☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『次郎長三国志 第七部 初祝い清水港』(1954)

2014年03月28日 | 邦画(クラシック)
『次郎長三国志 第七部 初祝い清水港』(1954)

監督:マキノ雅弘
小堀明男:清水の次郎長
河津清三郎:大政
田崎潤:桶屋の鬼吉
森健二:関東綱五郎
田中春男:法印大五郎
石井一雄:増川仙右衛門
森繁久彌:森の石松
小泉博:追分三五郎
緒方燐作:大野の鶴吉
山本廉:小松村七五郎
長門裕之:島の喜代蔵
広沢虎造:張子の虎三
久慈あさみ:投げ節お仲
【作品概要】
師走の清水港。お蝶を亡くした次郎長は百箇日が過ぎるまでは酒も博打も断って丸腰で暮らそうと決めていた。久六への仇討に急いた気持ちをじっと我慢する大政たちだったが…(ツタヤディスカスより)。


【感想レビュー】
師走の忙しなさ。大小の鏡餅。
お仲に照れる喜代蔵の子分たち。

投げ節お仲がスポットライトを浴びる第七部
『ようござんすか?』、『ようござんすね?』がずっとジワジワと来ていて、最近真似していたのですが…。。
長門裕之の演じる島の喜代蔵とのシーンは、何だかドキドキしました。思慕の情。
そしてそして、お蝶を想う次郎長一家の情。
前回までに出てきた出演者達も集い、いよいよフィナーレに向かっているのを感じさせます。

次はいよいよ第八部!楽しみです

『二十四の瞳』(1954)

2014年03月28日 | 邦画(クラシック)
『二十四の瞳』(1954)

監督:木下惠介
大石久子:高峰秀子
大石久子の夫:天本英世
久子の子大吉:八代敏之
久子の子八津:木下尚寅
久子の母:夏川静江
分教場の男先生:笠智衆

【作品概要】
『二十四の瞳』(にじゅうしの ひとみ)は、1954年(昭和29年)に公開された松竹大船撮影所製作、木下惠介監督・脚本、高峰秀子主演による日本映画である。昭和29年度芸術祭参加作品。

日本が第二次世界大戦を突き進んだ歴史のうねりに、否応なく飲み込まれていく女性教師と生徒たちの苦難と悲劇を通して、戦争の悲壮さを描いた作品である。戦前、戦中の小豆島が舞台。
1952年(昭和27年)に発表された壺井栄の小説『二十四の瞳』が原作であり、この2年後映画が公開された。なお、1987年(昭和62年)、朝間義隆監督により再度映画化された。(Wikipediaより)

【感想レビュー】
涙でぐちゃぐちゃに…

戦前、戦中の18年間を描いているので、戦争の影がじわじわと小豆島に迫ってくる様子が骨太に描かれています。
デジタルリマスター版でしたが、分かりづらい箇所もたくさんありました
それでも、モノクロのフィルムに映える、太陽を浴びた田舎の白っぽい農道。瀬戸内海のキラキラと輝く水面。
子ども達の表情など、カラーで観るよりも想像力を掻き立てられ、鮮やかに感じました
そして、貧しい暮らしぶりも裕福な暮らしぶりも、ありのままに描かれ、翻弄される子ども達と向き合う先生にグッときました。
ものを言いにくい時代。教師は何を教えたら良いのか…。それでも、戦争はよくない、戦争で死んで欲しくないと言ってしまう先生。分からない事を分かったふりはしない強さに痺れました。




『エクステ』(2007)

2014年03月27日 | 園子温監督☆映画
『エクステ』(2007)

監督:園子温
優子:栗山千明
優子の同居人/由紀:佐藤めぐみ
優子の姉/清美:つぐみ
山崎:大杉漣

【作品概要】
VFXをパワフルに駆使し、のろわれた“髪の毛”が暴走する恐怖をビジュアル化したホラー映画。
海辺の美容室で働く優子(栗山千明)は美容師の卵。実の姉(つぐみ)がその娘に虐待を繰り返していることに心を痛めつつも、店のオーナーの佳代(山本未来)のもとで一流美容師を目指して励んでいた。そんなある日、膨大な量の髪の毛に埋め尽くされた巨大コンテナが横浜港に到着した。その異様な船内からは少女の遺体が発見される。少女は臓器売買の為に外国で誘拐された闇社会の犠牲者であった(Movie Walkerより)。


【感想レビュー】
す、凄かった…!!‼
放心しております。
ネタばれに気を付けて書きます…。

冒頭は完全なホラー映画。効果音などでビックリさせる事(←これが苦手)もなく、もう映像と展開に度肝を抜かれます。
けれども次第に、闇社会で行われている臓器売買、母親による児童虐待など、様々な社会問題が集約されている事に気付きます。
小説の『闇の子供たち』がよぎりました。。
そして、もう本当に震えるほど怖いシーンが沢山ありますが、そればかりではありません。楽しげなシーンもあります。
明るい日常がある一方で、世の中には救いのない日常もある。子どもを虐待してしまう母親や社会との距離がうまく取れない山崎のようなキャラクターも掘り下げて描かれています。

それでいて、ちゃんとホラー映画特有の息をのむ面白さを両立させ、エンターテイメントにもなっている…そこが本当に凄過ぎました!

山崎を演じる大杉漣さんの怪演ぶりが素晴らしく、栗山千明さんがとっても魅力的な作品でした

『女』(1948)

2014年03月25日 | 邦画(クラシック)
『女』(1948)

監督:木下惠介
キャスト:水戸光子、小澤栄太郎

【作品概要】
踊り子の女が、彼女につきまとうヤクザな男から逃れて再出発するまでを、箱根や熱海でのオール・ロケーションで描いた野心作。宿場町の火事を背景に、二人の駆け引きのサスペンスが最高潮に達するシークエンスは圧巻。 (東京フィルメックス公式サイトより)

【感想レビュー】
そうか、ロードムービーなのか…とハタと気付く。
こわいよう…とブルブルしながら観ました…。
『女』…は本当に怖いです…。

それでまた、水戸光子さんが素晴らしくて…‼
もう色んな感情がその顔に、その身体に表れます。
不安、心配、恐怖、ズルズルと男に流されてしまうもどかしさ、我慢、諦念、開き直り、恍惚、母性、愛情…。

グルグルします。グルグル

幾つものトンネルを通り抜ける度に、違う表情。違う心情…。

なんだ⁈『女』は自分に酔っているのか…?とだんだん思い始めたら…。

ラストに言い放った言葉は…やはりかと思いつつも、衝撃的。
台詞よりも、その顔の表情と精神性が…怖いよ…な作品でした

木下惠介監督作品も観なければ~



『はじまりのみち』(2013)

2014年03月25日 | 邦画(1990年以降)
『はじまりのみち』(2013)

監督:原恵一
木下惠介:加瀬亮
木下たま:田中裕子
便利屋:濱田岳
木下敏三:ユースケ・サンタマリア


【作品概要】
『河童のクゥと夏休み』など数々のアニメ作品で知られる原恵一監督が、初めて実写作品に挑戦した家族ドラマ。日本映画史に名を残す巨匠・木下惠介の実話を、映画『陸軍』製作時のエピソードを回想形式で盛り込みながら描く、母と子の物語(Movie Walkerより)。

【感想レビュー】
劇場を逃してしまいましたが、ようやく観ました

コミカルで軽妙なシーンも織り込まれていて、戦中の日本とはいえ、人間らしい心の交流が感じられる作品で良かったです。
田中裕子さん演じる母の顔を拭うシーン…。ここはもう…こみ上げるも何も、気付けばハラハラと泣いておりました…。
病床の母が見せる毅然とした美しさにだろうか…。
強気で我を通す次男坊が見せる優しさにだろうか…。
その母と息子の親子愛にだろうか。
それとも、木下惠介という映画監督の監督ゆえの性にだろうか。

いやいや、それらは結局後付けの理由で、観ている時はもう、ただただ気付けば涙していました。

そして、この感覚はどこか昨年観た『ペコロスの母に会いに行く』に似ているなぁと思いました。
映画を観ながら、笑ったり泣いたりに忙しいのに、どこか浄化されてスーッと心が洗われて行くような感覚

そういえば、ペコロスにも加瀬亮さんが出ていたなぁ。

『陸軍』観なければ‼