KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

サンガッツ本舗鬼太郎×泥田坊

2012年03月08日 | コミック・アニメーション

 

ZOLLMENさんの怒羅鬼、リンデンさんのエロモドキ×土ころびときて、今宵はサンガッツ本舗さん
の参加した妖怪イベント「妖怪食堂」でデビューステージを飾ったようかい泥田坊。

テーマが妖怪だけに、何かに操られているような感じでとにかく更新。
リアル「妖怪百物語」ってところか・
日本古来の民俗学伝承に潜むもののけたちを鬼太郎シリーズやオリジナル妖怪の製品化で
実績を持つサンガッツいちみやさんがソフビ立体化していくという意欲的な新基軸、サンガッツ
ようかいシリーズ第1弾。

カラー版鬼太郎の1話「妖怪復活」のゲスト登場妖怪はなんとこの泥田坊だったりする。
さっそく泥田坊と鬼太郎の戦いを再現してみたり。飾ってもよし、なんですがいやいや、
それだけでは寝ざめも悪かろう。これがなかなか遊べるソフビではないかと思いマス。

黒光りツヤツヤボディがミリキを放つブラック泥田坊。暗闇におくと爪と目、赤く舌を出した
口と赤フンドシだけが浮かび上がってギーガーズエイリアンのようなブキミさを醸し出します。
いきなりこんなのが深夜に部屋にやってきて畳に泥の足跡を付けながら「田をかえせ!」とか
主張し出したら恐ろしいですね。民間伝承は凡百のホラー映画よりもインパクトのある
イメージをたずさえております。

泥田坊は昭和の「妖怪百物語」の妖怪軍団にも参加しているので、後ろにはベアモデルさんの
「かっこいい!妖怪シリーズ」やマルサンさんの食玩で発売された妖怪ソフビたちを配置。
妖怪ソフビもトイブームのときに色々出てましたけど、すごい時代でしたね。右のベアモデルさんが
リリースしたうんがいきょうなんか最高に好きなソフビの一個です。今回のサンガッツ泥田坊は
それらのすばらしい90年代妖怪ソフビの後継的なシリーズとして見てもしっくりくるし、
これからまだ一度も立体化されてない妖怪を補完していってくれると妖怪ファンも
楽しみが増すところですネ。

リアビュー。筋骨隆々だけど生前は田を守り耕すのに苦労したのかも、と思える背中。

右の黄色いひょうすべも久々にマウンテンサイクルから掘り返してきたけど、かわいいなあ。
今回の泥田坊も、妖怪はとにかくふんどしが似合う。
先日One up,さん限定で白フンドシver.泥田坊もリリースされましたね。
とりあえずタコの泥田坊はこの1体のみですが、群れで登場するシーンもあったので
色違いとかで複数あってもポージングをいろいろつけて田を売った子孫への襲撃シーンなど
再現しても楽しそうなソフビですね。

「田をかえせ!」農家から土地を取り上げた豪商・但馬利右衛門の家に復讐に現れた泥田坊。
義に篤い日本妖怪たちも義憤にかられた泥田坊に助太刀だ!

妖怪ポストで泥田坊の出没を知って、鬼太郎がゲタの音を鳴らして現れる。
これはサンデー版の鬼太郎、もちろん製作はサンガッツさん。

「泥田坊!元の土の中に帰るんだ!」「またしゃしゃりでてきたのか鬼太郎!おまえは
人間と妖怪といったいどっちの味方だ!!」「味方とかそういう問題じゃないだろ、
このわからずやめ!ぼくと一戦まじえるかっ」

情報屋、じゃない土地屋の子どもがピンチ!
「おれの田を返せ!」「うわー文句は土地をころがしてる父さんに言ってよ~」

鬼太郎「やるか!」ボイン!バシャッ!バシャッ!(泥なのでつかみどころがない風味な
「水虎」の回でも使われた水木的効果音)

「ひひひひひ」「うわーっ、床下の泥に引きずり込まれる」
そして上半身のカンチャクを外して床に置くと、土からにょっこり出てくるあの妖怪画の
泥田坊を再現可能!
。。。とサンガッツさんのブログにも書いてありましたね・
ここでは、戸締りをしていたら、畳を突き破ってメリメリと畳を突きぬけて出現、みたいなイメージ。



「おまえも泥のセカイに引きずりこんでやるとするか」「きゃーっ」
水木漫画のキャラクターが時々男でも発する「きゃーっ」ていうのはほんとに恐怖がMAXな
時に思わず発する声なんでしょうね。

「たすけて鬼太郎さん!!」
何かミニ畳の上でソフビと戯れていたら、陽のあたるリアル畳の部屋で漫画を読んだり
猫と戯れたりして、一日ごろごろしたくなってきました。
箱庭ヒーリング効果発動か!


ここから泥田坊に関するさまざまな図像をみていきましょう。
昭和サンデー版の鬼太郎「泥田坊」。大コマ顔どアップの泥田坊の迫力を見よ!
泥のような体は鬼太郎の攻撃を受けても歯ごたえがなく、たくさんに分裂して雨の
夜に再生して群れで鬼太郎たちにリベンジしにくる!劇中では巨大化シーンもあったり
泥がベースにあれば大きさは自由に変えられるようだ。
「ポカポカポカ ボイン」「おっと」とかねすみや鬼太郎が袋だたきにされる描写が萌え。

朝日ソノラマの「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪図鑑」に載っている泥田坊。ここではヤマタノオロチや
タヌキ妖怪のあしまがりと戦う鬼太郎の援軍にかけつけている。

昭和東映カラー鬼太郎1話に登場した泥田坊の色指定。完全にアニメ的なデザインラインに
変更されていて、まるで通常のウルトラ怪獣とザ・ウルトラマンの怪獣くらい別物ですね。
しばらくこのアニメ版の設定画集を見ていて泥田坊がどこに載ってるのか気がつかなかった。
平成の5期鬼太郎だったカナ?の泥田坊のエピソードを見たら、土地を売ってしまった子孫や
地上げ屋の親父が反省して、ネット通販で無農薬のおいしいお米を売って農村の人たちが
農業を続けていくことにしたのを見て泥田坊もようやく胸をなでおろして土に戻るオチの話に
なってたな~。時代感に合わせて設定やプロットも変わるものですネ。

大映の「妖怪百物語」に登場した泥田坊。カッコイイ実写化です。この畳の上でポージング
している妖怪たちのパブリシティ用スチール写真を立風書房の「日本妖怪図鑑」で見たときの
幼児期の衝撃は忘れられません。これは本物の妖怪を撮影したのかと。
あの本に載っていた「妖怪百物語」のスチール写真は見世物小屋にでも足を踏み入れた
仮想体験のようでした。
着色スチールの色合いが駄菓子屋的でまたたまりませんネ。

泥田坊に関するタコの記憶なんですが、子どもの時見た昭和のワイドショーで
夏の妖怪特集みたいな番組があって、その中の再現フィルムの一つで泥田坊が出てくる
場面があって、真っ昼間の青々と繁った田んぼの真ん中でサイクロプスな緑色のミイラ男
みたいなのが上半身を稲穂の中から出して、男の野太い声で「おおーい おおーい」と
叫んでるシーンがあったんですよ。
いちみやさんにもこないだ妖怪食堂でそういうのがあると話したんですが
自分はあの映像がまた見たいですね。
たぶんそれは昭和の闇の奥に消えていく断片的な映像的追憶にすぎず、永久に叶わないと
思いますが。
しかしその泥田坊はわざわざキグルミまで作っていたっぽいのですが、あれは
スタッフが趣味で泥田坊を映像にしたくて作ったキグルミなのだろうか?
今もってわすれられないトラウマ映像の記憶Death。

かつてエクスプラスさんからリリースされていた「妖怪百物語」版の泥田坊。
タコマウンテンサイクルのどこかにしまってあるはずなんだけど。。。
このシリーズも気合い入っていたな~。

海洋堂さんの妖怪食玩の一体としてリリースされた泥田坊。下半身が地面に埋まっている
ヴィネット風のつくり。これはその後に出たブラインドの妖怪根付も夢中で集めたな~・
まさかこの頃は泥田坊がソフビになるなんて思ってもみなかった。

80年代版(1985年~)東映アニメ鬼太郎(3期)28話「田を返せ!妖怪泥田坊」
に登場した泥田坊の設定画。もろに餓鬼をイメージしており気色悪さを徹底しています。
新幹線を破壊したり、堤防を見に来た農家のヒトたちを口から発射する光線で焼きはらったり
巨神兵なみの攻撃をくらわす過激なシーンが多かったです。自分は1.2期、特に2期の
水木短編を翻案した頃の鬼太郎が好きですが、大人になってから見た3期も時に
人間の社会が発達しずぎて妖怪が決していっしょには居られない悲しみを描くなど、
現代の民話とも言える情感豊かでペシミスティックな演出が多く、甲乙つけがたいですね。

コメント欄でマンガさんが指摘してくれたので思いだし、掘ってきた。
「忍者戦隊カクレンジャー」(1994年)9話に登場したドロタボウのデザイン画。
この番組では妖怪をストリートファッションやモード系、シアトリカルデザインなどの意匠を導入し
再構築したアバンギャルドなルックスの妖怪が毎回登場した。デザインは篠原保氏。

2004年に三池崇史監督により映画化された「妖怪大戦争」登場の泥田坊デザイン画。

三池監督の映画「妖怪大戦争」の泥田坊。ほとんど樹海に打ち棄てられた死体が
ゾンビになったかのようです。
平成流としてクリーチャーチックにリデザインされていて、
これはこれで作り手のヒトたちの妖怪愛も感じるし、じつにイケてます。
まあ報われない思いで現世に現れた死霊ですからね、泥田坊というのは。
リアルで居るとこんなかもしれません。次に泥田坊が映像作品に登場するとどんな姿を
クリエイターによって与えられるのでしょうか。

そしてサンガッツ泥田坊は上半身を外した下半身のほうも、有名日本映画のあの名シーンが再現
できる、と再びサンガッツブログに触れられている。

KINAKOちゃん演じる小夜子「。。。おもしろいことやってるわね。。。わたしも仲間にいれてよ~」

しかしこの鬼太郎もこうやって遊んだりしてみれば、人間を守る正義の妖怪らしい
ポージングになるな~と感動したり。そういえば今まで、ぬらりひょんのようなボスキャラや
アトバラナみたいな鬼太郎グループに混じっていて野次を入れるような身近な妖怪の製品
化はされていたけど同じサイズで鬼太郎とこんな感じで絡められるような敵妖怪が欲しかったん
だな~とも思ったり。今回ようやく実現した感じですね。
このシリーズ、今後も鬼やどうもこうも、如意自在といったなんともマニアックな妖怪図像の
立体化が予定されていたりと、引き続きサンガッツさんの展開動向は
どんな妖怪をファンの手元に召喚するか、引き続き目が離せないところDeath。

追記・ちょうど水木先生の誕生日だったのか。何かここのところセカイがお化けづいてると
思ったら。きっとお化けたちも東京にお祝いに集まっているのかもしれない。
とにかくお誕生日おめでとうございます~。

【針の山/人間椅子(Live ver.)】

http://www.youtube.com/watch?v=lZD9QVYK9Cg

【りんごの泪/人間椅子】

http://www.youtube.com/watch?v=HAQnwFh57dc&feature=related

【Skeleton Circus/Dead End】

http://www.youtube.com/watch?v=pqrfjiNTqcI&feature=related



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6 コメント

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Unknown (メガたぬき)
2012-03-08 22:12:03
どうも、こんばんは!
泥田坊といっても、
これだけ変遷のあるキャラクター
なんですね。

大映といえば、
自分はやはり「大巨獣ガッパ」
ですね。テレビの再映で見たのですが、
歌と、ガッパの顔の造型が
頭に刻み込まれました。
ゴジラやガメラは、王道たる怪獣の
印象としてスッと許容できたのですが、
ガッパは何か異様なものを感じました。
食べ物でいうと、クセのある味というか、
この「妖怪百物語」の泥田坊も
優れた大映の造型技術を感じさせますね。
返信する
Unknown (ヒローン)
2012-03-08 22:42:03
タコさん
こんばんは。鬼太郎対泥田坊…いや泥田坊特集いいですね!
まさか今になって泥田坊でこんなに盛り上がるなんて夢にも思いませんでした(笑)
泥田坊も様々ですが何よりタコさんの守備範囲の広さにただただ脱帽です。
マウンテンサイクル一度拝見させて頂きたいです~。
すごいってもんじゃないんでしょうね。
返信する
Unknown (マンガ)
2012-03-08 23:35:59
カクレンジャーの迷彩服の泥田坊が
妙な解釈で良かったですね
(あれ?ガシャドクロだったかな?)
返信する
Unknown (タコペッティ)
2012-03-09 10:35:04

>メガたぬきさん

おはようございマス。
日活のガッパは特撮がハイクオリティな一方で
怪獣自体のビジュアルや設定は南洋趣味を
背負っているし、鳥のような姿は妖怪的です
よね、ガルラ様みたいな。
位置づけ的に今見ると作品とキャラ
全体の違和感みたいなものに、強烈な新鮮さが
あります。そういえば年始に見返したんですよ。
当時も造形プロダクションの系列で辿って
出来た造形物を見るとテイストの流れが見えてきて
面白いですね。

大映妖怪シリーズの造形物は皆、世界観が統一
された中で個々に作り手の妖怪に対する
解釈が込められていて興味深いですよね。
まだ海外映画のモンスターテイスト等も
上陸前なのできわめて純度の高い
日本映画個別の美術感覚のみで
クリエイトされた土俗的なビジュアルとして
見ても評価できるし。
この3作は今見てもスルメのようにじわじわと
味が出るタイプの映画ではないかと思います。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2012-03-09 10:40:36
>マンガさん
こんにちわ。
カクレンジャーで迷彩のヤツはガシャドクロです
ね。エンケンが人間体をやってました。
あのビジュアルソースは
SODとか、アメリカのグラインドコアバンドの
ジャケに描いてあるようなガイコツアーミーを
意識したんじゃなかったかな。
ドロタボウは9話に出てますね。言われて気づいた。
さっそくデザイン画を掘り出して上に貼りました、
ご指摘アリガトウ。
返信する
Unknown (タコペッティ)
2012-03-09 10:46:46
>ヒローンさん
なんとか載せました。ご高覧感謝。

>まさか今になって泥田坊でこんなに盛り上がるなんて夢にも思いませんでした(笑)

自分も盛り上がるとは思いませんでした。
サンガッツさんのソフビのデキと着眼点ではないかな
と思います。すでにサンガッツさんによって
ソフビ化されているびろーんもだけど、
泥田坊自体は結構妖怪マニアに
人気みたいですね。

>マウンテンサイクル
最近時間のあるときに片づけを始めてます。
実家なのでたまにしか行けないんですよ。
地震以降、崩れてきて危ないし。
本とかスクラップ類はけっこう棚に
ジャンル分けしてあるんですけどね。
でも下手に手をつけると
元通りにモノが収納できないからどんどん
見た目悲惨なことになってます。
でも今回みたいにテーマを決めて
画像とか掲載するときにいろいろ探すのもまた
楽しみかとは思いますし痛し痒しです。
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