KADOMIUMTANK ソフビブログ

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ぶたのはなチビラくん/メチャラ

2012年11月04日 | 特撮・SF








円谷プロの空想特撮シリーズ、怪獣ファミリーコメディドラマ「チビラくん」の
53話「ハッタル一家行方不明!」に登場した異星の怪物メチャラ。
このほどぶたのはなさんの11月のソフト焼き玩具新製品として、
チブル星人、パッキー、エレキング、ハレハレなどの新カラーといっしょに
販売されました。「チビラくん」に登場したゲストキャラクターといっても、
このメチャラってどんなキャラクターなんでしょう。









パパゴンが1話から開発していた、どこにでも行ける「トラベルマシーン」が完成し
いよいよ他の惑星に旅に出るエピソードが続出する(番組の継続が決まって、
ロケとタイアップが頻繁に使用できるようになって来た?)3クール~4クール。
番組も50話近くなってとうとう地球にも旅したハッタル家は
この53話では完成を祝い、さっそくトラベルマシーンで見知らぬ星に家族旅行へと
向かいます。

パパゴン「肝心要の開発者の私が一度も旅行しておらん」
ママゴン「わたしもですわ」
しかし全員で出かけるのでは、誰も家に残ってトラベルマシーンを作動できないから
近所のものしりおじさん、ナンジャーさんがマシーンの作動役を努めることに。






しかしハッタル家のメンバーを送り出した直後にトラベルマシーンのコントロール
ルームに殴りこんできたのはパパゴンの宿敵ゴルバ。
毎度懲りないゴルバはパパゴンの成功を阻止しようとマシーンの操作盤を破壊して
ハッタル一家を宇宙のどこかの星に置き去りにしようと大人げなくも
テロ行為を働きます。







荒涼とした謎の惑星に到着したハッタル一家。暴走気味だった初期に比べると
トラベルマシーンの座標軸固定などもかなり精度が上がっていますが
まだまだ開発の余地があるらしくパパゴンもいざ自分自身も別の場所に転送されてみると
不安を隠せない感じ。
そういえばチビラくんを視聴していたネットコミュニティーでは「トラブルマシーン」と
呼んでいました(笑)。

疲れて岩場でそのまま雑魚寝する一家に近づく異形の者が。。。






パパゴンの特製高性能通信機でナンジャーさんと連絡だけはとれたので、
近くの洞窟に行き一息つくことに。
と思ったらその穴は奇怪な猿とコウモリを混ぜたような、謎の現住生物・メチャラの
巣だったのです。。。





謎の惑星の海岸(といっても場所にデジャブ感があるので、これはウルトラファイトの
屋外版などを撮影した円谷御用達のロケ先・下田?の海岸ではないだろうか)で
メチャラとハッタル親子たちの追跡劇が展開。






岩山の向こうからなんだかエキセントリックでこわい顔のヒトがノシノシ歩いてくる。。。




ハイテンションで気性の荒いメチャラ。
ハッタル一家もたじたじ。それにしても性格を表してサイケデリックな顔ですね。







ゴルバが破壊したトラベルマシーンの修理も完了させたとのナンジャーさんからの
連絡でようやくカイジュウ町への帰途についたチビラたちだったが、帰還コースから
メチャラもついてきてしまい、カイジュウ町に出現。大パニックに。。。!









ハッタル一家に自分の父親の暴挙をわびるガキンコ。おろかだけど自分の
父親なのでゴルバの傍らを離れない、ガキンコ、ほんとにいい子。

2クール以降のチビラくんは1クールの頃に予定されていた「他星に行ったり、
また他星から来た宇宙人や他のカイジュウとの交流のドラマ」をフルに展開し
このシリーズの初期コンセプトベースを作劇面でより映像化している感じで、
初期に比べるとその回オンリーのゲストキャラも増えてきます。
そして未知の性能の可能性を開発したハッタル自身もまだ把握しきってない
トラベルマシーンがさまざまな事件をもたらすことになるのです。







ライフル魔イカルスならぬメチャラ。カイジュウ町にも地球のような銃が存在する
のか。。。





ゴルバの家におしかけて仮眠をとるメチャラ。メチャラのきぐるみは背格好からみて
子役で運動神経のいい子どもが入っているようでなかなかコミカルなボディジェスチャー
による熱演を見せてくれます。もしかするときぐるみ劇用の優れた腕を持つ小柄の
スーツアクターさんかも知れませんが、キグルミを着た状態でみた感じでは中のヒトは
子供ではないか、とみています。





当初、「緯度0大作戦」のコウモリ人間のスーツを改造したのかと
思っていたんですが、あきらかにサイズが小さい。
コウモリ人間のスーツの毛並みよりも新しかったり、
他の現場で酷使された気配がないので、この回用に美術スタッフが製作したものでは
ないかと思います。
ポチポチが「おさるさんみたいな顔して」と劇中でメチャラを指して言ってるのですが
確かにサルっぽい。
元がアトラクション用キグルミのサルで、
顔にサイケディックなペインティングを施して羽根をつけたのかもしれません。
他のゲストキャラ・ハレハレも他のきぐるみ劇か何かで
使用していたネコか何かの倉庫ストックスーツを流用したように見えます。




















メチャラはいわば、謎の惑星で独自の進化を遂げた穴居人類?
思ったんですが、UMAで名高いチュパカブラに似てるんですが、メチャラ。
チュパカブラの都市伝説なんて「チビラくん」の放送していた60年代には存在
していませんが。でもよくイラストで描かれる爬虫類っぽいルックスの
チュパカブラよりもこんなのが追っかけてきたらはるかに怖いと思いませんか。



声は「天才バカボン」1期アニメでバカボンのパパを演じた雨森雅司氏が担当。
かなり甲高い声です。














ハッタル一家がメチャラを元の星に送り返すよう一計案じ、なんとかトラベルマシーンの
サイロに自分から乗り込む流れになるのですが、送り込みにママゴンが同行したことで
再びメチャラを振り切って脱出できるかという救出劇が展開します。
「おれをほんとに地球につれてってくれるんだな?」。




2クールに入って特撮(主に光学合成)予算が増えたのか?
あるいはタイムトラベルシーンをわかりやすくしろとスポンサーからの意見が出たのか、
海外SFドラマで有名な「タイムトンネル」っぽいグルグル渦巻きの前で合成された
タイプトリッパーたちのシルエットがゆらゆらする合成カットがこの頃は入るように
なっています。前はただサイロにぶっこんで「帰った」「送り込んだ」
とかせりふで済ませてたんですが。

しかし「タイムトンネル」での時間旅行シーンのビジュアルイメージは一目で
時空を飛んでいるイメージがよく伝わる、当時、日本の同業となるTV/映画マンから
見てもビジュアルが画期的なものだったんですね。
思い出すと、「キカイダー01」でイチローやマリがシャドウに狙われた
平賀源内を助けに江戸時代に行く回もこれとよく似た特撮ショットで表現されて
いました。

しかしトラベルマシーン、複数の生体を分子レベルで輸送しててクローネンバーグ
監督の「ザ・フライ」みたいに
よく生体組織同士が融合しないな。。。ハッタルはほかの回でも他の開発品の件で
パテントが入ってる話が出ているくらいなので、製品特許だけで長期に渡って
試行錯誤を繰りかえしてきたトラベルマシーンの開発予算と
家族をやしなう生計を手にしている、このカイジュウ町きっての天才科学者
なのでしょう。







この回もうひとつの合成カット。
なんとメチャラは冷凍光線も吐くのだ!凍りつくテーブルの花にびびるハッタル一家。
光線のテイストが「ウルトラセブン」ダリーの回の松阪慶子みたいっすね。








メチャラの隙をついて、なんとか惑星を脱出するママゴン。くやしがるメチャラ。
そして危機を逃れたハッタル一家のトラベルマシーンによる冒険はまだまだ
続きます。。。

今回のぶたのはなさんによるメチャラは「ぶたガチャ」で販売したキャラクターたち
にも通じるコミカルさがありますね。ソフビ化するにあたりぶたのはなさんの
キャラ嗜好がそうさせたのでしょうか。これまでのチビラくんシリーズ同様に、
ぬいぐるみ劇のホンワカとしたテイストを自分の作風にうまく取り込んで
ソフビ化した、半オリジナル的な持ち味が発揮された一品ですね。
ぶたのはなさんから商品が到着したら造形の妙、独自の塗装がかもし出す味もじっくり
堪能したい感じです。










「チビラくん」のマイナーゲストキャラや「ウルトラQ」怪獣の製品化など、
メーカー独自のテイストによりメジャーキャラ、マイナーキャラを問わず
次々と製品化してくれている、怪獣ファン泣かせなインディースソフビメーカー、
ぶたのはなさん。これからいったいどんな新ソフト焼き玩具シリーズ、
新キャラクターの製品化が飛び出すのでしょうか。
引き続き目が離せないところですね。


【Jean-Jacques Perrey - musique de l'infini】

ディープなウルトラ・70年代特撮ファンはニヤリなナンバー。「悪夢の星間戦争の曲」
って自分は呼んでるけど。

http://www.youtube.com/watch?v=U4jbZyzfm6w

【Janko Nilovic - House in the Plain】

こういうレアなナンバーがフルで聴けるのはアップロードサイト様々ってところ。


http://www.youtube.com/watch?v=Iwf_svHStrM


【Jean-Jacques Perrey - La Panthere Cosmique】

グロストの回の焼き芋屋台攻撃開始シーンのナンバー。

http://www.youtube.com/watch?v=tmh6s1KxMs4&feature=relmfu


【Janko Nilovic - Le Gâteau D'Anniversaire】

ピッコロが地球に降下してくる時のメランコリックなナンバー。ずいぶん色んな
児童ドラマで使われてた。探すとベロンのナンバーも出てくるよ・

http://www.youtube.com/watch?v=86qqX-pQs3s

【Janko Nilovic - Sonatine Pour Un Métallophone】

これもギロ星獣の回とか子供番組での遊園地に行く場面とか
楽しい夢のシーンなんかでよく使われてる。聴いてると泣けてくる。

http://www.youtube.com/watch?v=kS7fUTSK6_4&feature=relmfu

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ソフビ楽しみ( ̄∀ ̄) (ブーシー)
2012-11-06 01:11:25
楽しく拝見させて頂いています。ソフビいつ届くかなぁ…( ̄∀ ̄)
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Unknown (タコペッティ)
2012-11-07 09:15:54
>プーシーさん

おはようございます。
本日発送連絡をいただきましたよ。自分も楽しみです。
製品の感想等もまた記事にすると思うので
よかったら見てください。
返信する
Unknown (メカゴジラ3)
2020-10-07 11:40:43
メチャラは 東宝映画 緯度0大作戦 の コウモリ人間の頭部を流用してませんか?借りパクっぽいですね(^^)
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