昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第四章“ざば~~ん”……4.異変の始まり

2013年06月04日 | 日記
異変の始まり   何もかもが順調だった。 半月毎に仕事の予定表が全員に渡された。予定表はいつも、日曜日を除いたすべての日が仕事で埋まっていた。さらに、義郎の現場にはいつも中野がいて、毎日夕方になると翌日の予定を書いたメモを手渡してくれた。現場に中野がいてくれることが、義郎はうれしく、心強く、安心だった。ミニユンボは事務所代わりに借りた陋屋の庭に置いたままだったが、義郎の仕事は、急遽 . . . 本文を読む