KADOMIUMTANK ソフビブログ

ヘミングウェイの詩にこんなのがある。
「人生は素晴らしい 戦う価値がある」
後の方は賛成だ byモーガン・フリーマン

ビリケン商会 キングゴゼラ

2010年10月27日 | インディーズソフビ


ビリケン商会さんのイベント、「怪獣全員集合」で販売された
キングゴゼラ。先日、写真のイベントオープニングVER.に次いで
胸がシルバー基調でブラシワークされたシャープなカラーイメージの
第一弾カラーが販売され好評を博しました。

見ての通り、オコゼという濃いモチーフの怪獣で南方の
レリーフのように舌をベロンとたらしたいかにもモンドな風貌は
原型を製作した逆柱いみり氏の漫画の中に漂う昭和レトロテイストが
そのまま怪獣化されたような、氏の嗜好をそのまま映した
風貌を持つソフビとなっています。



何か観光地のホテルの余興でひょっこり待ち伏せている
ような、脳内リゾート怪獣計画の
プロジェクトネームにふさわしい怪獣がついにリリースされた格好。

そして逆柱氏自身も尻尾のある怪獣をこのシリーズから
出したいという念願がついにかなえられたということで、
作り手の無意識の怪獣への渇望が、ソフビのセカイのお客の
怪獣らしい怪獣ソフビを手にしたいという渇望と結びつき
ようやく実を結んだといえるのではないでしょうか。
いろいろ御託を並べてしまいましたがこの本物感は
昨今、なかなかないですね。



付属の逆柱氏による漫画では「尻尾のある怪獣」のうち
最初にギャーゴンが登場し、密漁ロボットブルガンと決戦を
繰り広げたので、さきにギャーゴンカナ?と思っていたら
このキングゴゼラが先のリリース。番狂わせもモノの出来が
ファンを納得させてしまった感じです。

ギャーゴンも東洋の竜のような姿の怪獣で、
オリエンタルイメージのスプレーワークなども似合いそう。
もう一匹、ワニガッパという怪獣もいるのですが、








こちらも今年春に開催されたマークナガタと怪獣仲間(第2回)で原型
というかアーリースカルプチャーといえるワニガッパの造形作品が
すでに完成し展示されています。



逆柱さんの漫画にはいつもさびれた、内臓をまきちらした巨大な魚とも
怪物ともつかない獲物が解体されている奇怪な漁港の市場が描かれている
のですが、あの湿気の多そうな、水はけの悪そうな場所に
自分はいつか脳内の中であっても足を踏み入れてみたい。
じつは地下の商店街には行ったことがある、と以前書いていますよね・

今回のキングゴゼラは魚の怪獣ということで、
ソフビというか妄想支援ツールとしてあの市場に行けるキップを
確保したような気がします。
そして今回は生粋の怪獣なので、ブルガンと戦うに
ふさわしい相手がようやく製品化されたことになります。

はたしてソフビ化という形でギャーゴンも
ワニガッパも陽の目を見るのでしょうか。
なんともやきもきしますが、そのやきもき感こそが
まったりとした脳内観光地ならではの
夢枕でまどろみつつ待つ愉しみ
別に全然予定でない新規のモノが出てもそれはアリ。
逆柱氏の夢の具現化なのですから。
ここはじっくり見守らせてもらうとしましょう。



なお好評を博した「怪獣船員集合」は、
京都にあるトランスポップギャラリー
さんでも開催されることになったそうです。
関西圏の怪獣ファンの人にも是非このイベントを
楽しんでもらいたいとのこと。
今回の参加カスタムアーチストさんの思い思いに塗った
キングゴゼラたちも勢ぞろいする模様です。
開催は11月3日~11月14日を予定しているそうです。



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2 コメント

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Unknown (メガたぬき)
2010-10-27 22:03:46
どうも、こんばんわ。
やっぱり逆柱さんの
脳内リゾートの怪獣たちは、
海からブクブクと出現するのが
似合いそうな怪獣が多いですね~
本来、生命の源となるはずの海から
異形の生物が現われる様を見て
ショックを受けるというか。
そういう原初的な怪獣の毒が
しっかりと内在されているようで
良いです。

ぶたのはなさんの巨人の記事の
写真、雰囲気出てますね!
最近やっとこさ「八岐之大蛇の逆襲」
を見ることができました。
アーケード商店街のミニチュア特撮
が凄いですね。
ウルトラマン80もそろそろ
見直さなきゃと思ったり、
テレビ版日本沈没も
見ないと!と思うこの頃です(笑)
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Unknown (タコペッティ)
2010-10-27 22:21:48
>メガたぬきさん

こんばんわ。ああ、考え方が似てるなあ。
自分もメガたぬさんの言ってる意味合いが
よくわかります、そうなんですよね。
確かに原始の海の
生物としては異形なんだけど、どこか見る者の
キモチをまどろませるサムシングを持つ
怪獣なんですよね、逆柱さんの生み出した
ヤツラはたしかに毒も含んでいるのだけど
それが本来、怪獣の根源にあるべき
癒しのような感情でこの作家さん特有の
モノでもあると自分も思いますね。
同じものを見てこうして
複数の人間が同じような
考えに至るというのは作り手として
正確にモノを使える能力に作家さんが
秀でているということでしょうね。
それはすごいことです。

>八岐之大蛇
あれ、大好きですよ。平成ガメラ1作目は
本作の影響下にないとああいう出来には
ならない。あの商店街での自衛隊の戦車と
大蛇の戦いは圧巻ですね。
マニアックなところでは
ロボット8ちゃんのEDの
パロディみたいなショット(店をぶちぬけて
戦車が通過するところ)もあるし
何気に情報量が多いです。
あの自主映画独特の洗練されてないけど
インパクト満点な映像の空気感がたまらん。
この巨人もまた時間ができたら
もうちょっと写真で遊びたいと
思っているところです。
しかし、先を読まれているなあ、さすが
メガたぬさん(微笑)

テレビ版日本沈没はDVDが高価で
途中で見なくなってしまったのですが
少し前にケーブルでやっと全部見直しました。
熱いドラマで、特撮も緻密ですし
オススメですね。都市破壊の時の音楽との
シンクロ感に涙ぐむような場面も多いです。
だんだん日本が沈んでいくんですけど、
そこで登場人物たちが人生や人間を考え
直していく過程が切ない。良作なので
オススメです。結構情け容赦なく
人が死にます、長坂脚本はここでも
ペシミスティックです。
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