ジャン・アレチボルトの冒険

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「私、起きる。」は初のMV付き選抜アンダー混合ユニット曲、流れは変わりつつあるのか? [22Sep14]

2014-09-22 18:00:00 | 芸能
10枚目「何度目の青空か?」初回限定盤TypeBの三番目曲「私、起きる。」が文化放送『乃木坂の「の」』で流されました。

選抜とアンダーの高校生メンバーが担当するユニット曲のようですが、TpyeBの限定カップリング曲なので、MVが作られる可能性が高い。

選抜、アンダーそれぞれから数人を抜擢した混合ユニットによる曲は、6枚目「ガールズルール」のTypeA「コウモリよ」、7枚目「バレッタ」のTypeA「私のために 誰かのために」と通常盤「やさしさとは」、9枚目 「夏のFree&Easy」の通常盤「僕が行かなきゃ誰が行くんだ?」と、過去4曲ありますが、実は、MVが作られたものはないんですね。

もちろん、「そんなバカな」のように、選抜全員とアンダーの一部が担当するMV曲はありますが、少人数ユニットでは例がない。

つまり、「私、起きる。」にMVが付けば、乃木坂のシングル史上初めてのことで、選抜アンダーを問わず、若い高校生メンバーをフィーチャーする、画期的な出来事と言えます。


6枚目「ガールズルール」以降、握手会人気で選抜序列を決める発想が強化されたため、ファンへの対応がより洗練された年長メンバーが活動の前面に出ることが多くなり、この一年で、乃木坂は高校を卒業したお姉さんメンバー中心のグループになった感があります。

その一方で、中学高校生メンバーは、選抜でもなかなか前に抜擢されず、また、グループの平日活動が増えたこともあり、フィーチャーされる機会が少なくなってしまっています。

10枚目カップリングを高校生メンバーによる混合ユニット曲にして、MVを作るというのは、年長メンバーを重視しがちな従来の流れとはやや異なる動きです。

握手会主義を少しだけ緩和して実現した生田絵梨花のセンター抜擢もそうですが、10枚目に入って、若いメンバーを起用するという考え方が出てきたのだとすれば、非常に評価できることだと思います。

「私、起きる。」には、生田絵梨花と星野みなみが参加しているようで、「シャキイズム」MVでともに魅力的なキャラを演じた二人だけに、MVがどんな風になっているのか、楽しみです。

(参考記事)
アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Jun14 ~ シングル収録全曲の簡易ハンドブック
記事中、「私、起きる。」のような選抜アンダー混合ユニット曲は「Usa」という記号で表されています


最近は、10枚目発売が迫り、次々に収録曲の情報が出てきて、しかも高校生メンバーによるMV付き「Usa」曲だったり、「 転がった鐘を鳴らせ!」MVが予告編のみのYouTube公開だったり、前例のないケースが多くて、なかなか目が離せません(笑)。

10th選抜発表のとき、橋本奈々未が「今回は変わる気がする」といった話をしていましたが、シングルの内容が分かるにつれ、段々とそういう印象が強くなってきました。

そして、乃木坂46だけでなく、AKB48でも、シングルの発売スケジュールに大きな動きがありました。

前回記事でちょっと触れたように、38枚目シングルが11月26日(水)に発売されることが判明。

これだけを見れば、「でっ?」となりますが(笑)、AKB48のシングル発売日は、総選挙投票券の付いた5月下旬発売のシングル、このブログではAシングルと呼んでいますが、を起点にして、毎年、判で押したように決まったスケジュールで進んできました。

(表1) AKB48シングルCD発売の総選挙サイクル

凡例
総選挙サイクル記号 シングル番号:発売日「タイトル略記」

2011年度
A 21枚目:2011/05/25「Every」
B 22枚目:2011/08/24「フラゲ」
C 23枚目:2011/10/26「風は吹」
D 24枚目:2011/12/07「マリコ」
E 25枚目:2012/02/15「GMF!」

2012年度
A 26枚目:2012/05/23「真夏」
B 27枚目:2012/08/29「ギンガム」
C 28枚目:2012/10/31「UZA」
D 29枚目:2012/12/05「永遠」
E 30枚目:2013/02/20 「SL!」

2013年度
A 31枚目:2013/05/22「クロール」
B 32枚目:2013/08/21「恋する」
C 33枚目:2013/10/30「エレキ」
D 34枚目:2013/12/11「鈴懸」
E 35枚目:2014/02/26 「前しか」

2014年度
A 36枚目:2014/05/21「レトリバー」
B 37枚目:2014/08/27「プラカード」
C 38枚目:2014/11/26

予想
C 38枚目:(2014/10/29)
D 39枚目:(2014/12/10)
E 40枚目:(2015/02/25)


2011年、2012年、2013年と踏襲された発売スケジュールがあり、2014年度もAシングルとBシングルは、それに従って発売されています。

そして、38枚目であるCシングルは、上表最後の「予想」のように、10月下旬にCDリリースされ、12月上旬に39枚目のDシングルが出るのが、例年の流れでした。

ところが、発表された11月26日(水)というのは、通常よりも1ヶ月遅い発売で、むしろDシングルの発売日に近い。


なぜ厳密に守ってきたスケジュールを変更したのか、理由はおおよそ推察出来ます。

AKB48襲撃事件のために、AKB48Gの多くの握手会が延期となり、事件前から超過密日程となっていたところに、延期と再開がのしかかって、にっちもさっちも行かないほど超超タイトになってしまった。

例えば、8月27日(水)に発売された37枚目「心のプラカード」は、最後の個別握手会が来年2月7日(土)パシフィコ横浜で、CDリリースからなんと半年近く後に予定されています。

10月8日発売の「何度目の青空か?」は、乃木坂史上で最長期間となる個別握手会日程が組まれていますが、以下のように、AKB48はそれを上回る長期日程です。

(表2) シングル発売と個別握手会の日程的関係

乃木坂46の10枚目
発売 =25日=> 第1回 =98日=> 最終第7回 (123日)

AKB48の37枚目「心のプラカード」
発売 =4日=> 第1回 =160日=> 最終第4回 (164日)


「心のプラカード」個別がこんなに長期になるのは、AKB48GがリリースしたCDの握手会がまだまだ未消化で残っていて、それらをこなしながらの開催となるからです。

また、全国握手会は7日が予定されていますが、具体的な日程はまだほとんど決まっていないようです。

こういった限度を越えた過密日程は、新しいシングルの握手会を入れる余地を奪うだけでなく、握手会券の過剰供給を生んでしまいます。

つまり、ファンからすると、すでにたくさんの握手会券を持っている上に、予定を決めづらい、随分と先の握手会に申し込むことになってしまう。

「心のプラカード」は、店頭販売CDの売り上げが大きく落ち込み、初動がギリギリでミリオンを確保するセールスになっていますが、特典イベントの過密化が、原因の一つである可能性は高いと思います。


こういう状況を考えると、今回、AKB48がCシングルの発売を1ヶ月先送りにしたのは、やむを得ない措置だったんじゃないでしょうか。

溜まっている握手会を、1ヶ月で全部消化出来るわけではないけど、新しいシングルを出す前に、これまでの握手会を少しでもこなして、日程的な余裕を作らないと、先に進めないのだと思います。

次の39枚目、順番的にはDシングルと呼ぶべきなんですが、その発売も1ヶ月先延ばしにするのか、それとも、さらに遅く、Eシングルと同じ来年2月下旬の発売にして、38枚目をC&Dシングルと位置づけ、年間5シングルを4シングルにするのか、その辺が注目されます。

38枚目の11月26日(水)発売は、CDリリースのスピードを落とさず、一方で握手会の規模拡大を続けてきたAKB48グループが、ついにシングル発売の「総選挙サイクル」を緩和して、ちょっと違った動きを見せたことを意味する出来事で、乃木坂46が10枚目において握手会主義を少しだけ緩和したことと共に、新しい流れの一つという感じがします。


しかし、乃木坂のアルバム構想や「こじ坂46」結成を見ていると、AKB48は、シングル発売速度を落としたとき、時間当たりの収益が低下するのを防ぐため、まだ握手会日程に余裕のある乃木坂を巻き込むつもりなのでは、という危惧が頭をよぎります。

「こじ坂46」は、AKB48の小嶋陽菜を中心に、乃木坂から中田花奈、永島聖羅、斉藤優里、川後陽菜が参加して作られたユニットのようで、現在、アンダーの4人にとっては、活動の場とメディア露出を広げる、絶好のチャンスだと思います。

その一方で、「こじ坂46」が曲を出し、それがAKB48のシングルに収録された場合は、AKB48特典イベントに、乃木坂メンバーの参加を要求される可能性があって、そうなると、現在の生駒里奈一人での参加から、さらに一歩進んだ関与になっていきます。

「交換留学」が続行中であり、松井玲奈が乃木坂選抜の1枠を占め、アンダーが活躍する場を、結果として狭めてしまっている現状を考えると、AKB48Gとの混合ユニットを作る前に、「兼任」解消を行なって、アンダーの選抜入りを進めるのが、筋ではないかという気がします。

こじはるは乃木坂の選抜に入るわけではなく、あくまで両グループの「交流」なので、かなりん、せいらりん、ゆったん、川後Pには、大いに活躍して欲しいけど、乃木坂が「組閣」の影響を色濃く受け続けている現在、どこか素直に見られない部分があります。


一つ言えることは、多くのファンが心から応援出来るやり方でメンバーを売り出せば、ヒットする確率は高くなるということです。

松井玲奈の乃木坂「兼任」にせよ、「こじ坂46」にせよ、運営がどんなに「グッドアイデア」と自画自賛しても、既存ファンの気持ちを上手く掴めなければ、物事が上手く進まないのは当たり前です。

自分たちの「正解」を押し付けるのではなく、ファンのテンションが自ずと高まるような、そういったプロらしい仕事を、運営には期待したいですね。


今週の24日水曜日、HKT48が4枚目「控えめI love you!」を発売します。

初回限定盤の特典として、「 HKT48参観日~みんなで一緒にもりあがるっちゃん!~」が行なわれるそうですが、どういうイベントなんでしょう、よく分かりません(笑)。

乃木坂も、先週土曜日、名古屋で行なわれた9枚目「夏のFree&Easy」全国握手会では、メンバーによるトークショーやファンへのプレゼントお渡し会があったそうです。

「心のプラカード」が、初回限定盤セールスを大幅に減らしたこともあり、各グループが、全国握手会のミニライブに代わる特典イベントを模索している感があります。

さまざまな試みから、どんな新イベントが生まれるのか分かりませんが、2014年が、AKB48Gと乃木坂46にとって、大きな転換点、あるいは正念場になりつつあるのは、間違いないようです。

乃木坂メンバーには、ここを何とか乗り越えて、より輝ける次のステージに進んで欲しいです。


関連サイト

9枚目名古屋全国握手会に関する乃木坂公式サイトの運営ブログ


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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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