ジャン・アレチボルトの冒険

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9枚目「夏のFree&Easy」初動前作割れが確定、極端な握手会主義が招いた人気格差とファン離れ [15Jul14]

2014-07-15 20:00:00 | 芸能
9枚目「夏のFree&Easy」のオリコン初動とサウンドスキャン第1週の数字が発表されました。

まず、7月21日付オリコン週間ランキングは、42万2千枚の初登場1位でした。

その結果、9枚目は8シングル連続の初週1位を達成したものの、売り上げ枚数では、前作「気づいたら片想い」の45万8千枚に届かず、以下の表のように、乃木坂史上初めての初動前作割れとなってしまいました。

(表1) 乃木坂46のシングルCDに関する、発売第1週のオリコン調べ売り上げ枚数、いわゆる「初動」の推移

凡例
シングル番号 : 初動枚数 (発売第1週のオリコン順位, 現在の累計枚数) 発売日「タイトル」

1枚目 : 13.6万枚 (2位, 21.4万枚) 2012/02/22「ぐるぐるカーテン」
2枚目 : 15.6万枚 (1位, 22.5万枚) 2012/05/02「おいでシャンプー」
3枚目 : 18.7万枚 (1位, 24.4万枚) 2012/08/22「走れ!Bicycle」
4枚目 : 23.3万枚 (1位, 31.1万枚) 2012/12/19「制服のマネキン」
5枚目 : 24.2万枚 (1位, 31.4万枚) 2013/03/13「君の名は希望」
6枚目 : 33.7万枚 (1位, 45.8万枚) 2013/07/03「ガールズルール」
7枚目 : 39.5万枚 (1位, 51.5万枚) 2013/11/27「バレッタ」
8枚目 : 45.8万枚 (1位, 54.3万枚) 2014/04/02「気づいたら片想い」
9枚目 : 42.2万枚 (1位) 2014/07/09「夏のFree&Easy」


一方、サウンドスキャンは、初回限定盤TypeAが2位、TypeBが3位、TypeCは4位、そして通常盤が13位と、一般流通CD全種類がTOP20にランクインし、その合計売り上げ枚数は11万枚でした。

前作8枚目の店頭販売第1週合計は11万8千枚で、9枚目は7千枚ほど減らしたものの、一般流通CD売り上げの大幅な下落は起こりませんでした。

次の表は、これまでのシングルについて、店頭販売による一般流通CDと個別握手会による特定流通CDの売り上げ枚数を示しています。

ちょっと注意して頂きたいのは、これまで「(SS/OC)比」「(OC-SS)差」と記していたものを、「(CS/OC)比」「(OC-CS)差」という表現に変えています。

意味は同じですが、サウンドスキャンTOP20にランクインしていないCDがある場合は、枚数を推定して一般流通CD全タイプの売り上げ合計を求めるので、それをサウンドスキャンを示す「SS」で表すより、店頭販売の「Counter Sale」から「CS」とした方が、気分的にスッキリするということで(笑)、記号を変えました。

「SS」のデータを、場合によっては加工して「CS」を得ているというニュアンスですね。

(表2) 一般流通CDと特定流通CDの売り上げ推移

凡例
シングル番号 : 一般流通CD第1週売り上げ枚数 [初動(CS/OC)比] 初動(OC-CS)差 (個別握手会総部数、開催日数)

# 「一般流通CD第1週売り上げ枚数」は、店頭販売される全タイプのCDについて、その第1週売り上げ枚数を合計したもの。
サウンドスキャンTOP20に初回限定盤しかランクインしていないときは、それらの合計枚数の4%を通常盤売り上げ、4.5%をアニメ盤売り上げと推測して、全タイプの合計を求めている
#「CS」は店頭販売(Counter Sale)、「OC」はオリコン
# 初動(CS/OC)比は、一般流通CD第1週をオリコン初動で割ったもの。数値が小さいほど、CDセールスの個別握手会依存が高いことを示す
# 初動(OC-CS)差は、オリコン初動から一般流通CD第1週を引いたもの。個別握手会による特定流通CDの売り上げ枚数に等しい

1枚目 : 8.3万枚 [61.2%] 5.3万枚 (300部, 3日)
2枚目 : 7.3万枚 [47.2%] 8.2万枚 (300部, 2日+ミニ4日)
3枚目 : 6.1万枚 [32.6%] 12.6万枚 (330部, 4日)
4枚目 : 6.6万枚 [28.3%] 16.7万枚 (430部, 5日)
5枚目 : 7.2万枚 [29.6%] 17.0万枚 (437部, 5日)
6枚目 : 9.7万枚 [28.9%] 24.0万枚 (630部, 6日)
7枚目 : 9.0万枚 [22.8%] 30.5万枚 (664部, 6日)
8枚目 : 11.8万枚 [25.7%] 34.0万枚 (759部, 6日)
9枚目 : 11.0万枚 [26.2%] 31.1万枚 (781部, 6日)

「夏のFree&Easy」の前作「気づいたら片想い」からの変動
一般流通CD分 => -0.7万枚
特定流通CD分 => -2.9万枚
合計 -3.6万枚


9枚目初動は、前作8枚目と比べて、店頭販売分が7千枚、個別握手会分が2万9千枚の減少となっていて、合わせて3万6千枚の低下でした。

個別握手会による第1週売り上げが前作を下回ったのは、今回が初めてで、「右肩上がり」の原動力であった上昇し続ける握手会人気に、遂に陰りが見え始めたと言えます。

ところで、もし生田絵梨花が休業せず30部を担当し、松井玲奈が5部ではなく30部フル参加して、これら追加の55部を全完売すると、推定で3万7千枚ほどの売り上げになるのですが、だからといって、3万6千枚減の前作割れは大したことないとは言えません。

というのも、今回の前作割れでもっとも厳しいのは、個別握手会の総部数を8枚目の759部から781部に引き上げたにも関わらず、オリコン初動が伸びなかったという点にあります。

部数を増やすのは、1部であっても、レーンの設置やスタッフの手配など、少なからぬコストが掛かります。

さらに、襲撃事件以降は、桁違いのセキュリティ関連費用が必要となっていて、部数増加による経済的負担は、これまでとは比べものにならないくらい大きくなっている。

そのため、生田絵梨花と松井玲奈が参加して、さらに55部も追加するのであれば、前作を遥かに越える売り上げ枚数を達成しなければ、全然、割に合わないと思います。


(表2)に示されているように、乃木坂は、シングル毎に総部数を増やし、初動、累計ともに、必ず前作を越える「右肩上がり」を実現してきました。

この「右肩上がり」は、乃木坂46の人気上昇だけでなく、CDに付ける特典の内容を変えたり、個別握手会の応募期間などを操作したり、様々な販売テクニックによって支えられてきました。

もちろん、7枚目「バレッタ」、8枚目「気づいたら片想い」、9枚目「夏のFree&Easy」でも、総部数増加に見合うだけの売り上げが得られるように、こういった販売テクニックが使われています。

しかし、それでも、初動が前作割れとなってしまった。

何が起こったのか、個別握手会の売り上げに注目して、7枚目から見てみましょう。

(表3) 7枚目「バレッタ」に関する、個別握手会応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移

凡例
[個別握手会の応募受付次数] その応募での積み上げ完売部数 {その時点での推定累計売り上げ枚数} (受付時期、受付最終日から初動集計締め切り日までの日数)

# 積み上げ完売部数が赤色の数字で示されているものは、その全部がオリコン初動に算入されたことを、ピンク色の数字は、その一部又は全部が算入された可能性が高いことを示す
# 売り上げ枚数は万枚単位で、小数点以下2桁目を四捨五入したもの
#「-60d」は、集計締め切り日の60日前という意味
# 「応募期間」は、第1受付開始から最終受付終了までの日数

7枚目「バレッタ」
発売日 2013年11月27日(水)
初動集計締め切り 2013年12月1日(日)

応募期間:136日
応募回数:14回
受付間隔:10日に1回
初動算入:5次分まで
初動算入分:30.5万枚
個別日程:
発売 =18日=> 第1回 =77日=> 最終第6回 (95日)
# ()内はCD発売から最終個別までの日数

[1次] 0 (2013/10/08~10/09, -53d)
[2次] +49 (2013/10/16~10/18, -44d)
[3次] +84 {19.2万枚} (2013/10/25~10/28, -34d)
[4次] +75 {27.5万枚} (2013/11/06~11/08, -23d)
[5次] +64 {32.7万枚} (2013/11/15~11/18, -13d)
[6次] +47 {35.7万枚} (2013/11/26~11/28, -3d)
[7次] +19 {36.6万枚} (2013/12/05~12/06, +5d)
[8次] +20 {37.8万枚} (2013/12/13~12/16, +15d)
[9次] +40 {39.6万枚} (2013/12/25~12/26, +25d)
[10次] +28 {40.8万枚} (2014/01/07~01/09, +39d)
[11次] +29 {42.0万枚} (2014/01/17~01/20, +50d)
[12次] +6 {42.2万枚} (2014/01/28~01/30, +60d)
[13次] +4 {42.4万枚} (2014/02/07~02/10, +71d)
[最終14次] +? {???万枚} (2014/02/18~02/21, +82d)


7枚目の個別握手会は、発売から95日間で6回をこなす長期販売で、応募受付は、初動集計締め切り日の54日前から始まりました。

そして、10日に1回のペースで受付が行われ、第5次応募分のおそらく一部までが、初動に算入されるスケジュールとなっています。

また、応募はCD発売の82日後まで行われ、136日間、14回の受付でした。

ところで、初動に計上された5次の後も、6次、7次、8次、9次と、完売部数の積み上げにはまだまだ勢いがあるので、締切前の応募回数を増やせば、初動をさらに伸ばせるという気になります(笑)。

さらに、応募期間や応募回数をもっと増やせば、累計も上げられるかもしれない。

実際、次の8枚目で、それが実行されます。

(表4) 8枚目「気づいたら片想い」に関する、個別握手会応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移

8枚目「気づいたら片想い」
発売日 2014年4月2日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年4月6日(日)

応募期間:157日
応募回数:23回
受付間隔:1週間に1回
初動算入:8次分まで
初動算入分:34.0万枚
個別日程:
発売 =4日=> 第1回 =106日=> 最終第6回 (110日)

[01次] 0 (2014/02/04~02/05, -60d)
[02次] +35 (2014/02/12~02/13, -52d)
[03次] +47 {13.0万枚} (2014/02/19~02/20, -45d)
[04次] +62 {20.8万枚} (2014/02/26~02/27, -38d)
[05次] +67 {27.7万枚} (2014/03/05~03/06, -31d)
[06次] +52 {31.7万枚} (2014/03/12~03/13, -24d)
[07次] +18 {33.0万枚} (2014/03/19~03/20, -17d)
[08次] +16 {34.2万枚} (2014/03/27~03/28, -9d)
[09次] +3 {34.6万枚} (2014/04/03~04/04, -2d)
[10次] +18 {35.8万枚} (2014/04/10~04/11, +5d)
[11次] +12 {36.8万枚} (2014/04/17~04/18, +12d)
[12次] +15 {38.1万枚} (2014/04/24~04/25, +19d)
[13次] +3 {38.3万枚} (2014/05/01~05/02, +26d)
[14次] +2 {38.5万枚} (2014/05/08~05/09, +33d)
[15次] +2 {38.7万枚} (2014/05/15~05/16, +40d)
[16次] +8 {39.4万枚} (2014/05/22~05/23, +47d)
[17次] +4 {39.7万枚} (2014/05/29~05/30, +54d)
[18次] +0 {39.7万枚} (2014/06/05~06/06, +61d)
[19次] +0 {39.7万枚} (2014/06/12~06/13, +68d)
[20次] +1 {39.8万枚} (2014/06/19~06/20, +75d)
[21次] +4 {40.1万枚} (2014/06/26~06/27, +82d)
[22次] +2 {40.3万枚} (2014/07/03~07/04, +89d)
[最終23次] +? {???万枚} (2014/07/10~07/11, +96d)


8枚目の個別握手会は、110日間で6回と、7枚目よりさらに長期の販売です。

それに合わせて、応募受付も、初動集計締め切り日の61日前から始まり、1週間に1回の頻度にペースアップして、第8次分までを算入出来るように、スケジュールを進化させています。

これが功を奏し、7枚目で30万5千枚だった初動算入分が、8枚目では34万枚にアップして、初動を引き上げることに大きく貢献します。

ところが、この後、芳しくない状況が発生します。


発売週である第9次応募において、完売の積み上げがたった3部しか出なかった。

さらに、10次、11次、12次と、やや持ち直したものの、発売1ヶ月以内にしては勢いがなく、13次で再び3部という厳しい数字になります。

7枚目の第9次は、8枚目の第13次とほぼ同じ、CD発売の1ヶ月後に応募が行われていますが、こちらは40部の積み上げでした。

また、累計の推定売り上げ枚数も、8枚目第13次が38万3千枚に対して、7枚目第9次は39万6千枚に達していて、初動締切時点で3万5千枚ほどあった差を逆転され、1万3千枚も下回る事態が起きてしまいます。

そして、この後も、8枚目個別への申し込みは振るわず、CD発売の96日後まで、157日間、計23回も受付を行ったのに、推定の累計枚数では、136日間14回の7枚目を下回る結果となっています。


8枚目の応募後半から顕著になった、個別握手会人気の失速は、そのまま9枚目に受け継がれます。

(表5) 9枚目「夏のFree&Easy」に関する、個別握手会応募受付の次数と推定売り上げ枚数の推移

9枚目「夏のFree&Easy」
発売日 2014年7月9日(水)
オリコン初動集計締め切り 2014年7月13日(日)

応募期間:77日以上
応募回数:12回以上
受付間隔:1週間に1回
初動算入:9次分まで
初動算入分:31.1万枚
個別日程:
発売 =4日=> 第1回 =97日=> 最終第6回 (101日)

[01次] +4 {0.8万枚} (2014/05/09~05/09, -65d)
[02次] +52 {9.1万枚} (2014/05/15~05/16, -58d)
[03次] +61 {17.8万枚} (2014/05/22~05/23, -51d)
[04次] +46 {22.6万枚} (2014/05/29~05/30, -44d)
[05次] +31 {25.4万枚} (2014/06/05~06/06, -37d)
[06次] +32 {28.1万枚} (2014/06/12~06/13, -30d)
[07次] +19 {29.5万枚} (2014/06/19~06/20, -23d)
[08次] +12 {30.2万枚} (2014/06/26~06/27, -16d)
[09次] +7 {30.7万枚} (2014/07/03~07/04, -9d)
[10次] +?? {??万枚} (2014/07/10~07/11, -2d)
[11次] +?? {??万枚} (2014/07/17~07/18, +5d)
[12次] +?? {??万枚} (2014/07/24~07/25, +12d)


9枚目の個別握手会は、101日間で6回、長期販売ではあるものの、8枚目よりは少し短く設定されています。

応募受付の開始は、初動集計締め切り日の65日前で、8枚目よりさらに早く、その結果、1次分多い、第9次分までを算入出来る日程が組まれます。

ところが、完売部数の積み上げは、8枚目から、さらに勢いが弱まっていて、1次分のアドバンテージがあったにも関わらず、初動へは31万2千枚しか計上出来ず、個別分だけで2万9千枚の下落を喫してしまいました。

第9次応募は、締切の9日前ですが、積み上げがたったの7部で、この時期に10部を切るのは、これまでの経験からすると、ちょっと考えられない異常事態です。

例えば、7枚目の第5次応募は締切13日前で64部、第6次は3日前で47部を積み上げていて、相当な勢いを見せています。

9枚目初動個別分の前作からの下げ幅は2万9千枚ですが、10枚目、11枚目と、今後、さらに下がるかもしれない可能性があって、乃木坂が今置かれている状況には、数字以上の厳しさを感じます。

話は違うんですが、ここで、ちょっとだけ自慢をすると(笑)、(表5)の第9次応募にある「30.7万枚」 が、完売表からシミュレーションで求めた初動個別分の予測値で、一方、オリコンとサウンドスキャンから計算した実際の数字は「初動算入分:31.1万枚」、かなりの精度で一致していて、正直、我ながら、ちょっと感心しました(笑)。


5月上旬、8枚目個別第13次応募の積み上げ部数が3部だと判明したときの衝撃は、今でも覚えています。

そして、その後、14次がプラス2部、15次もプラス2部となったとき、「次の9枚目では、前作割れを起こす危険がある」と思うようになりました。

しかも、AKB48襲撃事件が起きたのは5月25日(日)で、一方、8枚目の失速が決定的になったのは、5月初めの第13次応募からです。

このブログで、初動前作割れを何度も取り上げて「危機的」と書いているのは、今回の前作割れは、AKB48襲撃事件と関係なく、8枚目から始まった負の流れが、9枚目で加速して起こった出来事で、さらに事件の影響がこれから本格化する可能性を考えると、今後もその流れが止まりそうにないからです。


この負の流れを引き起こしているものの正体、実は、よく分かっています。

人気格差です。

次の表は、乃木坂メンバーを「1期10」「1期20」「2期」の3グループに分け、7枚目、8枚目、9枚目と、グループごとの売り上げが、どう変遷したかを示したものです。

(表6) 7枚目、8枚目、9枚目の第9次応募分までの個別握手会売り上げに関する、各グループのデータ

凡例
シングル番号:完売部数/担当部数 (完売率) 1部以上完売の人数/総人数 1人当たりの平均完売部数 [1人当たりの推定平均売り上げ枚数]

# 7枚目、8枚目、9枚目、すべて9次応募分まで
#「1期10」は、白石、西野、秋元、深川、橋本、桜井、松村、衛藤、若月、生田の10人
#「1期20」は、「1期10」以外の1期メンバー
#「2期」は、正規、研究生を問わず、すべての二期生
# 9枚目は生田絵梨花が不参加

「1期10」
7枚目:275部/288部 (95.5%) 10人/10人 27.5部 [1.94万枚]
8枚目:264部/294部 (89.8%) 10人/10人 26.4部 [1.95万枚]
9枚目:249部/270部 (92.2%) 09人/09人 27.7部 [2.00万枚]

「1期20」
7枚目:096部/266部 (36.1%) 16人/20人 4.8部 [0.73万枚]
8枚目:030部/330部 (09.1%) 11人/20人 1.5部 [0.55万枚]
9枚目:007部/357部 (02.0%) 03人/19人 0.4部 [0.46万枚]

「2期」
7枚目:027部/110部 (24.5%) 7人/13人 2.1部 [0.43万枚]
8枚目:006部/135部 (04.4%) 3人/12人 0.5部 [0.34万枚]
9枚目:003部/149部 (02.0%) 1人/12人 0.3部 [0.30万枚]


「1期10」は、7枚目、8枚目、9枚目とも、グループの完売率が90%から95%に達し、1人平均で26部以上を完売、推定売り上げ枚数も平均2万枚近くになっています。

ところが、「1期20」は、担当部数が増える一方、完売率は8枚目、9枚目と急落、完売を出しているメンバーは激減、当然、平均完売部数も大きく下落しています。

完売率や完売部数が下がっても、担当部数が増えると、売り上げが伸びることもあるんですが、推定の平均売り上げ枚数も明確に減少していて、部数増加が、却って握手会人気を下げてしまっている実態が浮き彫りになっています。

また、「2期」でも、「1期20」と同じことが起こっていて、担当部数が増える一方、完売率、完売部数、完売人数、売り上げ枚数、すべてが下がってしまっています。

つまり、「1期10」以外の握手会人気が、8枚目、9枚目で急落、その下げ幅が大きいために、応募の期間や次数を操作する販売テクニックでは、埋め合わせ出来なくなり、9枚目において、初動前作割れという形で、問題がいよいよ表面化してきたということです。


おそらく、「1期20」と「2期」のファンで、乃木坂を離れる人が、8枚目から急速に増えていると思います。

そうでなければ、こんなに激しい売り上げの減少は、説明出来ません。

実際、ファン心理を考えても、もっともな話です。

どれだけ応援しても、結局は、「1期10」の同じ顔ぶれが、選抜1列目2列目を占め、自分の「推し」の出番はいつも少なくて、これからも露出が増えそうもない。

しかも、「組閣」によって、生駒里奈や松井玲奈といった、もともと出番の多い人が、よりスポットライトを浴びる状況になり、アンダーメンバーが注目されるチャンスは、さらに限定されてきている。

私の場合、星野みなみは、比較的、テレビに映して貰えるので(笑)、ファンとしてのモチベーションをまだ保ってられますが、選抜回数の少ないアンダーメンバーのファンは、気持ちを維持するのが大変だと思います。


アンダーライブやアンダーだけのネット番組は、運営の人気格差への危機感の表れである気もします。

しかし、握手会主義を放棄して、大幅な選抜改変を行う、あるいは、2チーム制にするといった、抜本的な改革を行わなければ、アンダーファンや二期生ファンの乃木坂離れは、食い止めらないと思います。

テレビ露出や楽曲、MVの割り振りで、これまで通りの「選抜総取り」を続けていくなら、9枚目で表面化した人気の低迷が、10枚目、11枚目でストップする理由はどこにもありません。

乃木坂の運営は、勝者を輝かせるために、敢えてシビアな敗者を作るやり方を、選抜選考や楽曲分担で行ってきました。

その結果、乃木坂は、握手会人気の「勝ち組」と「負け組」にはっきり分かれて、全体の売り上げが落ち始めています。

そして、敗者がなければ輝かないような勝者を作ってしまったら、次は、勝者の中に、さらに敗者を作ることが必要となり、一層、全体の人気は低下していくでしょう。

そろそろ方針転換しないと、「1期10」の中にも格差が発生して、いよいよ取り返しがつかない領域に入っていきます。


全員を輝かせる勝者を生み出す。

それはヒットを飛ばすと同義で、簡単なことではないけど、それでもメンバーみんなで進んでいく、そんな乃木坂であって欲しいと願っています。


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// 星野みなみの溢れる魅力

7月18日14:18 星野みなみ

乃木坂の風 09Oct13 ~ 星野みなみが放つ紺碧の輝き、代々木ライブの魅力と今後を考える

乃木坂の風 16Sep13 ~ 「みさ、原宿行くの?」、星野みなみに激怒する衛藤美彩! in 乃木坂の「の」

乃木坂各論第3話、星野みなみ ~ 紺碧の微笑、静謐の情熱、ここにヒロインがいる

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アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 星野みなみのコーナー


// 特集ページ

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 10Jul13 ~ えくせれんとブログの目次

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Dec13 ~ 7枚目「バレッタ」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 6枚目「ガールズルール」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Sep13 ~ 和田まあやのコーナー

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 06Jun14 ~「16人のプリンシパル deux」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 19Jun14 ~「16人のプリンシパル trois」の関連情報

アレチの素敵な乃木坂業務連絡 24Jun14 ~ シングル収録全曲の簡易ハンドブック


# 記事中の青字部分は、テレビ番組、公式サイト、書籍、歌の歌詞などに、掲載されたものを、そのまま抜粋引用したことを表しています

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