ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

9枚目「夏のFree&Easy」個別6次後分析、格差拡大と襲撃事件で乃木坂初の初動前作割れの危険 [21Jun14]

2014-06-21 17:00:00 | 芸能
7月2日(水)から6日(日)にパリで行われる「JAPAN EXPO」に乃木坂46も参加するようですね。

「JAPAN EXPO」は、日本の伝統文化と漫画、アニメ、コスプレ、アイドルなど「今」の文化がテーマで、1999年にフランスの若者数人が始めた小さいイベントだったものが、2011年には来場者数が19万人を越え、現在ではヨーロッパ最大の日本文化フェスティバルにまで発展したとのことです。

様々な種類のイベントが行われる中、日本のアーティストによる音楽コンサートもあり、アイドルとしては、乃木坂46以外にも、Berryz工房、℃-ute、中川翔子、さらには、くまモンやふなっしーまで登場するようで、こういった顔ぶれが集まると、なんだかNHKの「MUSIC JAPAN」みたいです(笑)。

「JAPAN EXPO」に関するナタリーの記事

乃木坂46は7月4日(金)にお目見えする予定で、トークショーとミニライブを行うとあります。

「JAPAN EXPO」の英語サイトには、乃木坂を「AKB48’s official rivals」と紹介していて、「組閣」前に書いたのかな、ちょっと情報が古いです(笑)。

乃木坂のようなグループがパリでどういう印象を持たれるのか分かりませんが、その紹介ページに

the idol band Nogizaka46 is about to fill up the Live House with its kawaii mood!

とあるので、日本風の「kawaii」を受け入れる雰囲気は期待できるのかも。

取り敢えずは、今後あるかもしれない海外ツアーのために、「制服のマネキン」や「世界で一番 孤独なLover」のようなダンサブルな曲と、「君の名は希望」といった歌で魅せる曲の両方を披露して、観客の反応を知りたいところですね。

世界にアピール出来る上に、良い経験にもなると思うので、存分に弾けちゃって下さい。

ちなみに、乃木坂は午後3時にライブハウスに登場しますが、その直前の午後2時から、ワールドツアーでパリに来ているYOSHIKIがライブを行うようです。

「JAPAN EXPO」のサイト



さて、先の木曜日に、9枚目「夏のFree&Easy」個別握手会第6次応募後の完売状況が判明しました。

今日は、そのデータから、シングルCDの売り上げがどうなるかを考えてみます。

以下の表には、シミュレーション計算によって求めた個別握手会での推定売り上げ枚数を、完売部数とともに示していて、比較のため、9枚目だけでなく、7枚目、8枚目についてもデータを載せてあります。

(表1) 7枚目から9枚目シングルに関する、第6次応募終了後の個別握手会による推定売り上げ枚数と1期2期別の完売部数、担当部数、完売率

凡例
シングル番号「タイトル」
完売部数/担当部数 (完売率):グループ名
推定売り上げ枚数:万枚単位で小数点以下2桁目を四捨五入

7枚目「バレッタ」
306部/554部 (55.2%):1期
013部/110部 (11.8%):2期
319部/664部 (48.0%):全体
推定売り上げ枚数:35.7万枚

8枚目「気づいたら片想い」
258部/620部 (41.6%):1期
005部/134部 (03.7%):2期
263部/754部 (34.9%):全体
推定売り上げ枚数:31.7万枚

9枚目「夏のFree&Easy」
220部/634部 (34.7%):1期
001部/149部 (00.7%):2期
005部/005部 (100%):松井玲奈
226部/788部 (28.7%):全体
推定売り上げ枚数:28.1万枚

# 桁数を揃えるため、上位桁に「0」を挿入している数字がある


9枚目個別6次後の全体での完売部数は788部中226部で完売率28.7%、推定売り上げ枚数は28.1万枚でした。

上表では、7枚目、8枚目、9枚目について、1期、2期、全体それぞれの完売部数、担当部数、完売率を載せています。

一目瞭然ですが、1期2期ともに、担当部数が増加している一方、完売部数は減少していて、当然、完売率も下がっています。

すなわち、7枚目で48.0%だった全体完売率は、8枚目で34.9%、9枚目では28.7%となっています。

完売率が下がっても、担当部数が増えた効果で売り上げ枚数が増加することはあるのですが、シミュレーション計算で求めた枚数を見ると、7枚目は35万7千枚、8枚目が31万7千枚、9枚目が28万1千枚と、完売部数、完売率と同じく、3作連続で減少しています。

率直に言って、9枚目、非常に厳しいです。

このブログでは、6枚目「ガールズルール」から、個別握手会の完売表に基づくセールス分析を続けていますが、これほどシビアだと感じたのは初めてです。


個別でのCDセールスが伸びなくなっている背景には、メンバー間の人気格差があると思われます。

メンバーごとに求めた推定売り上げ枚数による順位表を見てみましょう。

以下の表は、第6次応募終了時点で完売を出しているメンバーだけを載せています。

(表2) 9枚目個別第6次応募終了時点で完売を出しているメンバーの推定売り上げ枚数による順位

凡例
[順位] (完売部数/担当部数) メンバー名

[1] (30/30) 白石麻衣 西野七瀬
[3] (29/30) 秋元真夏
[4] (28/30) 深川麻衣
[5] (24/30) 橋本奈々未
[6] (22/30) 桜井玲香
[7] (21/30) 松村沙友理
[8] (17/30) 衛藤美彩
[9] (14/30) 若月佑美
[10] (2/29) 生駒里奈
[11] (1/30) 高山一実 堀未央奈
[13] (2/21) 永島聖羅
[22] (5/5) 松井玲奈

# 完売部数ゼロのメンバーの順位部分は載せていない

1部以上完売を出しているメンバーの内訳
14人:全体
9人:1期10 (生田絵梨花は一時休業中)
3人:1期10以外
1人:2期
1人:松井玲奈


現在の乃木坂には、担当部数が最高である30部で、それを全完売かほぼ全完売するメンバー、すなわち握手会スターが以下の10人います。

白石麻衣、西野七瀬、秋元真夏、深川麻衣、橋本奈々未、桜井玲香、松村沙友理、衛藤美彩、若月佑美、生田絵梨花

これらのメンバーを「1期10」、それ以外の1期メンバーを「1期10以外」、堀未央奈、北野日奈子、新内眞衣の正規メンバーと研究生を合わせて「2期」とグループ分けします。

9枚目個別6次後、1部以上の完売を出しているメンバーは、松井玲奈を除いて13人ですが、その中の9人が「1期10」で1位から9位までを占め、「1期10以外」は3人、「2期」は堀未央奈の1人だけです。

「1期10」が9人なのは、生田絵梨花が9枚目個別に参加していないからで、もし彼女がいれば、間違いなく10人となっていたでしょう。

このように、9枚目の個別による売り上げでは、「1期10」の比率が圧倒的に高いのですが、これは以前から続いていた現象ではありません。


以下は、8枚目に関する同じような順位表です。

(表3) 8枚目個別第6次応募終了時点で完売を出しているメンバーの推定売り上げ枚数による順位

[1] (30/30) 白石麻衣 西野七瀬 秋元真夏
[4] (28/30) 橋本奈々未
[5] (26/30) 松村沙友理
[6] (25/30) 桜井玲香
[7] (20/30) 深川麻衣
[8] (17/30) 若月佑美
[9] (19/28) 衛藤美彩
[10] (14/25) 生田絵梨花
[11] (5/30) 高山一実
[12] (7/16) 永島聖羅
[13] (1/28) 堀未央奈
[15] (1/26) 中田花奈 井上小百合
[17] (3/18) 北野日奈子
[18] (1/21) 伊藤万理華
[19] (2/16) 中元日芽香
[24] (1/10) 樋口日奈 山崎怜奈
[27] (1/7) 和田まあや

# 完売部数ゼロのメンバーの順位部分は載せていない

1部以上完売を出しているメンバーの内訳
21人:全体
10人:1期10
8人:1期10以外
3人:2期

完売を出しているメンバーは21人で、「1期10」は10人ですが、「1期10以外」は8人、「2期」は3人です。

さらに、7枚目を見ると、

(表4) 7枚目個別第6次応募終了時点で完売を出しているメンバーの推定売り上げ枚数による順位

[1] (30/30) 白石麻衣 西野七瀬 橋本奈々未 秋元真夏
[5] (25/30) 松村沙友理
[6] (23/28) 桜井玲香
[7] (22/28) 若月佑美
[8] (20/28) 生田絵梨花
[9] (14/28) 深川麻衣
[10] (13/28) 生駒里奈
[11] (13/26) 衛藤美彩
[12] (10/28) 高山一実
[13] (8/20) 井上小百合
[14] (5/22) 堀未央奈
[15] (1/26) 中田花奈
[16] (4/20) 斉藤優里 齋藤飛鳥
[18] (4/19) 伊藤万理華
[19] (5/16) 永島聖羅
[20] (7/10) 星野みなみ
[21] (3/14) 北野日奈子
[22] (4/10) 中元日芽香
[23] (1/12) 畠中清羅
[24] (2/10) 伊藤寧々
[25] (3/6) 樋口日奈
[28] (2/6) 鈴木絢音
[29] (1/6) 能條愛未 大和里菜 川後陽菜 寺田蘭世 伊藤純奈 山崎怜奈

# 完売部数ゼロのメンバーの順位部分は載せていない

1部以上完売を出しているメンバーの内訳
31人:全体
10人:1期10
15人:1期10以外
6人:2期

完売を出しているメンバーは31人、「1期10」は10人、「1期10以外」は15人、「2期」は6人でした。

つまり、7枚目、8枚目、9枚目と進むにつれて、「1期10」と「1期10以外」「2期」の差がどんどん広がっていることが分かります。


この格差拡大は次の表でも確認出来ます。

(表5) 「1期10」「1期10以外」「2期」の三グループの個別握手会における売り上げ比率

凡例
シングル番号個別第6次終了後「タイトル」
そのグループの推定売り上げ枚数の総売り上げ枚数に対する比(推定売り上げ枚数)、完売部数の総完売部数に対する比、担当部数の総担当部数に対する比、人数の総人数に対する比:グループ名

# 比率はすべて%表示で、小数点以下1桁を四捨五入したもの
# 枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの

7枚目「バレッタ」
枚数53% (18.8万枚) 完売部数74% 担当部数44% 人数23%:1期10
枚数35% (12.6万枚) 完売部数22% 担当部数40% 人数47%:1期10以外
枚数12% (04.4万枚) 完売部数04% 担当部数17% 人数30%:2期

8枚目個別第6次終了後「気づいたら片想い」
枚数60% (19.0万枚) 完売部数91% 担当部数39% 人数24%:1期10
枚数29% (09.2万枚) 完売部数07% 担当部数43% 人数48%:1期10以外
枚数11% (03.6万枚) 完売部数02% 担当部数18% 人数29%:2期

9枚目個別第6次終了後「夏のFree&Easy」
枚数61% (17.2万枚) 完売部数95% 担当部数34% 人数23%:1期10
枚数27% (07.5万枚) 完売部数02% 担当部数46% 人数47%:1期10以外
枚数11% (03.0万枚) 完売部数00% 担当部数19% 人数28%:2期
枚数01% (00.3万枚) 完売部数02% 担当部数01% 人数02%:松井玲奈

# 9枚目「1期10」は一時休業中の生田絵梨花を除いた9人での数字


7枚目では、完売部数ベースで「1期10」の寄与率は74%だったのが、8枚目では91%となり、9枚目では95%まで上昇しています。

売り上げ枚数ベースでも、7枚目53%、8枚目60%、9枚目61%と上がり続けています。

8枚目と9枚目の数字は近いですが、9枚目には、生田絵梨花が入っていないので、「1期10」は9人による比率で、もしいくちゃんが参加していれば、もっと「1期10」への依存率は高まったと思います。

実際、生田絵梨花の6次後推定売り上げ枚数は、7枚目が1万8千枚、8枚目は1万5千枚、さらに、枚数ベースでの寄与率は、7枚目、8枚目ともに5%もあるので、「1期10」の数字から、それだけ大きなものを差し引いても、尚かつこれだけの「格差」が存在していると考えていいでしょう。


(表5)には、各グループの売り上げ枚数を載せましたが、「1期10以外」と「2期」は、7枚目、8枚目、9枚目と明確に下がっていて、一方で、「1期10」は比較的安定した数字を出しています。

つまり、「格差」の主な原因は、「1期10以外」と「2期」の人気が徐々に下がっていことで、それが最初の(表1)に示したように、個別のCDセールス全体を、7枚目、8枚目、9枚目と続落させていると考えられます。

従って、前回の記事にも書いたように、研究生や選抜回数の少ないメンバーにもっとスポットライトを当て、知名度と関心度を高めて、乃木坂の底上げを図らなければ、さらに個別握手会の売り上げは厳しい状況になると思います。


乃木坂のCDセールスは右肩上がりを続けてきました。

そして、少なくとも6枚目「ガールズルール」までは、各メンバーと乃木坂全体の握手会人気が順調に伸びて、コアファンが増えていったと考えられます。

しかし、7枚目「バレッタ」以降は、握手会スターへの売り上げ依存度が高まっていき、それ以外のメンバーの握手会人気は明らかに落ちていて、その結果、乃木坂全体でのセールス能力も下降し始めていると思わざるをないデータが出ています。

とくに8枚目で第1週個別分が7枚目を上回ったのは、応募の受付次数を大幅に増やしたからで、個別握手会での売り上げは前作に比べて低調と見るのが妥当だと思います。

さらに気になるのは、(表4)(表3)(表2)と、6次応募が終わった時点で30部全完売を出しているメンバーの数が、7枚目4人、8枚目3人、9枚目2人と、徐々に減っていることです。

9枚目での人数は、襲撃事件による一時的減少の可能性があるので、一概に低落傾向とは言えませんが、「1期10」の人気にまで陰りが見え始めてることを疑わせるデータで、非常に気になるところです。

人気格差があまりに進むと、人気が集中しているメンバーも、相対値ではなく、絶対値で見た人気が下がってしまう危険は十分に考えられることで、これ以上の格差拡大は、何としても食い止めないと、トップメンバーにも影響が出てくるかもしれません。


さて、次に、9枚目シングルのオリコン初動を考えてみます。

(表6) 8枚目と9枚目に関する、個別握手会応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {その時点での推定累計売り上げ枚数} (受付時期、応募最終日から初動集計締め切り日までの日数)

# 積み上げ完売部数が赤色の数字で示されているものは、その全部がオリコン初動に確実に算入される、あるいは算入されたことを、ピンク色の数字は、その一部が算入される、あるいは算入された可能性が高いことを示す
# 売り上げ枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
# オレンジ色は予想日程
#「-60d」は、集計締め切り日の60日前という意味

9枚目「夏のFree&Easy」
発売日 2014年7月9日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年7月13日(日)

[01次] +4 {0.8万枚} (2014/05/09~05/09, -65d)
[02次] +52 {9.1万枚} (2014/05/15~05/16, -58d)
[03次] +61 {17.8万枚} (2014/05/22~05/23, -51d)
[04次] +46 {22.6万枚} (2014/05/29~05/30, -44d)
[05次] +31 {25.4万枚} (2014/06/05~06/06, -37d)
[06次] +32 {28.1万枚} (2014/06/12~06/13, -30d)
[07次] +?? {??万枚} (2014/06/19~06/20, -23d)
[08次] +?? {??万枚} (2014/06/26~06/27, -16d)
[09次] +?? {??万枚} (2014/07/03~07/04, -9d)
[10次] +?? {??万枚} (2014/07/10~07/11, -2d)
[11次] +?? {??万枚} (2014/07/17~07/18, +5d)

8枚目「気づいたら片想い」
発売日 2014年4月2日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年4月6日(日)
特定流通CD第1週売り上げ(=初動個別分) 34.0万枚

[01次] 0 (2014/02/04~02/05, -60d)
[02次] +35 (2014/02/12~02/13, -52d)
[03次] +47 {13.0万枚} (2014/02/19~02/20, -45d)
[04次] +62 {20.8万枚} (2014/02/26~02/27, -38d)
[05次] +67 {27.7万枚} (2014/03/05~03/06, -31d)
[06次] +52 {31.7万枚} (2014/03/12~03/13, -24d)
[07次] +18 {33.0万枚} (2014/03/19~03/20, -17d)
[08次] +16 {34.2万枚} (2014/03/27~03/28, -9d)
[09次] +3 {34.6万枚} (2014/04/03~04/04, -2d)
[10次] +18 {35.8万枚} (2014/04/10~04/11, +5d)
[11次] +12 {36.8万枚} (2014/04/17~04/18, +12d)
[12次] +15 {38.1万枚} (2014/04/24~04/25, +19d)
[13次] +3 {38.3万枚} (2014/05/01~05/02, +26d)
[14次] +2 {38.5万枚} (2014/05/08~05/09, +33d)
[15次] +2 {38.7万枚} (2014/05/15~05/16, +40d)
[16次] +8 {39.4万枚} (2014/05/22~05/23, +47d)
[17次] +4 {39.7万枚} (2014/05/29~05/30, +54d)
[18次] +0 {39.7万枚} (2014/06/05~06/06, +61d)


個別6次後の推定売り上げ枚数を比べると、8枚目31万7千枚、9枚目28万1千枚で、9枚目は3万6千枚ほど低くなっています。

しかし、今回は、応募開始が前作より5日早いため、第9次応募分までオリコン初動に流し込める公算が高く、1回分だけお得です(笑)。

9枚目5次から6次への積み上げは2万6千枚だったので、このまま1受付30部ほどのペースで進めば、かりに3万6千枚の差を縮められなくても、何とか前作から1万枚程度の減少で済む可能性があります。

また、8枚目は7次応募から積み上げの勢いが失速したので、まだ逆転するチャンスはあると思います。

ということで、9枚目の個別分は、積み上げスピードが低調ではあるものの、算入出来る応募次数が1回増えていることもあって、日本代表のグループリーグ突破くらい、かなり苦しい展開ではありますが、まだ前作並みあるいは前作越えの可能性はあると思います。


実は、一番問題なのが、個別分ではなく、初回限定盤のセールスです。

9枚目の全国握手会は日程がまだ発表されていませんが、「いつ発表されるのか?」というより、「開催出来るのか?」という深刻な疑問があります。

岩手のAKB48メンバー襲撃事件が起こったのが全国握手会だったように、ショップでCDを1枚買えば、そのままメンバーに会えるシステムは、身元を明かしての購入が必要な個別握手会と比べると、段違いの危険度と考えられます。

そのため、極めて厳重な安全対策が要求される筈で、実現可能な案が見出せないために、全国握手会のスケジュールの発表が遅れている可能性がある。

そして、発表が遅れれば遅れるほど、初回限定盤の第1週売り上げは落ちるだろうし、万が一、全国握手会を行わないとなると、CDセールスの大幅な減少は不可避で、9枚目初動の前作割れがほぼ確実になってきます。

全国握手会の特典がない場合、どれだけ初回限定盤が売れるのか、予測するのは非常に難しいですが、強気に6万枚だと読んでも、前作11万8千枚から6万枚近いダウンで、とても個別分で埋められる枚数ではありません。


7枚目以降の人気格差拡大によって、個別握手会によるCDセールスが勢いを失いつつある中、襲撃事件が握手会の開催そのものを脅かしていて、初回限定盤にも大きな影響が出るかもしれません。

安全対策を強化すると、手荷物チェックで長蛇の列に並ばされたり、グッズの持ち運びが簡単でなくなったり、参加する側からみて、握手会というイベントの利便性が下がってしまうのですが、一方で、握手券の値段は一切下がらず、むしろ、コインロッカー代、クローク代など出費は増える傾向がある。

握手会を開くとしても、ファンにとっての利便性が下がり、握手会参加費用が事実上値上がりすると、CDの購買意欲は落ちていくでしょう。

また、半年何ごともなければ、安全対策を以前と同じレベルに戻していい、というわけにいかないので、こういった利便性の低さが、長期間続くのは間違いないことです。

やはり、握手会でCDを大量に売り上げることを、活動の基盤に据えるやり方を、改めざるを得ない時期にきていると思います。

そして、そういった握手会中心主義を止めれば、個別での売り上げが少ないメンバーを評価する機運も高まって、乃木坂の底上げが実現していく可能性が出てくると思います。


グループとして活動している以上、すべてのメンバーは、全体を形作る大切な部分であって、人間の体と同じように、一部分だけが元気であれば、全体も元気なんてことはあり得ません。

一部でも元気がないところがあれば、それは全体に波及していきます。

今日挙げたデータは、人気格差が乃木坂全体の勢いを止め始めている可能性を示しています。

9枚目の収録曲やMVの全容はまだ分かりませんが、4本のMV中3本を選抜メンバーだけで作るような、従来通りの選抜「総取り」で、二期生曲もないシングル構成であれば、それは人気格差をさらに拡大するもので、今の乃木坂にとって、かなりキツいダメージとなる気がします。

襲撃事件でアイドルを取り巻く環境が変わったのだから、運営には意識を変えて欲しいですね。


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「シミュレーション計算の方法」

乃木坂の風 23Mar14 ~ 完売表から売り上げ枚数を推定するシミュレーション計算の説明(2)

乃木坂の風 22Mar14 ~ アレチの業務連絡、完売表から売り上げ枚数を推定するシミュレーション計算の説明


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7月18日14:18 星野みなみ

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# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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