところ。(彼女の場合は恋…もあったかもしれないけど)そういった心の動きは戦後、ごく普通にあったようだけど、でもこれは落とし穴だという事。
大量の自国民を虐殺した中国共産党の悪の側面があるわけで、結局は、一見とっても魅力的に思える思想や精神も、知るのは良いが、吟味し消化し、取捨選択をしなければならない、という事だと思う。
このドラマは、従軍看護婦に従事した女性達がいた事実を伝えながら、そして赤十字の博愛精神の概念が、国境も宗教も民族も過去のわだかまりさえもを凌駕し、平和へと導くのだという理想を掲げながら、さらに現代日本の、政治への無関心さや昨今目立つ嫌韓や反中の流れをも、今一度見つめ直そうと問題提起した作品だと思う。
SNSや報道、書籍、映像作品などなど、ちまたに溢れる情報をリテラシーし、周りに流されないようにしていきたいと、改めて考えさせられました。
西島さんのキャタピラーみたいになってしまう描写についての賛否はあると思うけど、私は一定の評価をしたいと思う。。←何様…
彼のあの姿には、計り知れないショックがあったのではないかと思うから、ここ数年10代の若い人からも人気の西島さんが演じた意味は大きいと思う。
この作品は、戦争映画やお涙ちょうだい的な病気もの、親子離れ離れものにも慣れ、一周も二周もしてコメディしか観たくない大人向けのもの(←うちの旦那はん…)ではなくて、むしろ十代の若者達へ向けた作品なのかもしれない…とも思った。
柴本幸、工藤阿須加、笑福亭鶴瓶、山崎努
【作品概要】
今から70年前、自らの信念で戦時召集状、いわゆる「赤紙」を受け取り、戦地に赴く女性たちがいた。
第二次世界大戦中、「従軍看護婦」として3万5千人余りの女性が戦地に赴き、1,120人が殉職。
彼女たちは戦地で命を救う仕事に崇高な理想を持って男たちと肩を並べて働き、今や当たり前の“女性の社会進出"の先駆け的存在でもあった。
しかし敗戦の色が濃くなるにつれ、大きく狂わされる運命。戦後も続く過酷な試練。逆境にあっても博愛の精神を持ち続け、生きることの尊さを信じ続けた女性たち──。
ドラマでは、戦争で家族と別れ人生を翻弄されながらも「博愛」の精神、そして家族への愛を貫いた天野希代という1人の女性の生き様を、満州事変から第二次世界大戦、朝鮮戦争の時代にわたって描く。(公式HPより)
【感想レビュー】
このブログには普段はドラマの感想は書かないのですが、これはと思いちょっと書きます。
看護婦に憧れていた少女が赤十字に学び従軍看護婦として満州へ渡り、開拓団、関東軍、匪賊、中国共産党など様々な立場の者達の中で任務を全うしつつ終戦を迎えるも、ソ連軍の侵攻や朝鮮戦争へと至る激動を、信念を強くもって生きていく様を描いた凄い作品だった。
この内容をわずか4時間半程度の尺で描いたというのは特筆すべき点だと思う。
それぞれの立場を多角的に捉え、常にシーンや台詞に反映しようと尽力している様子が伝わってきた。
どの立場にも善と悪が存在し、そこを描けば描くほど、個々人の人間性や信念が炙り出されていくようだった。
どんなに時代に翻弄されようが、どのような信念を持つのか、どのように生きるのか、どのように生きていくべきなのか。それを決めるのは他ならぬ自分自身だといわれているようだった。
キラッと光ったのは、暴力によって博愛精神をズタズタにされたハルさんが、中国共産党の思想に取り憑かれていく様子を描いたところ。空っぽの心を新しい概念で満たし自分自身を守りたい…というところ。(彼女の場合は恋…もあったかもしれないけど)そういった心の動きは戦後、ごく普通にあったようだけど、でもこれは落とし穴だという事。
大量の自国民を虐殺した中国共産党の悪の側面があるわけで、結局は、一見とっても魅力的に思える思想や精神も、知るのは良いが、吟味し消化し、取捨選択をしなければならない、という事だと思う。
このドラマは、従軍看護婦に従事した女性達がいた事実を伝えながら、そして赤十字の博愛精神の概念が、国境も宗教も民族も過去のわだかまりさえもを凌駕し、平和へと導くのだという理想を掲げながら、さらに現代日本の、政治への無関心さや昨今目立つ嫌韓や反中の流れをも、今一度見つめ直そうと問題提起した作品だと思う。
SNSや報道、書籍、映像作品などなど、ちまたに溢れる情報をリテラシーし、周りに流されないようにしていきたいと、改めて考えさせられました。
西島さんのキャタピラーみたいになってしまう描写についての賛否はあると思うけど、私は一定の評価をしたいと思う。。←何様…
彼のあの姿には、計り知れないショックがあったのではないかと思うから、ここ数年10代の若い人からも人気の西島さんが演じた意味は大きいと思う。
この作品は、戦争映画やお涙ちょうだい的な病気もの、親子離れ離れものにも慣れ、一周も二周もしてコメディしか観たくない大人向けのもの(←うちの旦那はん…)ではなくて、むしろ十代の若者達へ向けた作品なのかもしれない…とも思った。