フランス・スイスでの公演延期・キャンセルはあったものの、11月5日のドイツでの
公演で復活し、10月からのヨーロッパツアーを着々とこなしているモリッシー。
11月16日に、ギリシャのオンラインマガジンPOPAGANDAのチーフ・エディター
Theodosis Michos氏のインタビューに答えました。
このインタビューがすごくいい!!
おざなりの音楽談義や野次馬モリワイド的な質問ではなく、モリッシーが何を
考えているのか(って、恐ろしい一貫性しかないけれど…)、深く聞いています。
「へぇ~そうなのか」という部分も多くおもしろいので、訳してみました。何回かに分けて
紹介します。
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(from POPAGANDA)
ここ数年のあなた自身のことを、どう思っていますか?何で占められていました?
音楽?それとも不幸?
もし詩的な人間で、詩を書いているなら、嘆き悲しむってことは自然なことだよ。今までの
名の知れた詩人は皆そうやってきた。不幸というのは、重要なことだ。それが人間の条件だからだ。
私や君が生まれる前から不幸というものはあったんだ。そして不幸とは、冷血な現実を受け容れる
ことに過ぎない。もちろん、そんな不幸には見舞われませんようにと願って、人々は逃れようとする。
でも必ずつかまるんだ。
有名で尊敬すべきギリシャ人の映画監督が、人間は(意識的に、もしくは無意識的に)自分を元気づける
嘘をでっち上げなくては人生には耐えられないと言っていたことがありました。
あなたも同感ですか?もしそうだとしたらあなたの嘘はどんなものでしたか?
いや、同意しないね。私たち誰でも自分たち自身に関する嫌なことはある。でもそれがないかのようなふりを
することは、嘘ではない。私たちはいかに痛みに無感覚になるかを学んでいるんだと思う。我々が他者に望むことは、
我々がどんな風に受け容れてもらいたいかをわかってくれて、その方法で受け容れてもらいたい、ということに尽きる。
そんな訳で、人は酒でへべれけになった時にこそ、本当の真実というものを激しく露呈してくるんだ。
前回何年か前に話した時、あなたの人生で最も正気の沙汰ではなかったことは、努力して達成したあなたの
その成功の恩恵に、決して浴していないことだと言っていました。成功にひたらないことは間違いだと、自分を楽しま
せるべきだと、あなたは思っていたのにもかかわらず。あなたはいつもそんな風なのでしょうか?「恩恵にひたらない
体質」はあなたという人間にとって完全に本能的な生き方なのでしょうか?最近もまったく変化していないのでしょうか?
ろくすっぽ音楽を作っていないのにもかかわらず、自分にうぬぼれている奴らに山ほど会う。まったく魅力的じゃないと思う。
どんなバンドでも歌手でも、過大評価されて、自分たちもその称賛を受け容れているとなると、すぐさま嫌いになる。
現代の音楽業界の賞レースのシステムには耐えられない。イギリスでは、マーキュリー賞とは死刑執行令状
のことだ。この賞をもらった奴はたいてい誰でも、半年後には結局ふとん売りになって終わっている。
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…ふとん売りwww
マーキュリー賞の歴代受賞者と言えば、「プライマル・スクリーム」「スウェード」「パルプ」「PJハーヴェイ」…
あの~誰もマットレスを売ったりはしていないと思うのですが。
極論真実おじさんのインタビュー翻訳はまだまだ続きます。